gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

梅田望夫『ウェブ進化論』

2007-01-23 16:51:58 | ノンジャンル
 昨日に引き続き、朝日新聞の特集記事「2006年 この一冊」の対談で紹介されていた梅田望夫さんの「ウェブ進化論」について、書きます。
 この本では、グーグル、アマゾンという企業、そしてウィキペディアという試みについて中心に説明しています。グーグル、アマゾンというのは、世界中の情報をかき集め、整理・分析することを目標としている企業で、ウィキペディアというのは、知識の権威を一部の人間に限定させることなく、広く一般の知識を集積し、ネット上で知識の泉を作ろうという試みだそうです。
 また、世間でこのところささやかれているWeb 2.0 の定義を、著者は「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」と述べています。eベイの創業者ピエール・オミディヤーは「道具を人々の手に行き渡らせるんだ。皆が一緒に働いたり、共有したり、協働したりできる道具を。『人々は善だ』という信念から始めるんだ。そしてそれらが結びついたものも必然的に善に違いない。そう、それで世界が変わるはずだ。Web 2.0 とはそういうことなんだ」と答えているそうです。
 皆さん、分かりましたか? ここだけでなく、この本はとても分かりにくい本です。イノベーション(刷新)とかリテラシー(読み書き能力)とか、わざわざ横文字を使うし、説明の仕方もはっきり言って下手だと思います。なのに、何でこんな本が売れたんでしょう?
 対談では言っています。松田・筑摩書房編集員「新書は『テーマ』『タイミング』『タイトル』の『3T』が大事。」真鍋かをり「例えば、最近よく聞く『ウェブ2.0』の意味が分からないと思っているところに『ウェブ進化論』が出て売れるのは、まさに『3T』の効果ですね。」まさに、そういうことなのでしょう。この本はたまたま、テーマ、タイミング、タイトルがどんぴしゃの時に出版されたので売れたのでしょう。そうでなければ、こんなつまんない本、売れるはずがないと思いました。(関係者の方、ごめんなさい。)