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ロバート・アルドリッチ

2006-12-05 16:29:27 | ノンジャンル
 一日遅れになっていまいましたが、昨日はアメリカの映画監督ロバート・オルドリッチ(人によってはアルドリッチ)の命日でした。83年12月5日、享年65歳、腎臓病による早すぎる死でした。
 ロバート・アルドリッチは、ハリウッドの50年代を活気づけた映画監督の一人です。この世代の監督には、「夜の人々」「Lusty Men」という傑作を残したニコラス・レイ、「ウィンチェスター銃73」のアンソニー・マン、「拾った女」「40丁の拳銃」が忘れられないサミュエル・フラー、「オール・ザ・キングスメン」「Lilith」を残してくれたロバート・ロッセン、「エヴァの匂い」のジョセフ・ロージーらがいます。
 この世代の監督達は赤狩りでアメリカを追放されたり、60年代のテレビの普及に対抗するための大作主義に殺されていったりして、映画的生命を縮めていったのですが、その中でもアルドリッチはタフに生き残って行った、というのが蓮實重彦氏の説です。
 私が彼の作品を最初に見たのは、小学生の時、テレビで見た「何かジェーンに起こったか?」でした。恐いもの好きないとこの姉さんに誘われて見たのですが、ベティ・デイビスの怪演と虐待を受けて死にゆくジョーン・クロフォード、そして衝撃のラストシーンは大人になるまで忘れられませんでした。
 大学生になってから蓮實重彦氏の影響で、意識してアルドリッチの映画を見るようになりましたが、「キッスで殺せ」のサスペンス、「攻撃」の残虐さ、「ワイルド・アパッチ」のせつなさ、「ロンゲスト・ヤード」そして遺作になった「カリフォルニア・ドールズ」の痛快さは、彼ならではのものだったと思います。
 映画好きな人なら忘れられない名前であってほしい、それがロバート・オルドリッチです!