Simple and Humble way
今井哲昭さんに伺ったホピの話は本当に刺激的でした。
今井さんは、「ホピから見ると、ここがヘン」、「日本はこれでいいんですか?」
と、何度もおっしゃいました。
写真は江ノ島の夕陽
●ホピの村では、仰角10度で全方位星空が広がる。
空を見上げることで、宇宙とつながっていることが実感できる。
今井さんは、「星が見えないところで暮らせない」とおっしゃる。
●西洋文明に触らないよう生きている。
祭りと儀式の毎日。精霊たちと生きる。神話を生きる。
村から離れず、皆と暮らす。
●皆で集まって同じものを食べることが大事。
掲示板や回覧板があるわけでなく、会食があることは口コミで伝わる。
最近は、フードスタンプで、ジャンクフードを食べる人もいる。
支給された生活補助や年金で、(本来禁止されている)お酒を飲む人もいる。
●女性は、結婚しないと死後に精神世界へいけないとされている。
結婚が決まると、婚礼に先立ち、女性は婿の実家で2週間暮らし、
その間に婿の親族の男たちが織った白い綿でローブを作ってもらう。
死んだら、魔法の絨毯みたいにそのローブにくるまって、あの世へ行く。
●結婚と出産は別。結婚までに1人や2人子どもがいることが多い。
拡大家族で大所帯、子どもは村の皆で育てる。
女子は大勢子どもを産む。10人、多い人は20人も産む。
子どもは大勢いる。
男の子たちは早く一人前になってカチナ・ダンスを踊りたいと思っている。
●男は畑、女は家
働かなくて愛想をつかされた夫は、実家へ帰っていいことになっている。
出戻り男子は大勢いる。
●文字を持たず、記録を残さない。
徹底してオラルな(口承・伝承の)文化。
ホピは記録を残さない。神話や言い伝えや秘儀も、口で伝えていく。
※今井さんのお話を伺う数日前のテレビ番組で、
「自らのあらゆる記録を残す人が増えている」傾向を報道していて、真逆だと思った。
自分の瑣末な記録を世界中からアクセス可能にしておくことで、
立ち位置を確認している人の孤立した姿と、
過去を参照せず、将来に不安をもたず、たった今を皆で生きているホピの人びと。
●簡素に慎ましく生きる。
「私には、この約束を交わす神も長老もいない。
不安と不満渦巻く社会で greedy に生きるのは辛い」と言ったところ、
今井さんは、「勇気をもって田舎へ行くのです。空を見て農業をするのです。
こんなに水と緑が豊かな日本で、都会にいるのはもったいない」と、強調されました。
●ヒト・モノ・カネが動かない。
畑で作るのは、儀式で使うトウモロコシや豆。
換金作物は作らず、余剰産物も(儀式目的以外に)貯蔵しない。
民芸品として人気のあるコチナ(精霊)人形や銀の宝飾品作家もいるが、
たくさんは作らない。
周囲150キロは誰も住んでいない。
●お祈りで一日が始まる。
父なる太陽が母なる大地から現われる瞬間が、神聖な時。
皆、夜明け前に起きて、祈りで一日が始まる。
以上、印象に残ったフレーズを日ごろの反省とともに箇条書きにしてみました。
カタオカ★М