メロディック・ハード/メタルが好き~♪

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Tobias Sammet's Avantasia の The Mystery Of Time -A Rock Epic-

2013-04-30 22:33:36 | メロディック・ハード

エドガイのTobias Sammetが主催するAvantasiaの6作目。
シンフォニックでスケールの大きい、壮大なロック・オペラである。

本来なら、5作目で終了する予定だったAvantasiaのプロジェクトだったが、考え直したという。
トビアスの中に曲が溢れんばかりに湧き起こり、Avantasiaらしいファンタジーな世界観をもっと創りたくなったためだ。

その気合は、本作の中にたっぷり注入されている。
どの曲も変化に富み、時間を掛けて制作されたのがわかる。
すべて捨て曲なし。

このアルバムを聴くにあたって要求されるのは、誰が歌のパートを取っているのか、歌詞の意味はどうなのかを、十分に理解することだ。
ただ、何となく聴き流すのでは、Avantasiaの魅力が半減してしまう。
リスナーに集中力が必要なのだ。
理解するのに時間と手間が掛かるが、それだけに、少しずつわかってきた時の感動は大きい。


①Specters
作品の導入部分である“Specters”は、ゲスト・ボーカリストがJoe Lynn Turner。
彼は、しわがれた声でありながら突き抜けた、深みのある歌い方をする。
まるでトビアスを年取らせたようだ。
トビアスは、悩める若きサイエンティストの役どころなので、年長のサイエンティストとしてJoe Lynn Turnerを起用したのはそんな理由なのかも知れない。

②The Watchmaker's Dream
同じくJoe Lynn Turnerが参加。
アップテンポで軽快で明るく、ノリがいい。
ライブでも『♪The Watchmaker's Dream~』と一緒に歌えそうだ。
Tobiasのまるでギターのようなメロディアスなベースランニングが楽しい。

③Black Orchid
Biff Byfordがゲスト。
今回は、Jorn Landeが参加していないが、彼の声がそっくりで同様に聴ける。

④Where Clock Hands Freeze
まるでファンタジー映画のようなオーケストラで始まる。
Michael Kiske参加で、Helloweenを彷彿させる歌声を聴かせる。
トビアスは、必ずマイケルにアップテンプで裏でリズムを刻むHelloweenちっくな曲を歌わせる。
トビアスは、本当にマイケルのファンなんだな。こう歌ってほしいんだな。

⑤Sleepwaiking
女性ボーカリストCloudy Yangとのデュエット。
ムーディーできれいな作品だ。
サビでの二人のハーモニーは圧巻だ。

⑥Savior In The Clockwork
10分を超える作品で、これこそ、ファンタジー映画のような導入だ。
Avantasiaらしさのあるヘヴィーな作品。『♪Time To Run~』も一緒に歌えるな(笑)
後半は、一転してロック・オペラになる。
TobiasとBiff Byford、Michael Kiskによる掛け合いは、迫力がある。
歌うパートが微妙に変化するのもいい。

⑦Invoke The Machine
スピーディーだ。Ronnie Atkinsの重いボーカルは、トビアスによく似合う。
中間部のSasha Paethのヌケのいい早弾きが気持ちいい。

⑧What's Left Of Me
8曲目はバラード。Eric Martinが情感たっぷりに歌い上げる。
ゴスペル風にアレンジしてあって、何とも感動する。
Avantasiaの中ではシンプルだが、こういうキャッチーで分かりやすい曲も必要だ。

⑨Dweller In A Dream
アップテンポ。ここでもMichael Kiske登場。

⑩The Great Mystery
これも10分を超える大曲だ。。
最後になって、ようやくBob Catley登場。Avantasiaに彼は欠かせない。
そして壮大なコーラスワークの中、感動的な大団円となる。


全編を通じて魅力的なのは、やはりTobiasの歌声だ。
丁寧に歌っている。迫力があるし、高音は突き抜けているし、中音には甘さがある。
表情が豊かで、めちゃくちゃ歌がうまい!
そして、彼のソングライティングの巧みさには驚きだ。
ち密で、クラシックやメヴィー・メタルの他に、POPSやブラックなど、幅広く取り入れている。
技巧に走らず、わかりやすい要素も残し、親しみやすさもある。
まさにアーチストである。


ボーカルを追った聴き方が普通だが、ギターを追っても楽しい。
ギタリストそれぞれに個性と音質の違いがあるからだ。
私は、Sasha Paethが好きだ。高音の抜けが良く、スピーディでタメと泣きがあるからだ。
何となく、キコに似ているような。
Arjen Lucassenの駆け巡るようなメロディアスなギターもいい。

まだまだわからない点が多いから、
もっと聴き込まなくては!!


ゲスト・ボーカリスト:
  Joe Lynn Turner (ex.Rainbow)
  Biff Byford (ex.Saxon)
  Michael Kiske (ex.Helloween)
  Ronnie Atkins (ex.Pretty Maids)
  Eric Martin (ex.Mr.Big)
  Bob Catley (ex.Magnum)

ゲスト・ギタリスト
  Bruice Kulick (ex.KISS)
  Arjen Lucassen (ex.Arjen)

いつものメンバー
  Sasha Paeth
  Oliver Hartmann
  Cloudy Yang
 Amanda Somerville…and more



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