メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

At Vance の Only Human

2011-01-16 16:12:37 | メロディック・ハード
Avantasiaでリズミカルなギターと、骨太なボーカルを聴かせてくれたOliver Hartmanが、かつて在籍したドイツのAt Vanceの3edアルバム。
2002年作品。
ここでは、Oliverはボーカリストに専念している。

中身は、まるでネオクラシカル。
ご丁寧にも、ヴィヴァルディの『四季』から“春”がHMアレンジで演奏されている。
バロックは、やっぱりHMによく似合う。
Yngwieのフォロワー丸出しだが、レベルが高いので、楽しく聴ける。

Oliverのボーカルは、Evil MasqueradeやFirewindのボーカリスト、アポロ・パパサナシオと区別がつかない。酷似している。
古くは、デヴィッド・カバーディルか。
鼻にかかったやや高音で、表情豊かに高らかに歌いきる。
At Vanceの頃の方がまだ柔軟だ。今の方が骨太。

サウンドは、作曲を手掛けるリード・ギターのOlaf Lenkの趣味なのか、ネオクラシカルのど真ん中。
時折、どこかで聴いたその手のフレーズが聴ける。
そこに、ジャーマン・メタルからの影響で、スピーディーなリフが加わる。
4曲目の“Fly To The Rainbow”は、その最たるものだ。

スピーディーさなら、11曲めの“Witches Dance”が面白い。
こちらは、Helloween的な流れるようなスピードがある。
こちらの路線を突き詰めれば、ネオクラシカルから脱却して、新たな魅力が作れると思ったのだが。
イントロの笑い声はやめた方がいい。
で、驚いたことに、もしもこの方向でシンフォニックに味付けしたら…Avantasiaじゃな~い!

Olaf Lenkのギターは確実だし、歌メロはツボを押さえている。
安心して聴ける。


なお、Rainbowの“I Surrender”をカバーしている。
歌、ギター共に、Rainbowに敬意を表してか、再現に留めている。
とはいえ、最後のOlafの長めのギターソロは楽しい。

エンジニアに、サシャ・ピートを起用している。
またライナーに、1stからエドガイとツアーをしたとあり、この頃からトビアス・サメットとの交流があったのかと、にんまりしてしまう。