メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Secret Sphere の Sweet Blood Theory

2008-06-09 23:29:33 | メロディック・ハード
イタリアのシンフォニックなプログレ・メタルの5作目。
今回は、吸血鬼を根底に置く、コンセプトアルバムである。

Secret Sphereは3作目を聴いているが、たいしたことなかった。
ありふれたメロディラインと、抜け出せないシンフォニックさで、停滞を感じさせた。
が、この5作目はいい!
2曲目の“Stranger In Black”が疾走曲で、情感を込めた1曲目の序奏から、一気に曲が走り出して、気分は高揚する。
それでいて、Aido Lonobileのギターソロはメロディアスでネオクラシカルエッセンスもあり、聴かせる、聴かせる。

重低音はこの手の疾走系としては控えめだが、テクニカルなバンドなので、このくらいでもいい。
歌メロ重視でいながら、間奏はシンフォニックで多分にプログレがかって、メロディ志向の私にぴったり。
言うなれば、Labyrinthの4枚目(ひまわりジャケのヤツ)の雰囲気がある。
最近のLabyrinthが低調だとお嘆きの方にいいだろう。

4曲目の“Bring On”は、イントロのゴシック・メタルのようなゆったりめのリズムと、クワイアが印象的。
攻撃的でありながら、どこか儚い予定された危うさがあり、リスナーに緊張感を与えるのがいい。

7曲目のバラード“The Butterfly Dance”は、優しく包んでくれる、癒されるワルツだ。
この曲はかなり素直。
Ramonの朗々と力強い歌に励まされる。
6曲目の“Welcome To The Circus”と並んで、トビアス・サメットのAvantasiaを感じさせる。感動的でスケールが大きい。
う~ん、いいなぁ!

8曲目のタイトルナンバー“Sweet Blood Theory”は、キーボードとギターの高速ユニゾンがDream Theaterを思い起こす。

ラストの12曲目の“Vanpire's Kiss”はシンフォニックな疾走曲で、気高くリフの切り替えがカッコいい!!
サビがミディアム・テンポになり、風格を与えている。
暗さが魅力だ。

1曲ごとの質が高く、テンションも高い、締まった素晴らしいアルバムだ。
静と動があり、ドラマティックで、エモーショナルで、メロディラインがはっきりしてるのがいい。

ただ、何でこんなジャケットにしたんだか。
かなり恥ずかしいぞ!もっとミステリアスでダークなデザインで良かったのに!!
ついでに、裏ジャケもひどい。