東京ナイト

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林業の時間軸

2011-02-20 07:51:41 | Weblog
昨日は高尾で木こり作業。
毎月のことなので、この日記にはいちいち書いてはいないけれど、仲間達ともう7年間も続けている活動。

場所は毎回同じ高尾の森で、その森に作業道をつけたり、間伐したり、枝打ちしたりと少しずつ森を良くしていく活動を地道に続けている。
活動範囲はとても広いので、森をいくつかのブロックに区切り、毎年、森の中の特定の場所を選び、そこで重点的に作業を行っている。

で、昨日は数年ぶりに、7年前に初めて作業をしたブロックを通った。
苦労して作った作業道がしっかり残っていたり、間伐した場所が明るく健康になっていたりと、自分達の作業の痕跡が残っていて嬉しかった。

以前、伊勢神宮の森を管理している人に話を聞いたことがあって、その人が「伊勢の森は、式年遷宮の時に使用する100年生以上の材を切り出すことを目的に作られています。だから自分達が毎日作業していても、その木は自分が生きている間に使われることはありません。でも、何十年後かにその木を切り出す時のことを思いながら日々作業しています」と話してくれた。

僕達の森の木も20年生から30年生なので、実際に材として使われるのはまだ先。
しかも木材需要も低迷しているので、適期になったとしても本当に使われるかはしょうじき分からない。
でも、今回のように以前作業した場所が、明らかに改善されていれば(昔は暗い森だった)素直に嬉しいし、頑張ろうという気にもなった。

ふだんはすぐに成果を求めたり、結果が重要だったりもするけれど、林業のような気の長い時間軸を自分の中に持つことは、何だかとても面白いことだと思う。

という訳で、これから自分達の森がどう変わっていくかが楽しみ!