東京ナイト

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「佐渡新発見」

2010-05-13 05:45:33 | 
本は「佐渡新発見」(三一書房)



タイトルと表紙は、なんだか観光案内所に置いてあるパンフレットみたいだけれど、実は執筆者はゴージャスで、永六輔、小沢昭一、柳家小三治、江国滋、、、など個性的なメンバーがそれぞれ「佐渡」について書いた一冊。

「東京やなぎ句会」という句会を結成している彼らが、何度か佐渡に吟行に行った時のエピソードなどをまとめている。
でも、俳句について真面目に書いているのは句会の宗匠である入船亭扇橋くらい。
あとは、佐渡の巫女さんに会った話とか、佐渡に流された日蓮の話、小沢昭一と小三治に至っては延々と佐渡にある「寿司屋とラーメン屋が一緒になっている店で食べたすしは旨かった」という話をしている(もちろんすごく面白いけど)。

でも一番ビックリしたのは永六輔の「佐渡独立計画秘話」。
40年位前、社会党の国会議員の肝煎りで、永六輔、野坂昭如、有吉佐和子、小沢昭一、役人だった西丸震也、それに若手の官僚も交えて、けっこう本気で「佐渡が独立したらどうなるか」ということをシミュレーションしたことがあるとの事。
教育、外交、税金、、、、いろいろな事を検討して、さらに国家や国旗まで作っちゃったというから可笑しい。
本気な面もあったと思うけど、この顔ぶれなら話はどこまでも広がっていったはずで、そうとう面白かったはず。
すごいね。

楽しそうな句会も毎月必ず続けてきたみたいだし、なんともうらやましい大人の遊びが垣間見れた本でした。