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団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

苦しくても登校した理由は一つしかない。「内申書のためだった」

2023-05-07 00:28:14 | 日記


 黒歴史の中学時代は卒アルと一緒に捨てた 「優等生」を追い詰めた内申点
 2023年5月5日

 2年前、愛知県内の中学校で開かれた卒業式。学校に向かう朝、女子生徒(17)は母親に「私の写真は絶対に撮らないで」と頼んだ。

  式を終えて家に帰ると、卒業証書やアルバムをゴミ箱に捨てた。「中学は黒歴史。リセットしたい」

 <連載「ロストチャイルド」第3部(1)>

 学校の授業や宿題に悩む児童、受験の重圧に耐える生徒、勉強したくてもできない子どもたちがいる。

 連載「ロストチャイルド」第3部は勉強を巡る苦しさに迫る。

 きょう、5月5日は「こどもの日」。

 女子生徒が小学生の時、地元にできたガラス張りのビルのデザインが気に入り、自転車で何度も見に行っていた。

 「建築家っていいな」。将来を夢見て、中学校に進んだ。

 新しい制服を着て門をくぐり、各教科の先生から最初に聞いたのは成績の付け方だった。「内申では、授業中の発言やノートも評価の対象です」。県立高校の受験で重要な内申点は、定期試験の点数だけでは決まらないと初めて知った。

 偏差値の高い高校を目指して、勉強にはがむしゃらに取り組んだ。

 定期試験の成績はトップクラスだったが、やはり内申点が気になった。

 女子生徒は人前で話す時、緊張で息が苦しくなる。友人との会話でさえ、ときどき言葉に詰まる。

 ある先生は、生徒に手を挙げた回数をメモするように言い、報告させた。

 少ないと「これも評価に入るよ」。

 授業中に取るノートも提出を求められ、「A」「B+」と判定が付くため、気が抜けなかった。

 女子生徒は内申書に有利になると聞き、クラスの役員に立候補した。

 実技がある音楽や体育では、「やる気を見せなきゃ」と自分自身にプレッシャーをかけた。

 重圧の中で無理を重ねていた。そのせいか、2年の2学期の中間試験で集中できず、簡単に解けるはずの問題でミスをした。

 激しい腹痛に襲われるようになり、母親と病院をいくつも回った。原因はわからず、「精神的なもの」と言われるだけだった。

 苦しくても登校した理由は一つしかない。「内申書のためだった」

 限界が来たのは3年の夏、体育大会の練習が本格的に始まった頃だ。

 同級生に合わせて元気に振る舞う体力も気力も残っていなかった。

 「休まないと、死んじゃう」。母親に訴えて、学校に行くのをやめた。

 授業は休んだが、図書館や自宅で勉強を続け、2学期の期末試験は受けた。

 得意の数学は100点で、ずっと上位だった全教科の学年順位も、それほど落ちなかった。

 でも、通知表は五段階評価の「1」と「2」ばかり。授業に出ていない分だけ、評価が下がった。

 9教科合計の内申点は、1年の1学期の「42」から、高校受験の直前には「17」に落ちていた。

 全日制高校や建築を学べる高専はあきらめ、進学先に通信制の高校を選んだ。

 先生の前で自分を偽らなくてもいい。無理をして発言する必要もない。パソコンで作曲したり、プログラミングに挑戦したりするうちに、勉強が好きという気持ちが少しずつ戻ってきた。

 女子生徒には、二つ下の妹がいる。

「内申書のために良い子のふりをする」と言って学校生活を過ごし、この春、志望の高校に合格した。

 「内申書は大事だよ」。受験に向けて頑張る妹を、女子生徒は励ましたこともあった。

  今、女子生徒には目標がある。「建築家になるために、大学に行く」。

 同級生や妹とは違う中学生活だったけれど、学校を休む決断をしたから前を向けるようになった。

 ただ、内申書の重圧に負けた自分のことは、まだ好きになれない。

 「私、あきらめちゃったな」。ゴミ箱に捨てた通知表は母親が拾い、しまっておいてくれた。1、2年生の成績には「5」が並んでいる。

 以上です。

 中学校は高校の予備校。

 高校は大学の予備校。

 これじゃ、学校は楽しくないですよね。

>新しい制服を着て門をくぐり、各教科の先生から最初に聞いたのは成績の付け方だった。「内申では、授業中の発言やノートも評価の対象です」。県立高校の受験で重要な内申点は、定期試験の点数だけでは決まらないと初めて知った。

 「内申点は、授業中の発言やノートも評価の対象です」そうなんだ。

>ある先生は、生徒に手を挙げた回数をメモするように言い、報告させた。
 少ないと「これも評価に入るよ」。

 手を挙げればいいんだ、内容なんてどうでもいいのかな?

 今年高校に入った末っ子の孫は、内申点が希望の高校に入るための基準に達していませんでした。

 ところがこの学校は内申点重視でなかったので、当日の試験結果が良く無事入学出来ました。

 希望校を決める三者懇談で、担任の先生は内申点が基準に達していなかったので、「チャレンジしてみたら」と言われたそうです。

 本人はこの学校に入りたいので、リスクを承知で受験しました。