気ままに

大船での気ままな生活日誌

シネマ歌舞伎でヤマトタケル

2019-10-24 10:00:05 | Weblog

おはようございます。

辻堂でシネマ歌舞伎の”ヤマトタケル”がはじまったというので出掛けてきた。この演目は、2012年6月に新橋演舞場で上演されたもので、ぼくも見に行っている。亀次郎改め四代目猿之助香川照之の九代目中車、ご両人の襲名披露を兼ねていた。

7年も過ぎているので、大方、忘れていたが(笑)、映画がはじまると、次々と思い出してきた。はじめは襲名口上。ヤマトタケルは三代目猿之助が始めたスーパー歌舞伎の最初の演目。ぜひこの演目でデビューを飾りたかったと四代目。もちろんヤマトタケルを演じる。そして父親の帝は中車。ワカタケルには中車の子供で五代目を襲名した団子。中車はこれからは猿之助を父と思ってがんばりますと、クスリと笑わせる。

梅原猛の最初の歌舞伎台本だが、とても面白い。古事記を下敷きにしているが、彼の思想などもさりげなく取り入れている。全三幕で、熊襲退治の場面、日本画の題材によく用いられる”草薙の剣”の場面、伊吹山の山神との対決場面など。それぞれの舞台装置も大がかりで見もの。

そして、お待ちかねのラストシーン。生前は、帝に疎まれ、報われずに死んだが、その後は、帝も改心し、ヤマトタケルの子、ワカタケルが日継の皇子となり、自分を助けてくれたタケヒコたちも重要な役につくようになった。皆が立ち去ったあと、タケルの墓から一羽の白鳥が飛び立つ。宙吊りになり羽ばたき、ゆっくり天を翔る猿之助。大きな拍手の中、白鳥は、飛び去ってゆく。幕が下りる。

そして、そのあと、オペラのように出演者全員が次々と舞台に上がるカーテンコール。最後に、舞台中央から猿之助が現れる。大拍手。そして、幕が下りる。これで終わりかと思うと、また、するすると幕が上がる。ああ、そうだったけ、と、演舞場で観劇したときの感動が蘇る。

全出演者の中央に、猿之助と中車に挟まれ、少しよぼよぼした感じの平服の老人がひとり。この人が三代目猿之助(二代目猿翁)だった。猿翁の万感の思いがひしひしと伝わってくる”名場面”だった。

シネマ歌舞伎ならではの、役者の顔の表情など細かい演技もよくわかり、とても面白く、見させてもらった。現在、新橋演舞場でスーパー歌舞伎、”新版おぐり”が上演されているようだ。これも是非、見たいものだ。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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