近年、日本では巣作りに適した木造家屋等が少なくなり雀が減少していると言われています。
そんな実体があるのかどうか知るよしもありませんが、私の散歩道の折り返し場所にはいつも
沢山の雀がたむろしています。
その雀たちに人を見分ける能力があるとは思われませんが、人を見れば餌が貰えるという学
習をしており誰を見ても同じ行動をしているのは間違いなく、私に対しても、いつも同じベンチに
腰掛けるとその廻りを取り囲むように集まってきます。
餌が貰えた時の生き生きとした動きに比べ、貰えない時の何となく落胆したような表情を見て
いると何か悪いことをしたような気分になり、時々は雑穀やパンくず等を持参して撒いてあげる
のですが、野生の本能でしょうか、初めは用心深く私を遠巻きにして餌を啄んでいるのですが、
静かにその様子を見ているとやがて安全を確認したのか徐々に近づいてきます。
その様子を見ていて気付くのは、危険の及びそうな行動の先頭を切るのは多くの場合、まだ
嘴に黄色味を残した子雀です。
子雀はまだ経験不足で危機感が十分でないのか、あるいは勇気があるのか分かりませんが
そんな習性を発見することがあります。
また、体の大きさは殆ど変わらない親雀が子雀に口移しで餌を与えている様も可愛く、この子
たち親子の姿を虐待等という心ない行動をする人間に見せてあげたいという気がすることがあり
ます。