初めて乗ったトライアル車のバイアルスTL125はいろいろなことを教えてくれました。トライアルのテクニックが上達すべく練習に励みましたし、整備する勉強にもなりました。
最初はストックのまま使っていましたがいろいろ改造してしていきました。パワーアップのための排気量アップ。私は150ccにしていました。オフセットの大きいステアリングのステムはエルシノアのフォークにTL250のステムに交換。リアのサスペンションの変更、などなど。
また使っていくうちにミッションのギアが欠けてその修理のためにエンジンの全バラ。これが私の最初のエンジン分解組立になりました。またフォーク、スイングアーム等動くところは定期的に分解整備。
私の使ったのは初期型だったのでポイント点火でした。ステアケースを越えたりするときその前で一瞬ためを作り体重移動とともにスロットルを捻ると「パスッ!」とエンストするのがこのバイクの“オハコ”でした。それを少しでもなくすようにポイント周りの整備は欠かせませんでした。早くしたり遅くしたりギャップを変えたり散々やりました。はたまたタイヤ交換の極意はやはりこのときから得ました。最初はタイヤ交換のたびにチューブに穴を開けタイヤをつけたり外したり。
数々乗った中で一番の思い出のオートバイです。
当時のツーリングでのひとコマ。
トライアルはヤマハのTY175に乗り換えて大会に出ていました。バイアルスはノーマルに戻してツーリングに使い続けました。四国一周、三宅島の砂漠、関東周辺の林道、もちろん北海道へもと、いろいろなところへ行きました。カタログの「優れたトライアル車は優れたロードバイクでもある」というコピーそのもののオートバイでした。