Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

Harvest

2009-11-24 00:06:17 | 日記
早いもので息子がこの世に生を受けて

もうすぐ2年になろうとしている。



ということは、僕も父親になってもうすぐ2年ということになる。


彼が生まれて来た日は、僕の住んでいる地域には珍しく大雪だった。



産まれる前日の夕方に破水して病院へ。

結局夜の間は産まれず、一旦僕だけ帰宅することになったが

その頃雪が降り始めた。


明け方に妻からの電話で飛び起き病院へと向かう。

辺りはまだ真っ暗だが、徐々に雪は積もり始めていた。



僕が到着して間もなく分娩室へと妻は移動。

一人待合室で誕生を祈るのみの僕。


こんなとき男は本当に無力であることを痛感するが

ふと明るくなって来た窓の外を見ると

夜の間に降り積もった一面の「銀世界」が

「静かに時を待てばいい」と語ってくれているような気がした。



数分後、一際大きな声が待合室の僕の耳に響いた。



この世に生を受けて初めて発する力一杯の「Shout」である。



その後待つこと数十分の後、看護婦さんから不意に名前を呼ばれた。

「○○さんおめでとうございます。元気な男の子ですよ。」


どこかで見たようなシーンだったが

現実の重みが僕の腕の中いっぱいに広がった。


彼は人生初の「Shout」を成し遂げ心地良さそうに眠っていた。


太陽が昇ると、前日の寒さはどこへやらで雪は解け始めた。

同時に僕の前日からの緊張もやっと解け始めた。



The Isley Brothersの「Harvest for the World」



1曲目のPreludeの後に、アコースティックギターのカッティングに導かれ

「Harvest for the World」が始まる。

誕生の気持ちを祝うように軽快な調べに乗って

雪解けの道を自宅へと車を走らせた。



この日僕は、かつてない「Harvest(収穫)」を手に入れた。




何年か後に、彼と二人でこの曲を聴きながら

この日の話をゆっくりとしてみたいと思う。
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