(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(98)
第34章 虚空に消えた「ダビデの星」(2)新たなる使命(4/4)

高度計が3万メートルを超えた辺りで上昇スピードは急激に鈍りだした。揚力が無くなり、燃料も底をついたようである。米軍機はすでにそのかなり手前の高度にとどまり『アブダラー』機の行動を監視する態勢に入っていた。超高度による機体の損傷とパイロット自身の生命の危険を恐れたからである。
つい先ほどまでマッハ以上を示していた速度計の針がゼロ表示に向かって逆回転し始めた。速度ゼロになれば地球の引力に引き戻され、いずれどこかに墜落する。墜落地点はペルシャ湾か?アラビア半島か?それともイラン領内か?
<彼らの目的は我々を救うことだったのだろうか?>
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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