石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

石油・ガスの生産と消費で米国が四冠:BPエネルギー統計2020年版石油+天然ガス篇 (8)

2020-09-16 | BP統計
(注)本シリーズは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0514BpOilGas2020.pdf

(米国一国で世界の5分の1を消費!)
(1)2020年の石油と天然ガスの国別消費量
(表http://bpdatabase.maeda1.jp/3-3-T01.pdf 参照)
2020年の世界の石油消費量は日量9,827万バレル(以下B/D)であり、これに対して天然ガスの消費量は年間3兆9,292億立方メートル(以下㎥)であった。天然ガスの消費量を石油に換算すると6,771万B/Dとなり、従って石油と天然ガスを合わせた1日当りの消費量は1億6,600万B/Dとなる。両者の比率は石油59%、天然ガス41%である。

消費量を国別に見ると、世界で石油と天然ガスの合計消費量が最も多いのは米国であり、また石油・天然ガスのいずれをとっても世界1位である。同国の消費量は石油換算で3,399万B/D、全世界の21%を占めており世界の5分の1の石油と天然ガスを消費していることになる。

米国に次いで消費量が多いのは中国の1,935万B/D(石油換算)である。同国は石油の消費量は世界2位(1,406万B/D)、天然ガスは世界3位(石油換算530万B/D)であり、石油の比率は72%、天然ガスは27%である。第3位はロシアの1,097万B/Dで石油と天然ガスの合計消費量が1千万B/Dを超えているのはこの3カ国だけである。第4位はインドで合計消費量は630万B/Dである。

これら4カ国の消費量を前年の2018年と比較すると、中国は前年より6%と大幅に増加しており、インドも3%増である。米国も1.3%とわずかながら増加しているが、4カ国中ロシアのみは前年比1.3%減である。

5位及び6位はそれぞれイラン(合計消費量587万B/D、石油34%、天然ガス66%)とサウジアラビア(同575万B/D、66%、34%)、7位は日本である。日本の合計消費量は568万B/Dで内訳は石油381万B/D、天然ガス1,081億㎥(石油換算186万B/D)であり、石油が天然ガスの2倍である。日本は消費上位国の中で対前年度減少率が3%と最も多く、順位も昨年の5位から7位に下がっている。

以下10位まではカナダ(合計消費量448万B/D、原油54%、46%)、ドイツ(同381万B/D、60%、40%)、韓国(同372万B/D、74%、26%)と続いている。

(続く)

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