石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計2018年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇 (7)

2018-09-25 | BP統計

(注)本レポートは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0452BpOilGas2018.pdf

 

(伸びる天然ガス、ついに6割を切った石油!)

(3)1990年~2017年の生産量の推移

(図http://bpdatabase.maeda1.jp/3-2-G02.pdf 参照)

 1990年から2017年までの世界の石油と天然ガス合計生産量の推移を追ってみると、1990年の生産量は9,906万B/Dであり、その内訳は石油6,500万B/D、天然ガス1.98兆㎥(石油換算3,406万B/D)であった。その後1992年には合計生産量が1億B/Dを突破、2011年には1億4千万B/Dに達した。この間前年を下回ったのは1999年と2009年の2回だけであった。2010年以降も年平均2%の成長を続けており、2017年の石油と天然ガスの合計生産量は過去最高の1億5,600万B/D(内訳:石油9,265万B/D、天然ガス3.7兆㎥)を記録している。

 

1990年と2017年の生産量の伸びを比較すると、合計生産量では1.58倍、石油と天然ガスのそれぞれの増加率は石油1.43倍、天然ガス1.86倍であり、天然ガスの生産が急速に伸びていることがわかる。これを比率で見ると1990年には石油と天然ガスの比率が石油66%、天然ガス34%であったものが、その後天然ガスの比率が徐々に拡大し、2017年には石油59%、天然ガス41%となり、石油の比率はついに6割を切っている。現在天然ガスについては米国におけるシェールガスを含め世界各地で開発生産が活発に行われており、またパイプライン、LNGによるサプライチェーンも急速に整備拡充されている。従って生産に占める天然ガスの比率は今後更に高まるものと思われる。

 

(続く)

 

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        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

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