Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(22)北野武

2018-07-22 00:10:00 | コラム
~北野武のキャリア10傑~

フライデー襲撃にバイク事故、
お笑いの急先鋒でありながら、俳優やってみたら(上手とはいえないけれど)雰囲気抜群で本職の俳優さんを喰ってしまう。

これだけでお腹いっぱいなのに、映画を撮る才能にも恵まれている。

好き嫌いは置いておいて、90年代以降の日本映画を語るうえで無視するわけにはいかない存在。


「フェリーニやりたい」と迷走した時期もあったけれど、軌道修正して現在は職業監督に。

そのクオリティはまちがいなく「中の上」、しかし監督として巧くなったぶん、初期のころに見られた「あたらしい映画の衝撃」は薄まってしまったのも事実か―と評したくなるのは、映画監督デビューがあまりにもセンセーションだったから、、、なのだった。


(1)『3-4X10月』(90)

映画館でアルバイトをしていた高校時代に公開、支配人に「たけしの映画をかけましょうよ」とリクエストするも「馬鹿、あんなの入るわけがない。桑田佳祐の映画をかけるぞ」と返され、反発の意味をこめて当日欠勤をした想い出あり笑

実際に当たらなかったが、職業監督であればまちがいなく撮れなかったであろうこの映画を、武自身が超えられないのではないか・・・と思うほど「すんごい作品」に仕上がっている。




(2)『ソナチネ』(93)

公開初日にも関わらず、ガラガラの映画館で観た。

けれども、幸福だった。

あたらしい映画を発見する喜びに満ちていた。

(3)『キッズ・リターン』(96)

バイク事故からの、リハビリのための映画。

俳優として顔を出さないところ、かえって新鮮だったなぁ。



(4)『座頭市』(2003)

娯楽作という意味では、キャリアのなかでいちばんの出来。

映画は、このくらい自由な発想で撮られていいと思う。




(5)『HANA-BI』(98)

ベネチア効果か、連日満員だった。

監督デビュー作からすべての作品を初日に観ているものとしては、とっても感慨深かった。

武流の死生観や日本論が、最も分かり易い形で表現されており、入門篇として最適なテキストだと思う。

(6)『アウトレイジ』(2010)

21世紀版の『仁義なき戦い』。

俳優さんたちが活き活きしていて、あぁみんな、こういうことをやりたかったんだなぁ、、、とニンマリ。

(7)『あの夏、いちばん静かな海。』(91)

サイレント風実験映画の佳作。

真木蔵人、俳優としてもっと大成してもいいよねぇ。



(8)『その男、凶暴につき』(89)

衝撃の監督デビュー作。

深作監督バージョンも観てみたかった気もするが、こんなにダークにはならなかっただろうね。

(9)『アウトレイジ ビヨンド』(2012)

インパクトは前作には及ばないものの、続編としては成功していると思う。



(10)『アキレスと亀』(2008)

正気と狂気のあいだをいくアーティストを描き、ゲージツの本質に迫ろうとしている。

もっと突き抜けてしまったほうが、面白かったのにな~。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『偏頭痛って、なにさ?』
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1 コメント

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こんばんわ~(^^♪ (ゆみ)
2018-07-23 19:45:25
毎日暑くて手も頭も動かないです~(><)

北野武さんって優しそうな怖そうなおもしろいのか利口なのかわからないけどすごい人だと思います。
テレビにはよく出ていますね。
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