Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

「THE」は、古いのか

2015-02-06 05:25:52 | コラム
「―俺たちのバンド名は、」
「・・・」
「バンド名は、、、」

「コミットメンツ?」
「ザ、がつく」
「スペルは?」
「T、H、E」
「・・・・・」

―映画『ザ・コミットメンツ』(91)より

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20世紀といったらいいのか・・・
かつてのバンド名には、その多くに「THE」が冠されていた。

ビートルズだって、正式にはザ・ビートルズでしょう。
ストーンズもそうだし、ドアーズもそう。

彼らは「THE」を省略したとしても通じるが、「ザ・バンド」(カタカナ表記だと雰囲気でないね…The Band)に関しては省略しちゃうとまずい。

日本にもブルーハーツが居るし、アルフィーだってそう、「THE」って、ある時代まではクールの象徴だったんだ。

それが、どうやら最近はそうでもないらしい―フェイスブックの創設者、ザッカーバーグを描いた『ソーシャル・ネットワーク』(2010…トップ画像)を観て、そのことに「やっと」気づいた自分が居た。

ザッカーバーグはフェイスブックに「THE」をつけた。
彼が信奉するショーン(ジャスティン・ティンバーレイクが好演)は、「君のアイデアは素晴らしいが、THEはダサい。すぐに取ってしまえ」とアドバイスする。

翌日―。
ザッカーバーグは、すぐに「THE」を取ってしまう。

『THE Facebook』は、シンプルに『Facebook』となった。

この映画で、いちばん感心したシーンである。

頭はいいが、そのへんのセンスは古かったザッカーバーグ。
生意気で高慢なガキだが、センスだけはピカイチのショーン。

監督デヴィッド・フィンチャーは、彼らふたりを「そのように」描いていた。


※しかし笑ってしまうのが、この映画のタイトルには「THE」が冠されている、、、ということ。

『The Social Network』




この映画のように、邦題で「THE」や「a」、あるいは「複数形のs」を取ってしまっているケースも多く、本編のタイトル表示で「あぁ、ほんとうはそうなのか!」と気づくこともしばしばだよね。

ためしに映画をデータベース化しているサイトで「THE」の検索をしてみたら、総数が不明なほど! 候補作が表示されて驚いた。


ショーンにしてみれば、自分も古いセンスの持ち主なんだろう、いいじゃん「THE」があっても!! というか、「THE」を入れようよ!! と思っちゃうタイプである。

「THE」には、決定的というか、絶対的なイメージがあるんだもの。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(263)夏八木勲』

コメント (2)
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