マックンのメモ日記

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韓国、終身雇用文化が経済の足かせか!

2015-12-19 22:08:27 | 経済・金融・投資
今週ソウルで予想される抗議デモは、韓国労働者の終身雇用保障を緩和するため進められている労働法改革をめぐり、朴槿恵大統領が直面する問題を浮き彫りにしています。労働法の改革は、企業が雇用を拡大し減速する経済を活性化する狙いがあります。

韓国で覆面の反政府デモ、言論の自由など訴え
 エコノミストは、韓国の厳格な労働法の適用が経済活性化の大きな障害であるだけでなく、解決が最も困難な政治的問題だと指摘しています。一番の難題は、第2次世界大戦後に整備された終身雇用文化の解体です。ただ終身雇用は韓国が戦後の貧困から復興するのに寄与したのも確かですが。

 米国などの先進国では労働組合員数が減少するなか、労働法はこの数十年で緩和され、企業が容易に雇用・解雇ができるようになっています。ただ韓国で解雇が極めて難しいため、企業は正規社員の採用に一段と消極的になるのです。

 韓国政府の統計によると、同国の民間企業の従業員のうち40%前後は派遣あるいは外部の業務委託労働者でその割合は先進国でも際立っています。エコノミストによると、非正規労働者の占める割合が大きいことで生産性が低下し、それが経済成長の足を引っ張っており、さらに消費者は雇用確保をめぐる不安から、支出を控えています。

 ソウルのマッキニー・コンサルティングのスティーブ・マッキニー社長によると、韓国企業や外資系企業は労働法を理由に新規雇用に伴う投資には慎重になっています。一方、韓国の政治的左派は正規社員のために派遣社員を減らすことよりも、派遣社員の保護を求めています。世界経済フォーラムによると、解雇と雇用の柔軟性ランキングで韓国は世界で106位です。

 韓国では正規社員職が少ないことを背景に今年に入り15〜29歳の若年層の失業率が10%超に上昇し、この15年で最高水準となりました。若年層が正規社員の求職で苦労しており、この層の失業率は全体の失業率の2倍のままです。その不安を反映するかのように韓国のテレビでは正規社員の職探しに苦労する若い韓国人を題材にしたドラマが今年に入り大ヒットしています。

 韓国人がますます結婚を遅らせるなか、出生率は女性1人あたり約1.2人と超低水準。これも韓国の経済成長を阻んでいます。朴大統領10日の閣僚会議で、この課題に取り組みためにも労働法の改革は必要だと強調しました。