マックンのメモ日記

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遺伝子検査落とし穴も!

2014-07-31 17:15:29 | 宇宙・サイエンス・科学技術
一般の健康人向けの遺伝子検査サービスが日本国内でも始まります。数万円の費用で、がんや糖尿病などのリスクが分かると言うのですが、あなたは自分の遺伝子、子供の遺伝子、など、どこまで知りたいですか。昨年5月、米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、乳がん予防のために両乳房を切除し、再建手術を受けるきっかけになった「遺伝子検査」。当時、日本でも話題になりましたが、最近では検査キットを安く購入できたり、インターネットから申込みできたりと、とても身近になっているようです。

ソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は8月12日から、唾液から将来かかる病気のリスクを調べる遺伝子検査サービスを始めます。新サービスは遺伝子情報を読み取り、統計的にどのような病気にかかりやすいかを示すものです。ネットで申し込むと検査キットが送られ、唾液を採取して返送すると、通常は1~2週間後に、がんや生活習慣病、体質に関する分析結果を知らせてくれます。料金は282項目の検査なら約3万円だそうです。

読み取るのは、SNPと呼ばれる遺伝子のちょっとした違いです。SNPは人間に個性をもたらしています。病気にかかりやすさも個性の一つです。例えば前立腺がんにかかる可能性が普通の2倍あるとかが分かります。ただし、調べるのは生活習慣の改善で対処できそうな病気や症状に限られています。もっと重い意味を持つものは検査の対象から外れています。その代表はBRCAと言う遺伝子で、これに変異があると乳ガンになる確率が50%前後にもなり、変異のない人の20倍です。筋ジストロフィーなど、一つの変異が原因で発症する重い病気の遺伝子検査もやりません。DeNAは「BRCAや単一遺伝子の病気では検査が即診断となり、医療の領域になり、一般向けという枠を超える」と説明します。

遺伝子の検査は、医療分野で広く行われています。米国や中国では民間企業がすでに一般向けの検査もはじめ、日本に住んでいてもインターネットでサービスを利用できます。ただ米国でのブームは収まっていて、業界大手の23アンドミー社に対し、米政府は昨年、検査事業を停止するよう警告。正確性に疑念があり、誤った乳がんリスク判定で不要な手術を受ける可能性などがあると言います。日本人類遺伝学会も「結果を一般市民が十分理解し、正確に解釈することは困難だ」という見解を示しています。

遺伝子検査に詳しい東大科学研究所の武藤教授は「米国の規制は一時的。やがて再開される。日本では一般向け検査への批判はあっても、質を高める議論は遅れた。質の高い検査が行われる契機になってほしい」と話しています。そして今後の課題を「遺伝子と病気を関連付ける研究はどんどん進んでいる。いくつかなる遺伝子の違いの組み合わせで、特定の病気になる可能性がぽんと上がることがわかるかもしれない。事業者は新たな知見にきちんと対応していかなくてはならない」と。

生活習慣病の改善につながるかは、やって見ないと分からない。「病気になる確立が高いとわかっても、その人が予防行動をとるとは限らない。検査結果を予防につなげる新たな工夫が必要だ」と武藤教授は言います。「才能遺伝子、調べます」と歌う業者もあります。しかし、知能や運動能力に影響する遺伝子は多数あり、相互の関係も不明。子どもの検査について、人類遺伝学会は「能力や性格、進路適正にかかわるとされる遺伝子検査には、人権保護や差別防止の観点から十分な考慮が必要だ」と注意を喚起しています。

ウナギの完全養殖は研究段階では成功しているが企業との提携がカギ!

2014-07-29 18:43:21 | 宇宙・サイエンス・科学技術
土用の丑の日と言うとうなぎを食べる夏の土用の丑の日だと思われていますが、実は年に数日あります。土用とは立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間のことをで、その中の丑の日(十二支の中の丑)を「土用の丑の日」と呼びます。丑の日は十二支を1日ごとに割り当てていくので12日毎に1度回ってきます。そして 年によっては土用の期間に丑の日が2回くることもあります。

夏の土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が出来たのは、幕末の学者平賀源内が、夏場にウナギが売れないので何とかしたいと近所のうなぎ屋に相談されて、今日うなぎを食べると良いという意味で「本日土用丑の日」という看板を店先に出し、大繁盛したのがきっかけだといわれています。他にも諸説ありますが平賀源内説がよく知られています。

そしてこの時期にウナギを食べる習慣が江戸時代に広まりました。ウナギ自体の旬は実は冬だそうですが、早稲田大の矢沢教授は「理にかなった食文化だ」と言っています。ウナギには疲労回復効果が高いビタミンA,D,Eや必須アミノ酸などが他の魚より圧倒的に多く含まれているそうです。それをあの独特の風味のたれで蒲焼にする方法が食欲をそそるということです。と言うわけで夏バテ対策にはうってつけと言うわけです。

しかし河川の汚染や回収による生息環境の変化も加わり、気が付けば世界に約20種類いるウナギのうち13種類が絶滅などの恐れがあると「レッドリスト」に名を連ねるようになりました。法的拘束力はありませんが、ニホンウナギが規制の対象になる可能性が出てきました。

日本人は世界全体の約7割を消費するほどウナギ好きです。安定供給に向けて業界は親ウナギから受精卵を取り、それを育てて再び産卵させることを繰り返す完全養殖の広がりに期待しています。しかし日本ウナギの生態は謎に包まれ、かつて完全養殖は至難の業でした。「産卵場所は太平洋のグアム島の西方。孵化したシラスは海流に乗り、数千キロ離れた日本や中国などの河口に漂着します。この時の体調は約5センチですが、5~10年で成長。太平洋に戻って産卵する」と言う複雑さです。しかも養殖するとなぜかほとんどが雄になるため、人工飼育での繁殖は難しかったのです。

困難を乗り越えて10年に世界で初めてニホンウナギの完全養殖に成功したのが、独立行政法人の水産総合研究センタ-増養殖研究所です。グループ長は「シラスを大量生産しようと思えばすぐにも可能。ただ、それには企業の投資が必要になる」と話しています。研究所にはウナギを大量に生産する設備もないからです。今、そんなウナギの「先」を進み始めたのがマグロです。そのため目指すのは「近代マグロ」の大量生産となるわけです。

田中氏は「企業がその気になれば同じことをウナギでも実現できる」と強調しています。現在の技術で受精卵が孵化してシラスにまで成長する「生存率」は2~5%で、すでに「自然界より高い率」になっていて、これをさらに高める研究を進めると言います。20年を目標にシラスを安定供給できる技術にしたい」と意気込んでいます。

貿易赤字の主因は構造変化であり「原発ゼロ」は理由にならない!

2014-07-28 16:08:09 | 政治(国内・海外)
「原発を動かせる状況になれば、電気料金は安く済む。貿易収支は助かる」との話は麻生財務相の言葉です。また経団連の米倉前会長は「安全審査を加速して早期の原発再稼働に努めてもらいたい。そうすれば化石燃料の輸入にストップがかかり望ましい」と言っています。本当にそうなのでしょうか。

今年に入り、政財界では原発ゼロが貿易収支悪化の主犯であるとの大合唱が続いています。7月半ば、九州電力川内原発1,2号機が原子力規制委員会の審査に合格し、秋の再稼働が現実味を帯びてきただけに、その主張のボルテーイジは一段と上がってきました。

たしかに日本の貿易収支はここ数年で急速に悪化しています。財務省の貿易統計によると、東日本大震災前の2010年に6,6兆円の黒字だったが、11年から赤字に転落し、13年は1,5兆円の赤字になり、巨額の「国富」が流出しています。

この間、輸出は2,4兆円しか増えていないのに、輸入はそれをはるかに上回る20,5兆円の増加。自動車や電気製品などの海外輸出で稼ぎ「黒字大国」を誇った日本が、今や大幅な輸入超過に悩む「赤字国」に様変わりしたのです。とは言え、それがあたかも「原発ゼロのせい」と強調するかのような政財界の主張には専門家も首をかしげています。

「原発停止の影響はあくまで一部に過ぎない」と指摘するのは、シティーグループ証券のエコノミストの飯塚氏です。「原油・粗油」の輸入額はこの3年で4,8兆円増えたのですが、量自体はむしろわずかながら減っているのです。10年初めから、13年末までに、原油は約4割値上がりし、為替も1ドル90円から105円まで安くなりました。つまり、輸入額が増えたのは原油価格の上昇と円安と言う経済環境の変化が主因で、原発ゼロは理由にならないという事です。

火力発電の主力燃料、液化天然ガス(LNG)もそうです。10~13年で輸入額は3,5兆円~7,1兆円とほぼ倍増しましたが、輸入量は25%しか増えていません。飯塚市によれば、原発の代替火力の増加で日本からの需要が急増したため市況が一気に高騰。これに円安が加わり、高値で買わされたことが輸入額を「水ぶくれ」させる要因になっていると分析しています。

飯塚氏は「仮に原発が再稼働してLNGの輸入量と価格が下がったとしても、貿易赤字は3兆円くらいしか減らない。再稼働で赤字が一気に解消することはない」と断言しています。貿易収支悪化の本質的な要因は、輸出産業の主力である自動車などが国内から海外へと生産をシフトしたり、情報通信産業の国際競争力が急激に悪化したりしたためで、「むしろ、産業・貿易構造の変化が大きい。日本の貿易収支は今後も長期にわたって赤字を続ける可能性が高い」と指摘しています。

そもそも円安は、12年に発足した安倍政権が掲げる経済政策「アベノミクス」が誘導しました。本来は、円安が進めば製造業の輸出が増え、貿易収支はいずれ黒字化するはずだったのですが、輸出は伸び悩み、輸入額を必要以上に膨らませたのです。貿易赤字の背景には「原発ゼロ」よりも根深い問題があるのでしょう。経団連などの産業界が原発ゼロにとの大合唱も、実はそんなに影響がないと分かっているはずで、政府とぐるになって原発推進を図っているのではないでしょうか。

マヤ研究、日本人が成果。祭祀建築跡の比較や固定の土の縞分析で明らかに!-2

2014-07-27 17:13:14 | 芸術(音楽など)・文化・歴史
従来の説より200年遡ることでどのような変化があるかというと、実はメソアメリカ文明史における各文明同士の関わり方に大きな変化が出てくるのだという。これまでは、マヤ低地の農民が土器を使い、前1000年頃に主食のトウモロコシ農耕を基盤にした定住村落を営み始め、「オルメカ文明」を引き継ぐように一方的な影響を受けつつ、もしくは独自に発展し、前800年以降に最初の公共祭祀建築が建てられたのがマヤ文明だとする考え方が主流だった。

なおオルメカ文明(ラ・ベンタ遺跡・メキシコ)とは、紀元前1200年頃(紀元前1500年頃とする説もある)から紀元前400年頃まで続いたメソアメリカ文明の最初の文明であることから、マヤ文明の母体となったといういわれ方がされてきた。ちなみに、オルメカ文明に端を発するメソアメリカ文明は旧大陸と交流がない状態で独自に1次文明を築いている。また、インカ帝国やナスカなどのアンデス文明も1次文明だ。

確かに、祭祀建造物などのように、マヤ文明はオルメカ文明から影響を受けた美術・建築様式などが見られるのも事実だ。しかし、オルメカ文明の大きな特徴の1つに「巨石人頭像」(画像41)と呼ばれる巨大な顔の石像があるのだが、これはマヤ文明には見られない。

もしオルメカ文明の人々が移住してきてマヤ文明を作り上げたのだとしたら、非常に大きな特徴なのでそっくりそのまま引き継がれるのではないかと推測されるが、マヤ文明は、オルメカ文明の影響を色濃く採り入れたものもあれば、採り入れたがアレンジを加えているものもあるし、採り入れていないものもある。さらには、神殿ピラミッドのように独自のものもあるというわけだ。

また、翡翠や黒曜石など、メソアメリカ文明の地域内ではグアテマラ高地でしか産出されない鉱物が出土していることから、オルメカ文明以外の地域との交流もあったことが予想された(画像40)。より複雑な社会変化の過程が示唆されるのだ。

つまり、マヤの人々はマヤ低地のほかの地域、近隣のメキシコ湾岸低地南部、メキシコのチアパス高地やグアテマラ高地などの住人たちとの地域間ネットワークに参加しており、遠隔地から重要な物資を搬入したり自分たちの地域から輸出したりするだけでなく、観念体系や美術・建築様式などの知識を交換して、マヤ文明を築き上げていったと考えられるのである。

マヤには統一王朝がなく、スペイン人の侵入を受ける16世紀までは多様な王国が共存した。ただ9世紀前後にまた低地南部で多くの都市が放棄され、この時期に何が起こったかに世界の研究者が注目しています。近年脚光を浴びているのが「年縞」です。木の年輪と同じように年に一つ、湖の湖底に形成される堆積物の縞(しま)で「土地の年輪とも言われるものです。研究チームはマヤ文明のセイバル遺跡の近郊の湖で研究に利用できる年縞を見つけたのです。マヤでは初めての発見だそうです。

年功の分析で、学会で注目されていた「干ばつ説は」は退けられつつあります。欧米の学者らは干ばつが衰退を引き起こしたと唱えましたが、米延氏は「干ばつと呼べるほど著しく雨が少ないとは言い難い。雨が少ない時期は他にもあり、文明の興隆期にも見られる」と話しています。

衰退の要因には諸説ありますが、青山氏は人口過剰や環境破壊、戦争を挙げています。「文明が発達すると都市で人口が増え、農地・宅地の拡大で森林の伐採が進みます。農地が不足すると食料不足が生じ、戦争が起こりやすくなる近現代にも通じる傾向だ」と指摘しています。

マヤ研究、日本人が成果。祭祀建築跡の比較や固定の土の縞分析で明らかに!-1

2014-07-26 17:17:41 | 芸術(音楽など)・文化・歴史
マヤ文明は、紀元前1000年頃(これまでは紀元前800年頃からとされてきた)には少なくとも存在し、それから16世紀にスペイン人に滅ぼされるまで(実際に滅んだのは侵略だけではなく環境問題もあるとされ、まだ正確にはわかっていない)約2600年間続いた文明です。地域としては、現在のメキシコ南東部からグアテマラ、ベリーズ、ホンジュラス西部にかけてです。モンゴロイド先住民(ネイティブ・アメリカンと同様、日本人など東アジア人とDNA的に近い)による石器を主要利器とした都市文明です。

青山教授によれば、鉄器を用いない、人類史上で"最も洗練された"石器の都市文明だといいます。また、コロンブスの到達以前で、前述したように暦やそれと関連する天文学、また文字(文字の総数は4~5万あるといわれ、10万文字といわれる漢字の次ぐらいに多い)などを最も発達させていた文明でもあります。

なお、マヤ文明は1つの王朝が支配していたようなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実は小都市国家群の地域間ネットワークの文明だった点も特徴の1つです。スペイン人に滅ぼされるまで、さまざまな王国が共存していました。ちなみに滅んだとはいっても、あくまでもマヤ文明が滅んだ(王朝を維持できなくなった)ということであり、マヤ人が皆殺しにされたというわけではありません。現在は800万人の末裔が現地で暮らし、「現代マヤ文明」を日々創出しているのです。

そんなプロフィールを持ったマヤ文明の遺跡の中で、今回、発掘団が調査を行ったのが「セイバル遺跡」です。マヤ文明の遺跡というと、世界遺産に指定され、マヤ文明の歴史の「古典期」の中心都市だった「ティカル遺跡」が有名ですが、セイバル遺跡(マヤ文明)もグアテマラを代表する国宝級の大都市遺跡であり、国立遺跡公園に指定されています。ジャングルの真っただ中を流れるパシオン川を望む、ペテン県の比高100mの丘陵上にある遺跡です。

マヤ文明の歴史は大別すると、「先古典期」(紀元前1000年~西暦250年)、古典期(西暦250年~西暦900年)、「後古典期」(西暦1000年~16世紀の滅亡まで)の3つに分かれますが、この内の古典期の研究に重点が置かれていた。そのため、実は「マヤ文明はいつ頃勃興したのか」といった先古典期に関するデータが不足していたのです。そこで、今回の調査では、先古典期に関する調査が行われたというわけです。

その結果、自然の地盤の上に先古典期中期の前半(紀元前1000年~紀元前700年)の紀元前1000年頃に建造された中央広場と、その東と西に面する公共祭祀建築の基壇が出土しました。さらに、セイバル最大の神殿ピラミッドを頂く大基壇の発掘調査によって、先古典期中期の前半に建造された幅が34mを超える大きな基壇が検出されたのです。そのほか、中央広場に面する2つの公共祭祀建築は増改築され続けたこともわかり、紀元前9世紀頃には西側の公共祭祀建築に神殿ピラミッドが構成されたことが判明しています。セイバルの初期の建設活動は、従来考えられていたよりも盛んだったのです。