マックンのメモ日記

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今チワワのプッチという犬を飼っています。
可愛いですよ。

iPhoneのライトがヒント、安価な内視鏡!

2016-09-30 16:46:21 | 健康・医療・スポーツ
安全な外科治療を手頃な価格で受けられない人は世界人口の3分の2のおよそ50億人。ある外科医が靴下を探しているときに思いついた85ドルの機器が、この状況を変えるかもしれません。

 ユタ大学医療イノベーションセンターのトップで外科医のジョン・ランゲル氏がこの機器を考え出したのは、ある日の深夜、急患で呼び出されたときのことです。眠っている妻を起こさないように服を探そうとiPhone(アイフォーン)のライトをつけると、「腹腔鏡の光と同じくらい明るい」と思ったそうだです。

 ランゲル医師は大学で担当していたバイオイノベーションのクラスの学生に伝えました。携帯電話の部品を使って低価格の腹腔鏡を作り、コストのせいでこの機器を使った低侵襲手術(身体への負担が少ない手術)が利用できない地域に広めるのはどうだろうと。

 開腹手術の代わりに腹部に開けた小さな穴から体内にカメラや手術器具を入れる腹腔鏡手術の機器の価格は通常、2万ドル(約200万円)を超えます。画像処理システムや高精細のビデオスクリーンを含む補助機材にも70万ドルもの設備投資が必要です。これに年間サービス契約が付加されるケースが多く、さらに数千ドルが上乗せされています。

 これに対し、ランゲル医師のチームが考案した腹腔鏡「ゼノスコープ」の製造コストは1台当たり約85ドル。大きな画像処理システムやビデオスクリーンも必要ありません。画像は普通のノート型パソコンやスマートフォン上で見られるうえ、パソコンから腹腔鏡に必要な電力を最大8時間確保できます。このシステムを使えば、医師は病院や安定した電力供給がないところでも低侵襲手術を行うことができるのです。

 ランゲル医師のチームが設立した企業ゼノコアによると、販売価格は300ドルから500ドルになる見込み。設備投資やサービス契約は不要です。ゼノスコープは「非常に安価なので壊れたら捨てられる」とランゲル氏は話しています。

 資金も安定した電力もきれいな水も十分にはない地域で生かそうと、大学院生を中心に超低価格の医療機器が考案されています。大学は技術者や科学者、設計技師、ビジネス専攻の学生の協力を募り、医療の提供に関わる課題を突き止めて、外科治療への差し迫ったニーズへの対応など低価格かつ現実的な解決策を編み出そうとしています。

 「世界的な外科手術に関するランセット委員会」の推計によると、多くの低・中所得国では基本的な外科治療の不足により、盲腸の破裂や胆のうの病気、腫瘍、外傷など治療可能な症状で年間1800万人以上が死亡しています。世界保健機関(WHO)と世界銀行は世界全体の医療と経済の水準の引き上げには外科的能力の向上が欠かせないと指摘しています。

世界では50億人が安全な手術を手頃な価格で受けられていません。毎年1860万人が手術関係の不備で死亡し、3300万人が手術費用のために破産、1億4300万人が追加手術を必要としています。2030年までにこうした不備が解消されなければ、失われるGDPは推定12兆3000億ドルに上ります。ゼノスコープにはナイジェリア、ガーナ、中国、モロッコの外科医に加え、将来、宇宙での外科手術を想定する米航空宇宙局(NASA)も関心を示しています。

 ただ課題も残っています。ランゲル医師のチームは米食品医薬品局(FDA)と欧州連合(EU)に対し、ゼノスコープを実質的に既存の技術と同等な機器として指定するよう要請しています。要請が認められれば、長期におよぶ臨床試験を実施せずに済みます。ランゲル医師はFDAとEUのお墨付きを得てからゼノスコープを本格展開するつもりです。

 ゼノコアは製造の準備に向けて、第1回の資金調達で500万ドルを調達する必要があります。同社は発展途上国でゼノスコープの組み立てと流通を担える現地企業との提携を希望していて、米国でも、感染の危険がない使い捨て機器として販売したい考えです。

 ユタ州ソルトレークシティのインターマウンテン・ヘルスケアに所属するレイ・プライス医師と近隣の3病院の医師は、ゼノスコープの品質を既存の腹腔鏡機器と比較する試験を行うよう提案しています。製造コストが85ドルの機器と非常に高価な既存の機器の性能が同じであれば、「低侵襲手術のコストが下がり、高額医療が混乱するかもしれない」が、「そうなることを期待する」とプライス氏は語りました。(ソースWSJ)

体操の抗議に手数料、リオで米チームも支払う!

2016-08-20 13:10:15 | 健康・医療・スポーツ
五輪の体操競技で抗議にお金がかかることはほとんど知られていません。体操競技は複雑な採点制度に支配されており、コーチは手数料を支払わなければ異議を唱えることができないのです。

 国際体操連盟が定めた規則によると、訴えが認められなかった場合はチームに手数料が課されます。狙いは根拠のない申し立てを防ぐことですが、リオデジャネイロ大会では最初の抗議が300ドル(約3万円)、2回目が500ドル、3回目が1000ドルとなっています。

 前回の五輪では、コーチは抗議を始める前に現金を支払ったのですが、同連盟によると、現在は事後の支払いに同意する旨の書類を提出するだけだそうです。

 リオの体操競技では、判定に対する「質問」が1ダースほど出されている。19日に始まる新体操で増える可能性もあります。規則によれば、異議が出されると独立委員会がビデオでその演技を見直し、異議が認められた場合、手数料は請求されません。

平均台で多くの手数料発生

 リオでは平均台が多くの手数料を生んでいます。多くの抗議が出され、却下されているからです。点数の変更につながった抗議はほとんどありません。

 ローリー・ヘルナンデスについても、コーチのマギー・ヘイニー氏が平均台の点数に異議を唱えました。ヘイニー氏は、米国体操協会のロンダ・フェン氏と米代表チームのコーディネーターであるマーサ・カーロイ氏の助言を受けて見直しを求めたと話しています。

 ヘイニー氏は「ロンダとマーサがそれを入れるようわめいていた」と述べました。2人はヘルナンデスが0.1ポイント減点されたとみられる部分についてどうしても知りたがったが、ヘイニー氏は0.1ポイント増えたとしてもヘルナンデスの銀メダルが金に変わることはないとわかっていたといいます。結局、異議は却下され、点数は変わりませんでした。

 ヘイニー氏は「手数料が私の口座から引き落とされないことを希望する。それだけは確かだ」と話しました。請求書は米国体操協会に送られ、手数料は国際体操連盟の基金に回ります。

 同基金によれば、集まった資金は病気やけがの体操選手の支援、体操選手の健康に関する調査の支援、体操器具を必要とする国への寄付、途上国での体操競技促進に充てられるといいます。(ソースWSJ)

ファンが戸惑う女子体操の新技名!

2016-08-12 21:34:24 | 健康・医療・スポーツ
五輪で金も銀も銅も得られなかった体操選手が得られるかもしれない報奨があります。体操の歴史で初めての新技を成功させた選手は、その技に自分の名前をつけてもらえるのです。

 例えば昨年、足を交差させて開脚座の姿勢で平均台に飛び乗る技が国際体操連盟に認定されました。しかし、この技は、本人がインスタグラムの動画でそう呼んでいたせいもあって、体操界では既に考案者の姓で知られていました。

 トリニダード・トバゴ代表(カナダ生まれ)のマリーサ・ディックは昨年の世界選手権で「ザ・ディック」(訳注:ディック=dick=は男性器の俗語)を披露しました。この大会では平均台の成績こそ74位だったが、自身の名前が体操の公式規則集に残るという栄誉にあずかることになったのです。

 ディックは先週、新技の名前が「体操の世界で永遠に生きる」と話しています。ただ今回リオ五輪にも出場しましたが、7日の予選は突破できませんでした。


マリーサ・ディックの新技「ザ・ディック」
 この技で唯一の問題は、挑戦する体操選手がほとんどいないことです。ファンが恥ずかしがる技は珍しい。礼儀正しい人たちとの会話では、舌がもつれそうな「ザ・ザモロドチコワ」のほうがまだ口に出しやすい。ディックの体操人生で最も誇らしいはずの瞬間が、人々を困惑させているのです。

 新技に関するあらゆるジョークを聞いたというディックは、自身の名前のおかげで「皆にとってすごくわかりやすくなった」と話しています。「何しろビーム(訳注:平均台、お尻の意味もあり)の上の技だし、開脚して乗っかるわけだから」と話しています。(ソースWSJ)

怪物フェルプスがリオで見せた鬼の形相!

2016-08-11 15:12:27 | 健康・医療・スポーツ
マイケル・フェルプスがリオ五輪の会場で見せた表情がネットで話題になっています。

 8日夜、男子競泳200メートルバタフライの準決勝のレース直前。会場の様子を中継する米NBCのカメラが競泳選手らの控室を映し出すと、そこには「スター・ウォーズ」のオビ=ワン・ケノービのようにフードをかぶったフェルプスの姿がありました。レース前の選手らが準備をしたり、時には極度の緊張状態に陥ったりしているこの部屋で、彼は座ったまま堅く口を結び、顎に力を入れ、何かを威嚇するような視線を放っていました。

 そのフェルプスの前に映っていたのが彼の宿敵チャド・レクローです。南アフリカ代表のレクローは笑顔で腕を回したり、「シャドーボクシング」をしたり、足をほぐしながら動き続けています。多少緊張気味であるものの、まるでスターバックスの店内でトイレが空くのを待っているかのようなカジュアルな様子です。一方のフェルプスには和やかな雰囲気は全くなく微動だにせず前方をにらみ続け、まるでレクローの存在を消し去ろうとしているか、あるいは念力で鉄板でも曲げようとしているかのようなオーラです。

 米プロバスケットボール協会(NBA)の名将グレッグ・ポポビッチに歌手テイラー・スウィフトとタレントのキム・カーダシアンの確執について質問したら、こんな表情を浮かべるだろうか。画面に映ったフェルプスのオーラに比べれば、米プロフットボールリーグ(NFL)のペイトリオッツの監督ビル・ベリチックですらかわいく見えます。

 リオ五輪では上半身裸で開幕式の旗手を務めたトンガのピタ・タウファトファ選手がツイッターなどで話題になりました。またバスケットボール選手ディケンベ・ムトンボからインスパイアされたような競泳選手リリー・キングの指のジェスチャーも、広くネットで共有されています。スポーツ中継ではお目に掛かることのなかった、このフェルプスの五輪史上まれに見る勝負師の表情もネット上で瞬く間に拡散しました。

 父親となったフェルプスはデビュー当時と比べて性格も円くなった印象があり、メディアの前に立っても自然体でいられるようになりました。しかしその一方で、彼は史上最も成功した五輪アスリートであり、5度目の出場となる今回もトップ選手として参加しています。あの控室で見せた形相こそが、マイケル・フェルプスがマイケル・フェルプスたるゆえんなのかもしれません。(ソースWSJ)

リオ五輪:夢舞台と暗い現実の狭間で!

2016-08-02 15:44:11 | 健康・医療・スポーツ
 8月5日開幕のリオ五輪に出場する女子ボート競技米国代表のミーガン・カルモーが、自身のブログでメディアの報道姿勢を痛烈に批判しました。カルモーは、大会開幕を前にネガティブな情報(具体的には排泄物などが浮いているとされるボート競技会場の不衛生さ)ばかりが伝えられていると苛立ちを隠さず、「米国のためなら何が浮かんでいる会場であっても私はボートを漕ぐ」と宣言しました。その発言は様々な場でピックアップされています。

 リオ五輪開幕まで1週間を切った今、カルモーの苛立ちは充分に理解できます。大会に参加するアスリートのほとんどは無名の選手で、競泳のマイケル・フェルプスやケイティ・レデッキー、男子バスケットボールのケビン・デュラントといったスーパースターはほんの一握りに過ぎません。そんな中でカルモーのような選手が大会に向けて必死に準備を続ける中で、報道はリオの経済情勢や環境問題、さらにはテロに対する懸念といったことにフォーカスを当て続けています。2014年のソチ冬季五輪を含む最近の大会におけるメディアの傾向でもあるが、アスリートからすれば五輪は一世一代の晴れ舞台。例えて言うならば、結婚式の当日に空が雨雲で覆われているような気分でしょう。

 しかし、これが21世紀の五輪の姿であることも事実です。リオ五輪でも、過去の大会と同じように感動的なシーンや共感を呼ぶアスリートのストーリーがいくつも生まれるでしょう。その一方で、現実は夢舞台にもついて回ります。それにまつわる報道は読んでいて楽しいものではないかもしれません。しかし、それは重要な情報でもあるのです。

五輪のイメージと現実の違い

 我々は2年ごとにやってくる夏季五輪と冬季五輪を華やかなショーとして注目しますが、当然のことながら表に見える部分と実際の現場の状況には常に乖離した部分があります。

 五輪規模の大会を開催するとなると、政治や文化から人権、さらには環境問題への配慮といったさまざまな問題が複雑に絡みます。しかしメディアやテレビはその小さな一部を切り取る形でしか伝えることしかできません。過去には1972年のミュンヘン五輪でテロ攻撃があり、その約20年後のアトランタ五輪では公園での爆発事件が起きるなど、夢舞台においても悲劇的な出来事は起きてきていました。しかし報道する側としては五輪を人間ドラマとして描き、アスリート達の希望や挫折や栄光を見る側に届けることに力を注ぎ続けてきました。それがこれまでの流れです。

 このやり方は見る側を魅了し、熱狂させ、やがてスポーツ報道のあり方すらも変えました。テレビで目にする五輪はよりドラマティックなものになるよう色づけをされ、そして必要とあらば放送枠を移動させてでも視聴者に一番インパクトを与えられるように制作されます(1980年のレークプラシッド冬季五輪においては、米国対ソ連のアイスホッケーの試合が3時間遅れで録画放送された。氷上の奇跡とも言われたこの試合がそれでもなお3000万人の視聴者を釘付けにしたのは、驚異的だ)。

 こうした報道のあり方は、長年成功を収めてきたと言えるでしょう。

 しかしインターネットが発達した現代で、この「色づけバージョン」のみを観る側に届けるのは困難です。信頼あるメディアは情報を伝えるひとつの担い手ですが、今やスマホさえ持っていれば誰もが実況を行えます。デジタル化が進み情報の運び手が蔓延する中で、リアルタイムであるかどうかが重要になります。情報は瞬時に、そして生々しいままに世界に伝わるのです。そしてやがて伝えたい以上の情報が漏れ、放送における紳士協定は破られるのです。これはもはや五輪だけの問題ではなく、世界中で行われるどんなイベントについても言えることでもあります。

瞬時に全てが生で伝わる大会

 今回のリオ五輪の場合はニューヨークと時差が1時間しかないため、米国の視聴者は録画中継に頼る必要はない。間違えて競技結果を聞いてしまうのを防ぐため、オフィスで耳栓をしたり「五輪の結果を教えないで」と自分の周りに意思表示をする必要もなさそうだ。

 しかし少しでも現地から届く報道を耳にしているのなら、リオからのニュースが悲惨な状況を伝えるものばかりだということに気付くでしょう。経済や財政危機の話題もあれば、人手不足に関する懸念もあります。さらにはリオ市が非常事態宣言を発令したことも、暗雲立ち込める話題です。毎日のように何かしらのトラブルが報じられる中、一足先に現地入りしたアスリート達から聞こえてくる選手村の評判もあまりよくありません。

 たしかに中には物事を大げさに伝えるメディアや、不正確な情報も存在するでしょう。しかし、その多くは実話でもあります。

 21世紀になり、五輪の神話は崩れたと言っていいでしょう。そして今後もこういった報道は儀式のように毎回繰り返されるでしょう。大会の負の部分を誰もが知るようになり、五輪開催を望む国や都市も二の足を踏むようになります。昨年の夏には、2024年大会の誘致に立候補していたボストンが逃げるかのように立候補を撤回したのは記憶に新しいことです。

 夏季五輪ならばまだ一般に対するアピールはあります。しかし冬季五輪となると、新鮮味もなければ需要もありません。

 五輪を開催することが国威を示したり、あるいは商業的な成功が約束されていた日々は遠い記憶となってしまいました。500億ドルをかけて建設されながらもわずか2年でゴーストタウンと化したソチ冬季五輪関連の建築物。残ったのはそんなイメージです。

五輪自体への不信も

 五輪精神そのものに対する不信感も強いのです。大会を「純粋」なスポーツイベントとして捉えるのはもはや錯覚です。先日、国際オリンピック委員会(IOC)は国家ぐるみでのドーピングが明らかになったロシアに対して処分を下すことを拒否し、官僚的なやり方でその対処を各競技団体に一任するとしました。その他の問題(例えば冒頭で触れた深刻な水質汚染の件など)も無視されるか触れられることはほとんどなく、治安への懸念や人手不足に関しても同様の状況です。唯一真剣に語られるのは大会としてどう収入を増やせるか、ということだけのようにも見えます。

 もちろん、こういった事実がメーガン・カルモーのような選手個人の努力を汚すようなことがあってはいけません。五輪開幕前のメディアのあり方や、特に大げさな報道に関しては、カルモーが憤りを感じるのは理解できます。五輪も実際に競技が始まりさえすれば、それまでとは違ってネガティヴな情報は消えていくでしょう。そしてリオから感動や共感を得られるような素晴らしい名場面が毎日たくさん届けられることは間違いないでしょう。

 しかし、現代の五輪は夢や希望だけではなく、常に現実的な問題もついてまわり続けるでしょう。情報は増え、それに対する意見も増え、疑問も増え、五輪の舞台裏に関する報道も伝えられます。そして、例えそれらが醜いものであったとしても、それが事実であることに変わりはないのです。(ソースWSJ)