マックンのメモ日記

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資源国通貨、勝ち組となるのは!

2015-12-02 22:07:13 | 経済・金融・投資
米ドルが世界の主要通貨に対して約13年ぶりの高値へ急伸したことを受け、逆張り投資がにわかに活気付いている。

 一部のストラテジストらは、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始に伴いドル高が続くというコンセンサスをよそに、負け組となる可能性が最も高い通貨、つまり商品(コモディティー)通貨の中から勝ち組を見極めようとしている。

 こうした取引で優位に立とうと、変わった手法を使う向きもある。海外需要の変化を読み取る上で役立つと期待して、西オーストラリア州を出港する鉄鉱石運搬船の数を観察するものから、中国の倉庫に保管されている粉乳の量をチェックするものまでとさまざまだ。

 ウエストパック・インスティテューショナル・バンクのシニア市場ストラテジスト、イムレ・スパイツァー氏は毎朝、全脂粉乳の先物取引をチェックする。週末には時折、ゴム長靴を履いて近所の牧場を歩き回り、ニュージーランドを今夏襲うと予想されている干ばつを乗り切る上で十分な水が確保されているか確認する。

 ウエストパックのストラテジストらは4月の会議で、迫り来る粉乳の供給過剰が世界の乳製品価格を圧迫する一方、オーストラリア経済は年内に利下げする必要がないほど堅調との見方で一致した。そしてオーストラリアドルに対してニュージーランドドルを売り持ちにするという主な戦略を決定した。実際、オーストラリアドルの対ニュージーランドドル相場は4月に底入れし、年初来の騰落率は現在5.6%高となっている。

 資源国通貨は約1年半で急激に値を下げた。原材料の供給がまさに増加する中、最大の買い手である中国の需要が減少する兆候が浮上し、原材料価格が急落したことを反映している。

 ただ、サクソ・キャピタル・マーケッツのアジア担当ストラテジスト、ケイ・バンピーターセン氏は、米ドル以外の取引に目を向けている参加者の一人で、ニュージーランドドルが主要石油輸出国であるカナダの通貨より堅調に推移すると見込んでいる。

 同氏は「商品相場がひとたび底を打てば、農産物は原油などのハードコモディティー(鉱物)よりはるかに速やかに持ち直すだろう」と述べた。拡大するアジアの中所得層の間で牛乳や食肉の需要が高まり、ニュージーランド経済はカナダよりも早急に回復する見通しだという。ニュージーランドは世界最大の乳製品輸出国だ。

 「いずれの通貨も足元のマクロ環境に飲み込まれているが、ニュージーランドドルはその度合いが小さい」と語った。

 一方、資源国通貨は特に米ドルに対して低調なパフォーマンスとなっている。昨年半ば以降、ニュージーランドドルとオーストラリアドルは米ドルに対してそれぞれ約25%下落、カナダドルも約20%安となっている。

 為替トレーダーの大半は、FRBが利上げするや否やこうした下げ幅は拡大すると予想している。利上げは米ドルの追い風となり、商品価格を一段と押し下げる公算が大きい。

 調査会社バークレイヘッジによると、ヘッジファンドの間で10月に最も人気があったのは、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、カナダドル、ノルウェークローネといった取引高の多い通貨を米ドルに対して売り持ちにする戦略だった。(ソースWSJ)