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オオタカ都心で強く、人工林などで営巣地が増えているが、全国的にはまだまだだ!

2014-03-22 16:50:11 | 自然・環境問題・古生物
国内希少種の猛禽類で、自然保護の象徴とされてきた「オオタカ」の営巣地が東京都内で増えていることが都の調査で分かったそうです。明治神宮の都心部でも見つかっていて、保護が進んだことに加え、都心の大きな公園には人工の森があり、オオタカが都会の生活に適応してきた面もあります。それをうけ、環境省は希少種の指定解除を検討とするとしています。

オオタカはタカ目タカ科の猛禽類で体長は50~60センチほどで、羽を広げた時の大きさは約1メートル超と、カラスと同程度の大きさです。国内では、沖縄を除く全国に生息、鷹狩りに使われるタカとして古くから親しまれてきました。国内では捕獲が禁止されており、鷹狩には海外から輸入されたオオタカが使われています。

オオタカは森林や里山に住みますが、宅地の開発や農薬汚染などで数が減少。環境省は1991年に絶滅の恐れがある動物のリスト(レッドリスト)で「絶滅危惧種」に指定、93年に種の保存法に基づく希少種に指定し、売買や譲渡を禁止しました。

長野五輪や愛知万博では、子育てのため巣を作るつがいが開催予定地で見つかり、会場を変更したのです。その後、保護活動や開発規制などが進み関東地方やその周辺では数が回復しつつあります。昨年の都の調査では営巣地を34か所確認し、11年の前回より8か所増えたと言います。日本野鳥の会東京によると「都心での目撃例も増えている」そうです。

都心にはハトやムクドリ、カラスなど餌になる鳥が多く、フェンスに獲物を追い込んで狩る例も目撃されています。カラスの駆除用の檻にわざと入り、中に迷い込んだ鳥を食べてから放してもらったり、野鳥写真家の目の前で獲物を食べて他の鳥に邪魔されないようにしたりするなど、したたかに生きているそうです。

オオタカは食物連鎖の頂点に位置し、生息には多くの小鳥が住む環境が必要です。猛禽類の生態に詳しい立教大の上田教授は「周辺に自然が残り、都市部にも人口の森がある。オオタカは都市に十分な生態系が残っていることを示す指標」と説明しています。

生態系に配慮した開発を進める動きも、営巣地増加を後押ししています。森ビルは12年に完成したアークヒルズ仙石山森タワーの敷地に地域に古くからある在来の植物を多く植えるなど鳥が集まる環境を整備。2月には三菱地所と生物多様性に配慮したビルを認証する取り組みを始めました。業界統一の指針を作り、環境に配慮した開発を促す狙いです。

これに対して関西では、大阪市の大阪城公園や堺市の大泉緑地などで目撃情報があるものの、市街地での営巣は確認されていません。府は02年以降、詳しい調査をしていませんが、放棄した巣もたくさん見つかっています。「大阪府全体では営巣地が減った可能性が高い」と日本野鳥の会大阪支部は言います。

営巣地の増加を受けて、環境省は昨年に希少種の指定解除について意見を公募しました。今年4月以降2回目を実施し、解除するかどうか検討するとし、指定が解除されても、鳥獣保護法で引き続き捕獲などが禁止されますが、営巣地周辺の開発が進んだり、剥製目的の密猟が増えたりすると危惧する声も多いと言います。

立教大の上田教授は「北海道や九州などでは今でも数が少なく、解除は慎重に判断するべきだ」と指摘しています。保護活動のおかげで東京都内のオオタカの数が2007年当時まで回復したとは言え、全国的に見ればまだまだ数は少なく、安易な解除は宅地の開発などでせっかく数が増えてきた今までの努力を無にする恐れがあり、解除は時期早々ではないでしょうか。

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1 コメント

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Unknown (金子)
2020-07-31 08:00:03
早々 → 尚早   では
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