グーグルやマクロソフトなど米IT大手がタブレット市場に相ついで参入しています。タブレットでは米アップルの「iPad」が高いシェアを持っていますが、各社はそれぞれの戦略に沿って価格帯や機能をそろえており、成長市場をめぐる競争が激しくなって来ています。
グーグルは27日、米国など4カ国で同日から「ネクサス7」(199ドル=約1万6000円)の受注を始めたと発表しました。MSも年内にパソコンと同じ基本ソフト「ウィンドウズ」を搭載した「サーフェス」を米国で発売するそうです。同社ともOSを外部企業に供給するビジネスモデルを主軸としており、最終製品であるタブレットを自ら販売するのは初めてのことです。2011年の世界シェアが67%と、大きく先行するアップルの「iPad」を追撃します。
グーグルが狙っているのは広告収入を支えるインターネット検索事業の拡大にあり、ネット検索の利用を増やすため、まずスマホ向けに無料OS「アンドロイド」を投入していますが、この戦略をタブレットにも広げる方針です。ネットを通じた音楽や電子書籍などコンテンツの配信でもタブレットに期待をかけています。「ネクサス7」の価格は「iPad」の最新機種の半額以下という戦略的な価格です。そのため「タブレットそのものは薄利か採算割れとなるようですが、コンテンツの販売で収支を合わせる」戦略と見られています。
MSはタブレットを主力製品であるパソコンの進化系と位置づけていて、薄型で持ち運びに便利なタブレットの特長を生かしながら、カバー裏にキーボードを備えて文字入力の利便性にも配慮しています。それにパソコン向けのアプリ(応用ソフト)をそのまま使えることも売りとしています。しかしパソコンの進化系として捉えていることもあり、製品の性格付けが曖昧になる心配があります。足して2で割ったようなタブレットが消費者に受け入れられるかどうかであり、すでに一部では「ウィンドズ7」から扱い方ががらりと変わり、「また新しく覚え直さなければならないほど変化していることに抵抗感を覚えている」という報道もありました。
これに対して迎え撃つ側であるアップルのタブレットは、機器、ソフト、コンテンツを上手く合わせた「使い心地」に強みを持っています。それと先行利益としての製品の量産によるコスト削減の優位性もあります。しかしこれに安住していると、米アマゾン・ドット・コムが米国で発売した「キンドル」が11年11~12月期に世界シェアを一気に17%近くまで高めたことがあり、それに慌てたアップルの巻き返しもあって、12年1~3月期にはシェアが4%強まで低下したのです。だからアップルと言えども、これからも人々をあっと言わせるような確信的な技術を出し続けなければ、グーグルのスマホのように躍進を許すことになりかねません。
それにグーグルやMAは経営体力があり、特にグーグルはスマホのOS別の世界シェアですでに首位に立っています。アマゾンも機能を高めた次世代型商品を近く発売すると見られ、アップルと言えども、先行きはわからないのです。
また日本市場を見るとアップルが6割以上のシェアを占めており、ソニーや東芝、富士通、NECなどは米グーグルのOS「アンドロイド」を搭載したタブレットを発売していますが、その存在感は薄いのが現状です。マイクロソフトやグーグルがOSだけでなくハードとサービスを一体で売りこむ新製品で、アップルを追撃していますが、ハード中心に頼っている日本メーカーの劣勢は明らかです。製品だけで他社との差別化を計る時代ではなくなってきているというか、技術力の差がなくなってきているのです。現にテレビなどはもう新興国の製品に勝てなくなって来ています。画期的な商品を出すか、「ハード、ソフト、サービス」と言った総合力で勝負しなければ勝てない時代になっているのです。
なお都合により1日(日曜日)と2日(月曜日)はお休みします。ただ月曜日はもしかしたら書けるかもしれません。
グーグルは27日、米国など4カ国で同日から「ネクサス7」(199ドル=約1万6000円)の受注を始めたと発表しました。MSも年内にパソコンと同じ基本ソフト「ウィンドウズ」を搭載した「サーフェス」を米国で発売するそうです。同社ともOSを外部企業に供給するビジネスモデルを主軸としており、最終製品であるタブレットを自ら販売するのは初めてのことです。2011年の世界シェアが67%と、大きく先行するアップルの「iPad」を追撃します。
グーグルが狙っているのは広告収入を支えるインターネット検索事業の拡大にあり、ネット検索の利用を増やすため、まずスマホ向けに無料OS「アンドロイド」を投入していますが、この戦略をタブレットにも広げる方針です。ネットを通じた音楽や電子書籍などコンテンツの配信でもタブレットに期待をかけています。「ネクサス7」の価格は「iPad」の最新機種の半額以下という戦略的な価格です。そのため「タブレットそのものは薄利か採算割れとなるようですが、コンテンツの販売で収支を合わせる」戦略と見られています。
MSはタブレットを主力製品であるパソコンの進化系と位置づけていて、薄型で持ち運びに便利なタブレットの特長を生かしながら、カバー裏にキーボードを備えて文字入力の利便性にも配慮しています。それにパソコン向けのアプリ(応用ソフト)をそのまま使えることも売りとしています。しかしパソコンの進化系として捉えていることもあり、製品の性格付けが曖昧になる心配があります。足して2で割ったようなタブレットが消費者に受け入れられるかどうかであり、すでに一部では「ウィンドズ7」から扱い方ががらりと変わり、「また新しく覚え直さなければならないほど変化していることに抵抗感を覚えている」という報道もありました。
これに対して迎え撃つ側であるアップルのタブレットは、機器、ソフト、コンテンツを上手く合わせた「使い心地」に強みを持っています。それと先行利益としての製品の量産によるコスト削減の優位性もあります。しかしこれに安住していると、米アマゾン・ドット・コムが米国で発売した「キンドル」が11年11~12月期に世界シェアを一気に17%近くまで高めたことがあり、それに慌てたアップルの巻き返しもあって、12年1~3月期にはシェアが4%強まで低下したのです。だからアップルと言えども、これからも人々をあっと言わせるような確信的な技術を出し続けなければ、グーグルのスマホのように躍進を許すことになりかねません。
それにグーグルやMAは経営体力があり、特にグーグルはスマホのOS別の世界シェアですでに首位に立っています。アマゾンも機能を高めた次世代型商品を近く発売すると見られ、アップルと言えども、先行きはわからないのです。
また日本市場を見るとアップルが6割以上のシェアを占めており、ソニーや東芝、富士通、NECなどは米グーグルのOS「アンドロイド」を搭載したタブレットを発売していますが、その存在感は薄いのが現状です。マイクロソフトやグーグルがOSだけでなくハードとサービスを一体で売りこむ新製品で、アップルを追撃していますが、ハード中心に頼っている日本メーカーの劣勢は明らかです。製品だけで他社との差別化を計る時代ではなくなってきているというか、技術力の差がなくなってきているのです。現にテレビなどはもう新興国の製品に勝てなくなって来ています。画期的な商品を出すか、「ハード、ソフト、サービス」と言った総合力で勝負しなければ勝てない時代になっているのです。
なお都合により1日(日曜日)と2日(月曜日)はお休みします。ただ月曜日はもしかしたら書けるかもしれません。