マックンのメモ日記

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肥満や動脈硬化予防に食物繊維が効果!目標は毎日20グラム!

2012-04-30 19:12:51 | 健康・医療・スポーツ
野菜などに含まれる食物繊維は便秘対策のほかにも、まだ様々な生理作用を持っているそうです。近年この食物繊維の摂取が減ったため日本では大腸がんなどの発症リスクが高まっているとされていますが、闇雲に食べても効果はないようです。なぜ西洋型の病気が増えたかと言えば、西洋式の食事が増えたからに他なりません。と言うのは日本人と西洋人では大腸の長さが違っていて、日本人など農耕民族は大腸が長いのです。ということは食物の消化に時間がかかったからです。西洋の狩猟民族はもともと肉食であり、肉は消化が良いため大腸が短くすみ、その結果、大腸が長くなっていないのです。

そうした体の仕組みの違いがあるところへ、食文化の変化により大腸がんなどが増えている原因の一つとも考えられます。そうした体の仕組みの違いがあるので、西洋人に効く薬だといっても日本人の体質にあっているかと言えば必ずしもそうとも言えず、西洋の薬を許可する前に治験などをして効果のほどを調べています。その結果、西洋で有効な薬と言う事で日本人も使いたいと思っても、なかなか許可が降りないといった事が起こるのもこうしたことがあるのです。

それでは日本人としてどのようにして、どのくらいの量の食物繊維をとればいいのでしょう。「食物繊維を多く含む料理は、食事中に満腹感が出やすくなり、食物中のコレステロールの吸収を抑える働きもあるのです。肥満や糖尿病、動脈硬化、大腸がんなどの予防にも役立つ」のです。日本食物学会の理事長である奥氏は「食物繊維を毎日20~30g摂取すべきだと」と言っています。特に30グラム以上とった場合、大便の量が増えて排便がスムーズになり、体調を維持する効果が大きいと付け加えています。

日本人はもともと米を主食にすることで、自然に食物繊維を口にしていました。1950年代半ばごろ、大人の平均摂取量は1日当たり22グラムほどであったそうです。ところが近年、米をあまり食べなくなった代わりに、肉類など食物繊維の少ない食品の比率が高まり、同14~15グラムと減少しています。特に若い世代の人たちの摂取量は少なく20~30代の男性で13~14グラム、女性で12~13グラムにとどまっています。これが大腸がんや動脈硬化を発症する原因になっていると言われているのです。

ではどのくらいの量の食物繊維をとれば大腸がんなどにならないのかという問題は、たくさん摂取すれば予防効果が高いと言うデータと、多く摂取しても効果はないとするデータが飛び乱れていて決着がついていないのです。現在最も信頼できるデータとして厚生労働省の2つの調査があります。ひとつは大腸ガンとの関係をしらべた06年の調査で「食物繊維の摂取量が非常に少ない人で大腸がんのリスクが高まる」と言うものです。もうひとつは循環器病(脳卒中と虚血性心筋症)との関係を調べた調査で、「食物繊維の摂取量の多い女性で発症リスクは低い」と言う結果が11年に出たのです。

と言うことで、まだ科学的根拠は乏しいのですが、国が目標とする食物繊維の摂取量は今のところ「大人で1日当たり20グラム摂取する」に落ち着いているそうです。と言うわけで現代人はもう少し食物繊維をとったほうが良いと言うことです。それには米の食物繊維の摂取量が減った分、野菜や果物などで補う必要があると言う事です。米国の菜食主義者は毎日60~100グラムの食物繊維を摂取しているそうですが、食物繊維を摂り過ぎて問題が起きたと言うことはないと言います。だから「現代人はもっと多く摂る努力をすべきだ」と言っています。

食物繊維はイモや豆類、きのこ、海藻などに多く含まれて、こうした食材を使ったメニューを選ぶと言いそうです。例えばヒジキの煮物なら小鉢(約10グラム)に5~6グラムの食物繊維が含まれています。納豆1パック(約50グラム)も4~5グラムと多く、よく奨励される食材だそうです。どうしても食物で十分に摂取できない場合は、食物繊維が多く含まれる清涼飲料などで補うのも1つの手だとも言います。ただ野菜や果物などに含まれる分子の大きい食物繊維とは異なり、分子が小さいので、大きな分子の食物繊維と同ように、小腸で吸収されずに大腸まで達しますが整腸作用はあると言います。ただ摂りすぎると下痢を起こしやすくなるので注意が必要だと言います。

それからサプリメントですが、これには問題があると言う声もあります。京都府立医科大学の石川特任教授は大腸がんなどの腫瘍を内視鏡で取った患者に食物繊維の多い特殊なビスケットを食べるグループと、そうでないグループに分け、4年後に再度検査したところ、大腸がんの前段階となる腺腫ができた人はビスケットを食べない人の1,3倍増えたそうです。米国や欧州でも食物繊維のサプリメントを食べると、腺腫の発生を促す結果が出たそうです。つまり食物繊維のサプリメントは大腸がんを減らす効果は期待できないと言うことで、野菜などいろいろな食材からとるのが一番だと言う事です。

相続方法が厳格になり、普通の人にも相続税がかかる時代に!

2012-04-29 19:15:58 | 政治(国内・海外)
今まで相続税といえば金持ちの人しか関係のないというのが常識でしたが、その常識が崩れ始めたのです。多くの人にとって最大の相続資産は親の家の土地です。その評価額を最大8割減額できる制度が変わり、納税で多額の現金が必要になるケースが増えてきていると言います。特に親と別居している人は注意が必要です。

相続は従来、親が住んでいた家の土地にかかるケースは少なかったのです。それは実家の敷地の評価額を一定面積まで最大8割減額できる小規模宅地の特例が利用できたため、何人かで相続する場合も、相続人に配偶者か同居の親族がいれば、相続人全員が特例を利用できたのです。それに全員が別居でも5割の減額が受けることが出来たのです。

しかし2010年4月から利用条件が厳格化され、相続が発生したとき、今までと同じだと思っていたら相続税がかかってきたというケースが出て来ています。その結果、実家を売る羽目になり実家を残せないケースが出て来ています。中でも影響を受けているのは独立して別居している子です。もし自宅を所有していれば原則、特例の対象外となってしまうのです。仮に賃貸住まいの場合でも8割減額が利用できるのは、実家で1人暮らしの親がなくなる3年前から、賃貸住宅に住んでいた場合に限られます。

それでは従来必要なかった相続税がかかるケースはどのようなものかと言うと、父親が無くなり、母親と賃貸住宅に別居する息子が家の土地と建物、預貯金など合計1億3000万円の遺産を半分ずつ継ぐケースでみます。以前は母親も息子も特例が利用できたので、土地の評価額は1億円から200万円に減額されました。相続税の計算対象になる遺産は預貯金などを合わせ、そこから基礎控除は5000万円+1000万円×法廷相続人分、この場合は7000万円が基礎控除額となります。母親と息子が半分ずつ相続すると土地の評価額は8割控除の2000万円で預貯金が3000万円となり遺産総額は計5000万円となり基礎控除内なので納税額は二人ともゼロでした。

ところが今は、母親は特例を使えるのですが、息子は使えないのです。賃貸住まいでも、父親が独居ではなかったためです。このケースで土地を母親と息子で半分ずつ相続すると土地の評価額は息子が0円なので5000万円、母親(配偶者の税額軽減を利用)は土地の評価額は1000万円で計6000万円となり、遺産全体の評価額は9000万円で基礎控除枠を超えることになるので、息子は相続税を100万円収めることになるそうです。

子は親と同居していれば8割減額を利用できますが、その際も家の構造などに注意が必要だそうです。例えば、玄関が別で屋内でもお互いに行き来できない構造の2世帯住宅は原則、別居扱いになります。このタイプの2世帯住宅は、片方の親が存命なら子は特例を使えません。さらに親が有料老人ホームで亡くなり、特例を使えない例も最近目立っているそうです。と言うのは、特例はなくなった人の生活の場だった家の相続が対象となっているからです。終身利用権付きの有料老人ホームなどで親が亡くなると「自宅は生活の場ではなかった」と判断されがちになるのだそうです。さらに分かり難いのは、特別養護老人ホームでなくなったときは特例を使える可能性が比較的大きいそうです。というのは「特養は介護のための一時的に滞在する場という位置づけになっているため、生活拠点は自宅と解釈されやすい」のだそうです。と言う事で利用した施設の違いで税額が大きく違ってくる場合があるのです。

このように「相続税がかかる人はごく一部の人」とされる常識もすでに現実とは異なってきているのです。税理士が国税庁などの統計にもとづいて行った推計では08年の死亡数に対する課税件数は東京で9%、愛知県で8%神奈川県でも7%に上ったそうです。特例の利用条件が見直された10年以降の統計数は未公表ですが「課税される人は増えている」との声は多いと税理士は言います。

対策としては、基本は両親のどちらかが亡くなったときは、存命の親が1人で相続することです。そうすれば配偶者は無条件で8割減額できるからです。特例見直し前は将来の相続税を減らすために、子に実家の一部を相続させる方法がよく使われたのですが、子が別居している場合、今は逆に納税額が増える可能性が高いと言います。また「親の家を賃貸するのも一案」と話すのは税理士です。例えば、老人ホームに入居後、親が自宅を賃貸すれば別居する子が相続しても、土地の評価額を5割減額できる仕組みがあるし、建物の評価額も下がるのだと言います。

相続税の手続きは原則死亡日の翌日から10ヶ月以内に遺産分割を終えて申告納税しなければなりません。時間が限られるので専門家に相談するのがいいでしょう。

沖縄の命の薬「青パパイア」と酵素の力!

2012-04-28 22:51:07 | 健康・医療・スポーツ
沖縄には、酵素パワーの詰まったすごい食材があるそうです。それを食べるとお乳が出なかった人もお乳が出るようになると言います。それは青パパイアです。試しに、それに傷をつけると白い液が出てきますが、それに酵素が含まれています。沖縄には「ぬちぐすい」という言葉があるそうですが、「ぬち」とは「命」という意味だそうです。つまり青パパイアが「ぬちぐすい」の1つになるのです。鹿児島大学の石畑清武名誉教授によると、「青パパイアの一番良いところはやはり酵素の力」だと言います。ただ青パパイアの白い液を素手で扱うと強いので気をつけなければいけないと言います。

青パパイアの驚くべき実力の一端を見てみてることにします。まずお肉とパパイアを細かく刻んだものを用意します。そしてお肉に刻んだ青パパイアをその上にのせて少し待ちます。するとその肉は箸で少し触るだけで細かく千切れるほど繊維質が壊れた状態になってしまうのです。ちなみに青パパイアをのせいていない肉を箸で小分けにしようとしても上手くいきません。その秘密は、肉はたんぱく質と脂質、炭水化物などでできているのですが、酵素がたんぱく質や脂質、炭水化物を溶かしてバラバラにしてしまうのです。「このような総合的な酵素を持った果物はそう例がない」と言います。

沖縄の女性の平均寿命はおよそ87歳ですが、地元の女性は「まるでお茶菓子でも食べる感覚で青パパイアを食べている光景を何度も体験している」そうです。だから「食べている量とかを考えたら、絶対青パパイアが長寿の村の野菜の王様」だと言っています。これを使った沖縄の料理には「青パパイアのチャンプルー」がありますが、青パパイアの甘さと酵素のうまみがミックスされています。また鰹節のダシが良いぐあいマッチしているそうです。これは、実が熟す前の青パパイアを、野菜として食べるのですが、ビタミンA・Cやカロチン、鉄分が豊富に含まれ、風邪や便秘、貧血の予防に効果的です。また、「パパイン」というたんぱく質分解酵素は、脂肪分解作用があるので、ダイエット効果も期待できるというわけです。

酵素がたっぷり入っている食べ物には、果物では、バナナ、りんご、メロン、イチゴ、みかんなどがあります。野菜では、だいこん、にんじん、ピーマン、トマト、ブロッコリー、カリフラワーなどがあり、発酵食品には、納豆、味噌、塩麹などがあります。他にもキュウイ、パイナップル、ショウガ、とろろ芋、キャベツ?などがあります。この中で脂質を分解するものにはカリフラワー、きゅうり、しいたけ、パセリなどがあります。

ただ酵素を効果的にとるには温度が肝心で、酵素は42~48度で死んでしまうと言う話もありますが、実際は、酵素が元気になる温度とは30度~60度です。例えば、キウイで言うと、50~60度が一番いい温度になっています。そして酵素パワーを生かすコツは低温蒸しが良いそうです。また酵素を取るには朝一番に野菜ジュースだけがお薦めと言う噂がありますが、キウイの酵素の場合で言うと、PHが5~8で酸性からアルカリに変化していきこの間なら良いのですが、PHが2とか3とか、強い酸性になるとあまり酵素が働かないのです。しかも食べ物と一緒に摂ったときに、胃の中は強い酸性なので酵素はあまり働かないのです。といことでこの噂は良いと思います。次に酵素は肌から入れると細胞が活性化し肌をつるつるにするというのがありますが、いわゆる酵素風呂ですが、これは体内の新陳代謝を活発にして発汗作用を促進すると言います。しかし、おが屑の中の微生物が糖を分解し熱が出るのですが、酵素が体内に入るかと言えばそういうデータはありません。ということでこの噂は×です。反対におが屑や米ぬかが肌に触れアレルギーの出る人もいるので注意が必要です。

要は、酵素は、私たちの体の中だけではなく、私たちが毎日口にする野菜や果物に多く含まれているのです。私たちの体の中で働く酵素の種類は3000種類以上もありますが、酵素は一種類につき一つの働きしかできません。体内の酵素の種類を働きで分けると、大きく「消化酵素」と「代謝酵素」の2つに分けられ、特徴的な働きを持っています。体内で作られる酵素の量は決まっています。食事から酵素を摂り入れることによって、体内で作られる酵素の働きをサポートすることができるのです。

もう一度言うと、酵素を多く含む食べ物は、発酵食品(味噌、醤油、お酒、お酢、納豆、漬物など)であり、生の野菜や果物(パパイヤ・キウイ・パイナップル)などです。ただ酵素は熱を加えると働きを失ってしまいます。酵素を摂りたい場合は、食材に火を通さず食べるのがいいようです。

自然に学び暮らしを変えるネイチャー・テクノロジー!

2012-04-27 17:14:33 | 自然・環境問題・古生物
自然界には暮らしを変えるテクノロジーのヒントが数多くあります。地球温暖化や資源の枯渇という危機を迎える今、注目を集めるネイチャー・テクノロジーと言う言葉がありますが、自然は知の宝庫なのです。スペインの建築家アントニオ・ガウディは「人間は何にも創造しないただ発見するだけである」と言っています。事実、人間は今までも人間は自然から多くの事を学んできています。自然は知の宝庫であり、これからもそれは変わることはないのです。

しかしその自然も長年による人間の破壊で地球が傷つけられていることから、自然が失われつつあります。そんな地球をこれからも大切にし、持続可能で再生可能な自然であるためにも、人間は自然を大切にすることが必要であり、そのためにも人間も変わらなければならないのです。そういうことで地球環境問題が差し迫った重要な問題であることに、誰も異論はないと思います。

1992年にブラジル・リオデジャネイロの地球サミット以来、先進国は大変な努力を重ねてきました。しかし残念ながら地球環境の劣化はさらに速度を増しているのが現状です。資源やエネルギーの枯渇、生物の多様性の劣化、水や食料の分配、人口の急激な増大、地球温暖かに代表される気候変動などのリスクは増大し、このままでは2030年ごろ、危機的状況を迎える可能性さえあると言います。

もし、世界中が日本人と同じ生活をしたら地球が2,6個必要だと言われているのです。日本人は国土が本来供給できる資源や食料などの量に比べ、何倍も贅沢な暮らしをしているということです。だから世界中の人が日本人と同じレベルの生活をすると、地球が2,6個分必要になると言うのです。循環型社会を実現している自然から学び、テクノロジーのヒントを自然から貰うと同時に、私たち自身も暮らしを変えて行くことが必要なのです。

今、新興国が急速に経済発展を遂げてきていますが、地球温暖化問題に対し新興国が配慮することはあまりないように思います。こうした問題は先進国が引き起こした問題でありその責任は先進国あると言うのが彼らの言い分であり、発展途上国が豊かになって何がいけないのだと言うのが意見です。だからと言ってこのまま新興国が先進国のように豊かさのために地球を傷つけ続ければ、地球そのものが破綻してしまいかねません。しかしこうした現実を招いた責任の一旦は先進国にあるのも事実です。そういう意味では先進国はクリーンエネルギーやエコに対する技術とか環境を破壊しにくいような技術など、環境破壊を少しでも止めるような技術支援などを積極的にするべきでしょう。

そもそも地球環境問題とは人間の際限ない欲望の表れであり、利便性を求め続けた結果です。それが家にも街にも物が溢れ、効率性だけで悪い意味での無駄を排除した結果、必要以上に物を作り続け、そして地球を痛め続けているのです。ではづうすれば良いのかと言えば、ひたすら我慢すると言いたいですが、現実的に無理なので、ほんの少しだけも生活スタイルを変えることが、求められているのだと思います。例えば、エアコンを使わなくても気持ちよく暮らす方法?水を使わないお風呂?そんな暮らしかたに必要なテクノロジーは何かと考える、ということではなく、「新しい暮らしかたに必要なテクノロジーは何か」と知恵を出すことから始めるのです。

そうすれば心豊かに暮らしながら、エネルギーも資源も今の半分の暮らしと言うものは、実は意外と簡単にできると言います。一時「もったいない」と言う言葉が流行りましたがそうした気持ちや、企業言葉に選択と集中という言葉がありますが、これは置き換えれば不必要なものは止め必要なものだけを見極めると言うことに繋がると思います。今は、あまりにも贅沢になれ過ぎたと言う事ではないでしょうか?こうした答えは自然の中に必ずあると言います。もっと自然から学び、自然を大切にしたいものです。

音楽聴き放題など欧米の先端サービスは日本では聴けず地域格差が広がっている!

2012-04-26 17:55:47 | ネット、ビジネス、IT
インターネットサービスで日本と世界では日本のネット社会は進んでいると考えている方も多いと思います。確かに一面では当たっていると思いますが、ところが知らないうちに世界と日本との格差が広がっているということをご存知でしょうか?その格差の進んでいるネットサービスと言うのは、ネットを通じた音楽の聴き放題サービスなどで、欧米で急速に利用者を集めているそうなのです。日本だって音楽は聴けるではないかと思われるかもしれませんが、欧米で進んでいる聴き放題のサービスは、日本ではほとんど利用できません。英語圏だけに先端サービスが先行して提供されているケースが増えているそうです。そのため日本はこのまま世界のネットトレンドから遅れてしまうかもしれないと言うのです。

例えば、米国で人気のネットラジオ大手のパンドラ・メディアのサイトでは、90万曲以上の楽曲を利用者のお好みに応じて自動選曲して配信し、広告収入などで収益を得るサービスを展開していて、利用者は1億2500万人以上スマホ向けのアプリのダウンロードは1億回を突破しているそうです。去年、NY証券取引所に上場を果たすなど、ネットの新市場を切り開く注目のベンチャー企業です。また世界で1000万人の利用者を抱え、ネット経由で好みの曲を選んで聴ける英「スポッティファイ」のサービス対象区域も欧米13カ国のみで日本からは聴けません。それに米グーグルやアマゾン・ドット・コムなどのネット大手が相次ぎ参入した音楽サービスも基本的には日本から利用できません。

なぜ日本では利用できないかと言うと、音楽や映像などをネットで配信するには、著作権者に利用許諾などの手続きが必要になると言うのはご存知の通りで、配信に関わる法規制や商習慣は国ごとに異なり、同じサービスを世界で同時に展開するのは、実は大変難しいことなのです。ソニーも利用者がネット経由で好きな音楽を選んで聴いたり、クラウド上に楽曲リストを保存したりできる「ミュージックアンリミテッド」を欧米で展開しているそうですが、日本でのサービス開始はまだないそうです。というのは、日本は著作権者がいろいろ複雑に絡み合っているため、合意の調整に手間取ると言うのが実情です。しかし欧米では著作権はレコード会社などが持っているため交渉をするにしてもやり易く話がまとまりやすいのです。

これ以外にも米企業間ではサービス展開がしやすい英語版を優先させるケースも多くそうしたことも原因の一つになっています。スマホに話しかけて検索するサービスも英語版は2008年ですが、日本向けは2009年でしたし、アップルが「iPhone」向けに始めた音声入力「Siri」も英語版でのサービスが先行しています。単に英語というだけなら、言語の壁を越えれば日本からでも利用はできると思うかもしれませんが、パンドラなどこうしたコンテンツ系サービスの多くは、ネット上の住所に当たるIPアドレスの情報などを基に、ネット利用者がどの国から自社サービスにアクセスしているのかを分析し、利用できない地域からの利用を阻止しているのです。有料のサービスでもクレジットカードの発行国を識別して地域を制限しているのです。

しかも交流サイトのほとんどが欧米生まれということも大きいのです。勢い欧米で英語はよく使われているのでサービスも欧米中心に進んでしまうのです。そのため欧米のネット利用者が新サービスによる利便性向上や市場拡大の恩恵を受けていると言うわけです。反対に言えば日本生まれのSNSがあったとしても日本語という壁があるため、欧米でサービスが拡大するということはないのです。ということは、日本だけで通じるサービスになってしまって、結局、世界標準となりきれないため、最後はガラパゴス化して、行きつく先は携帯のようになってしまい滅んでしまうかもしれないのです。つまり欧米の先端サービスを利用できないことで、世界のトレンドから取り残される可能性があるのです。

例えば中国などは当局によってネットの検閲があり、その影響で一部のネットサービスが利用できないのですが、日本もその中国と同じ状況にあるのと同じようなものになっているのです。そのため見えないところで先進的サービスが広がっているにもかかわらず、それを享受できないと言うことで、ネットでの地域格差が広がっているのかもしれないのです。ただ地域格差があるとは言え、日本のネット市場が世界のネット大手にとって有望市場であることには変わりはないのであって、問題は世界を牽引できる日本発のネットサービスが生み出せるかどうかにかかっているのです。