野菜などに含まれる食物繊維は便秘対策のほかにも、まだ様々な生理作用を持っているそうです。近年この食物繊維の摂取が減ったため日本では大腸がんなどの発症リスクが高まっているとされていますが、闇雲に食べても効果はないようです。なぜ西洋型の病気が増えたかと言えば、西洋式の食事が増えたからに他なりません。と言うのは日本人と西洋人では大腸の長さが違っていて、日本人など農耕民族は大腸が長いのです。ということは食物の消化に時間がかかったからです。西洋の狩猟民族はもともと肉食であり、肉は消化が良いため大腸が短くすみ、その結果、大腸が長くなっていないのです。
そうした体の仕組みの違いがあるところへ、食文化の変化により大腸がんなどが増えている原因の一つとも考えられます。そうした体の仕組みの違いがあるので、西洋人に効く薬だといっても日本人の体質にあっているかと言えば必ずしもそうとも言えず、西洋の薬を許可する前に治験などをして効果のほどを調べています。その結果、西洋で有効な薬と言う事で日本人も使いたいと思っても、なかなか許可が降りないといった事が起こるのもこうしたことがあるのです。
それでは日本人としてどのようにして、どのくらいの量の食物繊維をとればいいのでしょう。「食物繊維を多く含む料理は、食事中に満腹感が出やすくなり、食物中のコレステロールの吸収を抑える働きもあるのです。肥満や糖尿病、動脈硬化、大腸がんなどの予防にも役立つ」のです。日本食物学会の理事長である奥氏は「食物繊維を毎日20~30g摂取すべきだと」と言っています。特に30グラム以上とった場合、大便の量が増えて排便がスムーズになり、体調を維持する効果が大きいと付け加えています。
日本人はもともと米を主食にすることで、自然に食物繊維を口にしていました。1950年代半ばごろ、大人の平均摂取量は1日当たり22グラムほどであったそうです。ところが近年、米をあまり食べなくなった代わりに、肉類など食物繊維の少ない食品の比率が高まり、同14~15グラムと減少しています。特に若い世代の人たちの摂取量は少なく20~30代の男性で13~14グラム、女性で12~13グラムにとどまっています。これが大腸がんや動脈硬化を発症する原因になっていると言われているのです。
ではどのくらいの量の食物繊維をとれば大腸がんなどにならないのかという問題は、たくさん摂取すれば予防効果が高いと言うデータと、多く摂取しても効果はないとするデータが飛び乱れていて決着がついていないのです。現在最も信頼できるデータとして厚生労働省の2つの調査があります。ひとつは大腸ガンとの関係をしらべた06年の調査で「食物繊維の摂取量が非常に少ない人で大腸がんのリスクが高まる」と言うものです。もうひとつは循環器病(脳卒中と虚血性心筋症)との関係を調べた調査で、「食物繊維の摂取量の多い女性で発症リスクは低い」と言う結果が11年に出たのです。
と言うことで、まだ科学的根拠は乏しいのですが、国が目標とする食物繊維の摂取量は今のところ「大人で1日当たり20グラム摂取する」に落ち着いているそうです。と言うわけで現代人はもう少し食物繊維をとったほうが良いと言うことです。それには米の食物繊維の摂取量が減った分、野菜や果物などで補う必要があると言う事です。米国の菜食主義者は毎日60~100グラムの食物繊維を摂取しているそうですが、食物繊維を摂り過ぎて問題が起きたと言うことはないと言います。だから「現代人はもっと多く摂る努力をすべきだ」と言っています。
食物繊維はイモや豆類、きのこ、海藻などに多く含まれて、こうした食材を使ったメニューを選ぶと言いそうです。例えばヒジキの煮物なら小鉢(約10グラム)に5~6グラムの食物繊維が含まれています。納豆1パック(約50グラム)も4~5グラムと多く、よく奨励される食材だそうです。どうしても食物で十分に摂取できない場合は、食物繊維が多く含まれる清涼飲料などで補うのも1つの手だとも言います。ただ野菜や果物などに含まれる分子の大きい食物繊維とは異なり、分子が小さいので、大きな分子の食物繊維と同ように、小腸で吸収されずに大腸まで達しますが整腸作用はあると言います。ただ摂りすぎると下痢を起こしやすくなるので注意が必要だと言います。
それからサプリメントですが、これには問題があると言う声もあります。京都府立医科大学の石川特任教授は大腸がんなどの腫瘍を内視鏡で取った患者に食物繊維の多い特殊なビスケットを食べるグループと、そうでないグループに分け、4年後に再度検査したところ、大腸がんの前段階となる腺腫ができた人はビスケットを食べない人の1,3倍増えたそうです。米国や欧州でも食物繊維のサプリメントを食べると、腺腫の発生を促す結果が出たそうです。つまり食物繊維のサプリメントは大腸がんを減らす効果は期待できないと言うことで、野菜などいろいろな食材からとるのが一番だと言う事です。
そうした体の仕組みの違いがあるところへ、食文化の変化により大腸がんなどが増えている原因の一つとも考えられます。そうした体の仕組みの違いがあるので、西洋人に効く薬だといっても日本人の体質にあっているかと言えば必ずしもそうとも言えず、西洋の薬を許可する前に治験などをして効果のほどを調べています。その結果、西洋で有効な薬と言う事で日本人も使いたいと思っても、なかなか許可が降りないといった事が起こるのもこうしたことがあるのです。
それでは日本人としてどのようにして、どのくらいの量の食物繊維をとればいいのでしょう。「食物繊維を多く含む料理は、食事中に満腹感が出やすくなり、食物中のコレステロールの吸収を抑える働きもあるのです。肥満や糖尿病、動脈硬化、大腸がんなどの予防にも役立つ」のです。日本食物学会の理事長である奥氏は「食物繊維を毎日20~30g摂取すべきだと」と言っています。特に30グラム以上とった場合、大便の量が増えて排便がスムーズになり、体調を維持する効果が大きいと付け加えています。
日本人はもともと米を主食にすることで、自然に食物繊維を口にしていました。1950年代半ばごろ、大人の平均摂取量は1日当たり22グラムほどであったそうです。ところが近年、米をあまり食べなくなった代わりに、肉類など食物繊維の少ない食品の比率が高まり、同14~15グラムと減少しています。特に若い世代の人たちの摂取量は少なく20~30代の男性で13~14グラム、女性で12~13グラムにとどまっています。これが大腸がんや動脈硬化を発症する原因になっていると言われているのです。
ではどのくらいの量の食物繊維をとれば大腸がんなどにならないのかという問題は、たくさん摂取すれば予防効果が高いと言うデータと、多く摂取しても効果はないとするデータが飛び乱れていて決着がついていないのです。現在最も信頼できるデータとして厚生労働省の2つの調査があります。ひとつは大腸ガンとの関係をしらべた06年の調査で「食物繊維の摂取量が非常に少ない人で大腸がんのリスクが高まる」と言うものです。もうひとつは循環器病(脳卒中と虚血性心筋症)との関係を調べた調査で、「食物繊維の摂取量の多い女性で発症リスクは低い」と言う結果が11年に出たのです。
と言うことで、まだ科学的根拠は乏しいのですが、国が目標とする食物繊維の摂取量は今のところ「大人で1日当たり20グラム摂取する」に落ち着いているそうです。と言うわけで現代人はもう少し食物繊維をとったほうが良いと言うことです。それには米の食物繊維の摂取量が減った分、野菜や果物などで補う必要があると言う事です。米国の菜食主義者は毎日60~100グラムの食物繊維を摂取しているそうですが、食物繊維を摂り過ぎて問題が起きたと言うことはないと言います。だから「現代人はもっと多く摂る努力をすべきだ」と言っています。
食物繊維はイモや豆類、きのこ、海藻などに多く含まれて、こうした食材を使ったメニューを選ぶと言いそうです。例えばヒジキの煮物なら小鉢(約10グラム)に5~6グラムの食物繊維が含まれています。納豆1パック(約50グラム)も4~5グラムと多く、よく奨励される食材だそうです。どうしても食物で十分に摂取できない場合は、食物繊維が多く含まれる清涼飲料などで補うのも1つの手だとも言います。ただ野菜や果物などに含まれる分子の大きい食物繊維とは異なり、分子が小さいので、大きな分子の食物繊維と同ように、小腸で吸収されずに大腸まで達しますが整腸作用はあると言います。ただ摂りすぎると下痢を起こしやすくなるので注意が必要だと言います。
それからサプリメントですが、これには問題があると言う声もあります。京都府立医科大学の石川特任教授は大腸がんなどの腫瘍を内視鏡で取った患者に食物繊維の多い特殊なビスケットを食べるグループと、そうでないグループに分け、4年後に再度検査したところ、大腸がんの前段階となる腺腫ができた人はビスケットを食べない人の1,3倍増えたそうです。米国や欧州でも食物繊維のサプリメントを食べると、腺腫の発生を促す結果が出たそうです。つまり食物繊維のサプリメントは大腸がんを減らす効果は期待できないと言うことで、野菜などいろいろな食材からとるのが一番だと言う事です。