東芝は「理論上破られない」究極の暗号とされる量子暗号通信の実用化に目途を付けたとのニュースがありました。一般回線を使った量子暗号通信の実証実験や、同じに複数の拠店と情報をやり取りすることに成功し、インターネットでの活用にも道を開きました。東芝は5年後を目途に実用化すそうです。光回線の情報を「盗聴」するなど、巧妙さと悪質さを増しているサイバー攻撃への対策に役立てるとしています。
量子暗号通信は暗号処理を施したデータとその暗号を解く鍵を、光ファイバーを通る極小の光に載せてやり取りします。部外者が不正に情報を盗もうとすると、光に変化が生じて暗号鍵が壊れ、データを解読できなくなると言うものです。不正アクセスも「量子力学の原理により100%判明する」と言います。
東芝は英ケンブリッジ大学と協力し、量子暗号通信の実用化に向けた技術開発を進めています。このほど英通信大手BTグループの商業用光通信網で、他に多数の利用者がいる状態でも量子暗号を使えることを確認したそうです。これまでは研究施設の専用回線を使い、限定された環境での通信だったので普及に向け前進したことになります。
また量子暗号を使い64か所の拠店から1ヵ所に専用線経由で同時にデータを集約する技術を世界で初めて確立しました。複数の拠店とのやり取りでは光の制御が難しく、従来は1対1の通信しかできなかったのですが、グローバル企業が顧客情報を海外拠点から本社に集めることも可能になります。
将来、1つの拠店から複数の拠店にデータを送る逆方向の通信が可能になれば、提携する大手企業間で最先端の情報を安全に共有すると言った使い方も想定されます。一般回線で複数拠点と通信できれば、インターネット上で量子暗号通信を使う事もできそうだと言います。東芝は5年後の実用化を目指しています。機密情報や個人情報などを扱う官公庁や医療機関での利用が想定され、並行して事業化領域の選定も進めます。
量子暗号通信の利用には光回線網のほか、光を適切に検出して管理する専用装置が送信側と受信側のそれぞれに必要になります。専用装置は現時点で1台当たり1000万円を超えるとされ、価格の引き下げも実用化に向けた大きな課題となります。通信速度の向上も課題の一つで、東芝は毎秒1メガビットと、量子暗号を使った情報のやり取りで世界最速の技術を持ちますが、現行速度で大容量のデータをやり取りすることはまだ難しいのです。
量子暗号通信は暗号処理を施したデータとその暗号を解く鍵を、光ファイバーを通る極小の光に載せてやり取りします。部外者が不正に情報を盗もうとすると、光に変化が生じて暗号鍵が壊れ、データを解読できなくなると言うものです。不正アクセスも「量子力学の原理により100%判明する」と言います。
東芝は英ケンブリッジ大学と協力し、量子暗号通信の実用化に向けた技術開発を進めています。このほど英通信大手BTグループの商業用光通信網で、他に多数の利用者がいる状態でも量子暗号を使えることを確認したそうです。これまでは研究施設の専用回線を使い、限定された環境での通信だったので普及に向け前進したことになります。
また量子暗号を使い64か所の拠店から1ヵ所に専用線経由で同時にデータを集約する技術を世界で初めて確立しました。複数の拠店とのやり取りでは光の制御が難しく、従来は1対1の通信しかできなかったのですが、グローバル企業が顧客情報を海外拠点から本社に集めることも可能になります。
将来、1つの拠店から複数の拠店にデータを送る逆方向の通信が可能になれば、提携する大手企業間で最先端の情報を安全に共有すると言った使い方も想定されます。一般回線で複数拠点と通信できれば、インターネット上で量子暗号通信を使う事もできそうだと言います。東芝は5年後の実用化を目指しています。機密情報や個人情報などを扱う官公庁や医療機関での利用が想定され、並行して事業化領域の選定も進めます。
量子暗号通信の利用には光回線網のほか、光を適切に検出して管理する専用装置が送信側と受信側のそれぞれに必要になります。専用装置は現時点で1台当たり1000万円を超えるとされ、価格の引き下げも実用化に向けた大きな課題となります。通信速度の向上も課題の一つで、東芝は毎秒1メガビットと、量子暗号を使った情報のやり取りで世界最速の技術を持ちますが、現行速度で大容量のデータをやり取りすることはまだ難しいのです。