マックンのメモ日記

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「原発支持」に転換する米環境団体!

2016-06-19 15:04:16 | 自然・環境問題・古生物
米国で影響力の強い環境団体のうち数団体が、長年にわたる反原発の立場を軟化させています。環境保護論者の優先課題は気候変動に移っており、反原発運動に大きな変化が生じています。米国では採算が悪化している一部原子炉が閉鎖されつつありますが、環境団体の態度の軟化はこの国の原子力業界が直面する最大の政治的ハードルを低くしています。

 米国で最も多くの原子力発電所を所有するエクセロン社のジョー・ドミンゲス執行副社長は、「歴史的には、こういった団体が原発に反対してきただけに、反対派の中で彼らの存在感が薄れているのがかなり目立つ」と述べています。原発は温室効果ガスを排出せず、連邦政府のデータによれば、米国の電力の約20%、カーボンフリー(二酸化炭素=CO2を出さない)電力の60%を賄っています。しかし最近は安価な天然ガスや、原子力より再生可能燃料を好む各州の方針に押され、全米で十数基の原子炉が向こう数年間に閉鎖される予定か、すでに閉鎖されています。

 米国で最古参の大手環境団体のシエラ・クラブは、既存のすべての原発を政府の運転許可期間より前倒しで閉鎖することを支持するという長年の立場を放棄するか否かについて議論しています。シエラ・クラブの指導部は、同団体が石炭や天然ガスを使用する発電所の閉鎖を訴えるなか、既存の原子炉が再生可能燃料に転換する際の仲立ちや代替的エネルギー源になるとみています。環境団体の環境防衛基金(EDF)も同様に、原発に関する方針をどの程度調整すべきかについて判断を示そうとしており、財務的に苦しい原子炉の維持を支持する可能性があります。

 イリノイ州では、シエラ・クラブやEDFのほか、天然資源保護協議会(NRDC)などの環境団体がエクセロン社や州議会議員との間で、向こう2年間に2基の原子炉を閉鎖するという同社が6月初旬に下した決定を覆すための法案づくりを進めています。実現すれば、エネルギーの効率化と再生可能燃料を推進する一方で、二酸化炭素を排出せずに電力を生む原子炉の稼働継続が保証されることになります。

 前出のドミンゲス氏は、こうした変化はエネルギー企業の損益に明らかな影響をもたらすと述べ、「原発政策で州レベルの合意をとりまとめることが可能だなどと、以前は考えていなかった」と話しています。シエラ・クラブのマイケル・ブルーン専務理事は、同団体がエネルギーの大半を石炭火力発電所の閉鎖と天然ガス火力発電所の新設の阻止に集中していると語っています。

 既存の原発の維持に反対していた環境団体の変化は2つに分かれています。様子見の姿勢をとる団体と、イリノイ州のように原発の維持に向けて積極的に動いているグループです。ただし、市場の状況からみて、新規に稼働を開始する原発はほとんどありません。このため、議論はもっぱら、既存の原子炉の行方に集中しています。主要な環境団体の大半は、原発新設には反対の立場を維持しています。

 環境保護論者は長年、さまざまな懸念や要因から原発に反対の立場を取ってきました。破滅的な事故(2011年に起きた福島の原発事故で高まった)を起こすリスク、放射性廃棄物の保管の問題、核兵器拡散の恐れ、それに太陽光や風力といった再生可能エネルギーを好んだためです。

 過去2~3年間、気候変動がほぼすべての主要環境団体の最優先課題となり、気候科学と政策の両方の分野で影響力を持つ指導者が立場を変化させており、今では二酸化炭素を出さない電力を支持する向きが多数を占めています。彼らは、約60カ所の原発にあるおよそ100基の原子炉の存続を支持しています。原子力は安定しない風力や太陽光と比較すると安定した電力源となるからです。

 その一方で、グリーンピースなどの環境団体は、放射線放出や核燃料廃棄物の処理など環境上のリスクは気候変動防止の利益をはるかにしのぐとして、既存の原発の閉鎖に向けて積極的な活動を続けています。(ソースWSJ)

北京市、大気汚染で初の「赤色警報」発令!

2015-12-09 10:29:41 | 自然・環境問題・古生物
北京の市民は、どれほど大気汚染が悪化すれば北京市政府が最も深刻な「赤色警報」を発令するのかと長いこと思案してきました。

 北京市はこれまで赤色警報の発令を控えてきました。それに伴い、当局が一連のスモッグ対策を実施することが義務づけられるためです。例えば、車両の半分が走行を禁止され、学校閉鎖が勧告され、屋外の建設作業も禁止となります。赤色警報は、少なくとも理論的には、最低3日連続で大気汚染指数が300を超えると当局が予想する場合に出されます。

 中国の大気汚染指数は500が最大で、政府はこの水準を「重度の汚染」としています。

 北京市は7日、初めて赤色警報を発令しました。対策の実施は8日午前からとなります。同市の環境保護局は汚染が10日まで続くとみています。(ソースWSJ)

シベリアで氷河期の絶滅ライオン見つかる!

2015-11-07 12:30:47 | 自然・環境問題・古生物
ロシアのシベリアにある氷河期の永久凍土層から、凍った状態のホラアナライオンの子どもが複数体発見されました。これほどの保存状態で発見されたのは、同種としては初めてのことだそうです。

 公開された写真からわかるように、発見されたホラアナライオンのうち少なくとも1頭は、毛皮までそのまま保存されていました。このサンプルは、少なくとも1万年以上この状態だったことになります。

「私の知る範囲では、先史時代のネコ科の動物がこのレベルの保存状態で発見されたことはありません。つまり、これは本当に驚くべき発見です」と言うのは、ネコ科の化石を専門とする米デモイン大学のジュリー・ミーチェン氏です。


 ホラアナライオンは、1810年に初めて文献に登場して以来、ユーラシア大陸や北米大陸でその痕跡が見つかっています。しかし、これまでに発見された化石は、骨と足跡に限られていました。

 科学者らは、発見の詳細については口をつぐんでいます。ロシアのサハ共和国科学アカデミーの古生物学者アルバート・プロトポーポフ氏は、11月17日に予定されている記者会見で初期所見を発表するため、今は質問に答えないとしています。同じ記者会見の場で、同地域でのもうひとつの大発見である「ユカ」(ケナガマンモス)についても取り上げるといいます。

 それでも、インターネットはホラアナライオンの話題で持ちきりです。氷河期の子ライオンの写真は、ネコ科の愛好家と古生物学者の双方をにぎわせており、ミーチェン氏は「初めて見たときは信じられませんでしたが、どうやら真実のようだとわかったときは、畏敬の念を抱きました」と言っています。

 ホラアナライオンは、現在のライオンの亜種ですが、ゴツゴツした洞窟だけでなく広い草原でも行動していたため、ステップライオンの別名を持っています。

 今回の発見の重要性は見た目だけにとどまりません。科学者は、「これらの幼獣の死因に関する情報や寄生虫保有量を知ることができるはず」とミーチェン氏は言い、さらには、胃の中に母乳が残っていれば、親ライオンが何を食べていたのかを知ることができるかもしれないといいます。今回の発見は、それほど古くない極寒の世界への新たな窓を開いたのです。(ソース ナショナルジオグラフィック)

動物の楽園になった世界の立入禁止区域5カ所!

2015-10-17 09:43:54 | 自然・環境問題・古生物
戦争、原発事故、そして貧困が生み出すものはほとんど悲劇でしかないが、時に人間にとっての大惨事が野生の動物に繁栄をもたらすことがあります。ゲリラ戦、放射能や化学兵器による汚染で、人間が住むことができなくなってしまったところに、今は野生生物が戻ってきて、急速な勢いで数を増やしている土地が世界各地にあるのです。

ウクライナ、チェルノブイリ原発立入禁止区域:原発事故
 英国ポーツマス大学の地球・環境科学教授で、チェルノブイリ原発周辺の野生生物を調査する環境科学者ジム・スミス氏は、2015年10月12日に最新の調査結果を発表し、30年近く人間の手が入らなかったチェルノブイリ原発周辺の危険地帯に、動植物がすんでいる現状を報告しました。

 1986年、ベラルーシとの国境に近いウクライナでチェルノブイリ原子力発電所が事故を起こし、4100平方キロの土地から11万6000人が避難を余儀なくされました。スミス氏によると、この事故で立入禁止区域に指定された土地に、現在はオオカミ、ヘラジカ、イノシシ、クマ、オオヤマネコ、シカ、その他多くの動物たちがすみ着いているといいます。「人間がいなくなると、自然界が繁栄します。世界最悪の原発事故の後でさえそうなのです」と、スミス氏は言います。

 ほぼ無人となった避難区域は期せずして野生生物の楽園へと変わり、希少なヨーロッパオオヤマネコや、この付近でほぼ1世紀近く見ることのなかったヨーロッパヒグマなどの大型の草食動物や肉食動物も多く確認されました。

 モウコノウマや、この地へ導入された絶滅危惧種のヨーロッパバイソンも数を増やし、オオカミの数は放射能汚染のない同様の保護区と比較して7倍にも上ります。スミス氏は続ける。「放射能レベルが動物たちにとって安全であるというわけではありません。彼らのDNAが損傷を受けていることは確実ですが、土地開発や人間が居住することのほうが、野生生物にとっては脅威であるということです」。

朝鮮半島、非武装中立地帯:軍事境界線
 世界で最も武装化された国境は、南北朝鮮を隔てる長さ249キロ、幅4キロの「非武装中立地帯」である。その内部には地雷が点在し、掩蔽壕(えんぺいごう)、塹壕、塀、ゲート、有刺鉄線、さらには数千もの兵士が周囲を取り囲む。しかし、そこには驚くほど多種多様な絶滅危惧種が生息しているといいます。

 「自然公園」と化した土地は、ニューヨーク市の面積をわずかに上回る広さで、沼地、山、平原、潮汐湿地、湖、海岸が広がり、希少なタンチョウやマナヅル、ツキノワグマのすみかとなっている。非武装地帯のすぐ外の民間人統制区域にも、希少なアムールヒョウやシベリアトラがいると考えられています。北朝鮮と韓国の間に緊張が続く限り、ここは野生生物にとって安全な生息地として残されるでしょう。

 北は米国アラスカ州プルドーベイから南はアルゼンチンの最南端ウシュアイアまでを繋ぐ全長数万キロのパンアメリカンハイウェイは、途中パナマとコロンビアの国境約80キロの区間のみ道が途切れ、人を寄せ付けない熱帯雨林や沼地、山に覆われています。

 中央政府の権力が弱いため道は整備されておらず、コロンビア政府に抵抗するゲリラ軍をはじめ、麻薬密売人や放浪者の温床となっているのです。しかしここは同時に、ユネスコ世界遺産にも登録されているパナマ・ダリエン国立公園に指定され、広さ5750平方キロの園内にはブラウンクモザルやヒワコンゴウインコ、ジャガー、オウギワシなど多くの絶滅危惧種が生息しています。

 環境保護団体「パナマ・ワイルドライフ・コンサベーション」で保全プログラムのアドバイザーを務めるリカルド・コレア博士は「道路が完成されていないことがかえって良かったのでしょう」と語ります。「ゲリラや貧困が開発の妨げになっているのは確かですが、それによって地域の生物多様性が保たれているのです」。

ヨーロッパ、鉄のカーテン:壁の崩壊
 朝鮮半島の非武装中立地帯と違って、ベルリンの壁と鉄のカーテンはとうの昔に崩壊しました。全長1万2500キロ、欧州最北端から地中海まで24カ国を通るグリーンベルトは、かつては東西ヨーロッパを隔てる死の境界線であったのですが、今では豊かな自然が広がり、絶滅危惧種を含む約1200種の動植物が生息しています。

 「比較的狭い土地ですが、大変貴重な土地でもあります」と語るのは、ドイツの環境保護団体「BUND」の副代表であり、中央ヨーロッパ・グリーンベルトの地域コーディネーターでもあるメラニー・クロイツ氏だ。「ここからわずか数キロ離れたところにはいない生物が、ここで確認されています」。

米コロラド州、ロッキーマウンテン・アーセナル国立野生生物保護区:有害な過去
 デンバーのダウンタウンにそびえる高層ビルを背景に、クロアシイタチやアメリカバイソンなど330種以上が、ここロッキーマウンテン・アーセナル国立野生生物保護区に生い茂る丈の短い草の間を行き来している。第2次世界大戦当時は化学兵器製造施設がありましたが、現在は保護区となった65平方キロの平原地帯は、プレーリードッグ、ハクトウワシ、コヨーテ、シカ、その他様々な鳥や植物のすみかとなっています。

 「戦時中はフェンスで囲まれ、中にいたシカの群れやコヨーテはそのままここにすみ着いて、子孫を残してきました」保護区で10年以上管理官として働くエドワード・タグリエンテ氏は言う。「野生生物が減少している最大の原因は、生息地の消失です。農業、採鉱、都市開発、さらには化学兵器製造といった人間の活動が、彼らのすみかを破壊しているのです」。

マンモスを絶滅させたのは人間か? 気候変動か?

2015-10-16 10:01:12 | 自然・環境問題・古生物
米国ミシガン州で、ほぼ完全なケナガマンモスの骨格がこのほど発掘されました。このマンモスについていくつかの疑問が浮上しています。マンモスはなぜ、この場所で死んだのだろうか? また、氷河期の終わりとともにマンモスが絶滅したのは、人間のせいなのだろうか?

 ミシガン大学の古生物学者ダン・フィッシャーは、この発見に関するニュースのなかで、先史時代の人類がこのマンモスを殺して解体し、すぐには食べない分を冷たい湖に沈めて冷蔵したのではないかという説を披露しました。ほかの科学者たちは、骨の切断痕などを調べないかぎり、死因はわからないといういます。

 北米では、氷河期の末に絶滅した哺乳類が、ケナガマンモス以外に36種知られています。こうした動物が人間のせいで絶滅したのかどうかについては、いまだに激しい論争が続いています。人間以外の有力な絶滅の原因として考えられているのは、気候変動です。

 9月28日、ミシガン州チェルシー近郊で、大豆畑の水はけをよくするために深い穴を掘っていた男性たちが、約1万2000年前にこの地をのし歩いていたケナガマンモスの骨を掘り当てました。

 連絡を受けて現場に駆けつけたフィッシャー氏のチームが発掘した骨には、牙のついた完全な頭蓋骨も含まれていました。ケナガマンモスはヨーロッパからアジアを経て北米までの広い範囲で見つかっていますが、ミシガン州では10体ほどしか出土していません。近縁の、より原始的なアメリカマストドンが約300体発見されているのに比べると、非常に少ないのです。

 イリノイ州立博物館の古生物学者クリス・ウィドガは、ミシガン州では氷河の消長があったため、マンモスはあまりいなかっただろうと考えています。「ミシガン州が氷の下にあった時代には、この地域のゾウの仲間はマンモスしかいませんでした」とウィドガ氏は言っています。マンモスは、氷床の南の寒冷な草原地帯で草をはんでいたのだろう。「氷が解ける頃には、マストドンがマンモスを駆逐していました」。

 だから、1体とはいえマンモスの骨が新たに出土したことは大いに喜ぶべきことなのです。ウィドガ氏は、マンモスの牙に残った痕跡を詳細に調べてその生涯を推測したフィッシャーの研究を引き合いに出して、「たった1カ所の発掘調査からでも、非常に多くの情報を得ることができるのです」と言います。

 ほかの専門家たちは、今回見つかったマンモスが氷河期に人間によって殺されたという結論に飛びついてはならないと言います。「この時代に湖や沼地だった場所でマストドンが発見されるのは珍しくありませんし、マンモスが発見されたこともあるからです」とウィドガは言います。

 骨に残った切断痕などの証拠がないかぎり、米国中西部の古代の湖や沼地の跡からばらばらになったゾウの骨格が見つかる理由は、ほかにも考えられるからです。例えば、水中に沈んでいた死体がいちど浮き上がってきてから分解したと考えることもできます。「適切な方法で調査され、その結果が論文として発表されるまでは、正しく評価することはできません」と彼は言います。

 ワシントン大学の動物考古学者ドナルド・グレイソンによると、人間がマンモス狩りをしたりマンモスの死体を食べたりしていたことを示す決定的な証拠は非常にまれだといいます。彼は今年、南メソジスト大学のデヴィッド・メルツァーとともに発表した論文で、北米には氷河期に人間が哺乳類を殺していたとされる遺跡が76カ所ありますが、人間がマンモス狩りをしていた証拠があるのはそのうちの12カ所だったとして、人間は氷河期に北米の動物を絶滅させた主要な原因ではないと主張しています。

 この時代の絶滅の鍵となるのは気候です。人間が北米大陸に移動してきたのと同じ時期に、寒冷で乾燥していた地球の気候は急激に変化して、温暖で湿潤になったからです。

 この変化により、ケナガマンモスが好む寒冷な草原地帯は急激に失われました。ユーラシア大陸からバイソンがやって来たり、かつて「マンモス・ステップ」と呼ばれる草原が広がっていた場所が森林になったりするなどの生態系の変化もあって、マンモスは従来の生息域に住めなくなっていったのです。最後にシベリア北部のウランゲリ島に隔離集団が残りましたが、これも約4000年前に絶滅しました。

 とはいえ、絶滅の理由が一つだけであることはめったにありません。最後に残ったマンモスが死んだ理由は、最初にこの種が絶滅に向かうことになった理由と必ずしも同じではないでしょう。(参考記事:「マンモスは植生の変化で絶滅?」)

 チェルシーのマンモスが秘密を打ち明けてくれるようになれば、氷河期の終わりの生と死をめぐる論争を少しだけ決着に近づける事実も明らかになるでしょう。(ソースナショナルジオグラフィック)