マックンのメモ日記

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iPS培養、一気に100倍 京大教授らが新技術!

2014-04-25 21:19:23 | 健康・医療・スポーツ
iPS細胞やES細胞などの多能性幹細胞を大量培養する技術を、京都大の中辻教授(再生医学)らが開発しました。心筋梗塞や脊髄損傷、糖尿病などの再生医療では、患者1人に10億個超の細胞が必要となります。一度の培養でこの量に増やせる初の技術で、再生治療の実用化で大きな役割を果たせると言います。成果は24日、米科学誌電子版に掲載されました。

多能性幹細胞は従来、皿の底に薄く培養液を入れるような平面的な場所でしか増やせず、1千万個程度が限界でした。多くの再生医療に使うには同じ作業を100回以上しなければならなかったのです。試験管などに培養液を満たし、その全体で培養できれば飛躍的に量を増やせるのですが、底に沈殿して増殖が止まるなどの問題があったのですが、新技術は3つの工夫で問題を克服しました。

iPS細胞などは徐々に集まって塊になる性質がありますが、このために細胞が死んだり、別の細胞に変わったりします。グループでは、培養中に5日に一度、0,05ミリ程度の網の目に細胞を通すことで、塊をばらばらにすることに成功したのです。第2に、培養液に少量の多糖類を加えると、細胞間の仕切りになり、塊になりにくくなることも発見したのです。

さらに、食品添加物の一種のジェランガムを培養液に入れると、細胞が沈殿せず、浮いたままで増えていくことも発見しました。ジェランガムは、果実入りゼリーの中で果物が沈まないようにする食品添加物で、0,01ミリ程度の細胞でも同じ効果が得られたのです。

中辻教授は「非常にシンプルな工夫なので世界標準になり得る。再生医療に使う細胞の調達費用を大幅に抑えられる効果もある」と強調しています。