マックンのメモ日記

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花粉症、口から体質改善。10月にも新治療!

2014-04-10 19:00:13 | 健康・医療・スポーツ
国内では4人に1人が発症していると推定され、もはや「国民病」とも言われる花粉症。これまでは対処療法が中心だったのですが、今年1月、最も患者が多いスギ花粉へのアレルギー体質を直す舌下免疫療法の新薬が承認されました。早ければ10月に健康保険の対象になり、専門家のもとで新たな治療が始まる見通しです。今年の花粉飛散のピークは過ぎましたが、来シーズンに向け患者の関心は高まっています。

60代の男性は10数年前から毎年、春になると目が腫れ、鼻が詰まるなどの症状に悩まされていましたが、5年前の秋に臨床研究としていた舌下免疫療法を受けました。治療開始から半年後の翌春から症状が軽くなり、2年前には症状がほとんどなくなったのです。治療前は春先は外出を極力控えていたのですが、テニスやゴルフなど野外でのスポーツを楽しめるようになったと言います。

花粉症はアレルギー疾患の一つで、体の免疫機能がスギ花粉を異物と見なして、体外に排除しようと細胞がヒスタミンと呼ばれる物質を放出。鼻水やくしゃみなどの防衛反応が起きるのです。治療法は、マスクなどで吸い込む花粉の量を減らすほか、抗ヒスタミン剤を服用し一時的に症状を和らげる対処する療法が中心だったのです。

アレルギーを根治するには原因物質を少量ずつ投与し、体質を変える免疫療法があります。花粉症でもスギ花粉のエキスを含む注射剤による免疫療法がおこなわれてきました。ただ治療開始からしばらく週1回程度の通院が必要で、注射の痛みなど患者の負担が大きかったのです。

舌下免疫療法では1日1回、杉のエキスを含んだ液体の薬を舌の下に垂らすだけです。最初の投与量は0,2ミリリットルで2週間かけ徐々に増やし3週間目からは1ミリリットルになります。服用後は最低2時間は激しい運動や入浴、アルコール摂取を避けることになります。臨床試験などでは主に重症の花粉症患者約900人が治療を受け、「8割で効果があった」と言います。一方、様々な刺激に鼻の粘膜が反応し、花粉症と同じ症状が出る鼻過敏症を併発している患者では効果は小さかったそうです。

治療機関の2年間は毎日欠かさず薬を服用しなければなりません。花粉症を発症しているさなかに始めると悪化する恐れがあり、最低でも飛散シーズンの3か月前に始める必要があります。服用を忘れたり、一度に大量に服したりすると効果が得られないだけでなく、全身のかゆみや発疹が出る恐れがあります。

厚生労働省は承認の際、1、医師は舌下免疫療法や薬の適正な使用に関する講習会を受講する。2、製造販売業者は講習を受けた医師を登録する。3、薬剤師は講習を受けた医師による処方であることを確認する。―の3点を求めています。日本耳鼻咽喉科学会などは免疫療法の仕組みや副作用への対処法などを説明する講習会を開催、これまでに約5000人の医師が受講したそうです。

製造販売元の鳥居薬品は講習会を受けた医師を対象にeランニングでテストを実施し、合格した医師をデーターベースに登録。患者が医師をネットで検索する仕組みも検討中だそうです。