人生日訓(60)
「買わぬお客」
店によると、散々品物をいじくりまわした挙句、買わずに帰るお客をとても不親切に
取り扱うところがある。気に入るような品物が見当たらなかったのは、ただ、こちらの
財布の軽さによるものであろうか。店に客人の気に入るような品数が揃っていなか
ったことも考慮に入れねばならぬのではあるまいか。たとえ、買ってくれなかったに
せよ、わざわざ店へ入ってくれた客だ。これは店先を見向きもしないで通り過ぎる
路傍の他人よりはどれだけ店に好意をもっていてくれるかわからぬ。ありがたいお
得意様だ。
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11月に咲いている花「藤袴(ふじばかま)」
開花時期は、10/ 1 ~ 11/25頃。 ・小さいピンク色の花が たくさん咲く。 ・花の色が藤(ふじ)色で、 花弁の形が袴(はかま)のようで あることから、この名前に。 ・全体に桜餅のような香りがする。 ・平安時代の女性は、 これを干した茎や 葉っぱを水につけて髪を洗った。 また、防虫剤、芳香剤、 お茶などにも利用した。 ・葉が3深裂するのが特徴。 ほとんど 別の葉っぱのように見えて、 元は一つの葉っぱ。 ・秋の七草のひとつ。 ・薬効 神経痛(入浴剤にする) ・薬用部位 つぼみがついた全草 ・生薬名 「蘭草(らんそう)」 ・「藤袴 きて脱ぎかけし 主や誰 問へどこたへず 野辺(のべ)の秋風」 金槐和歌集 源実朝
(季節の花300より)