人生日訓(298)
「只今の一念を空しく過ごさず」
鈴木正三の言葉。ある日、進学を勉強している者が仏教の要
諦を尋ねてきたのにこたえた言葉の一句である。「仏法」とい
うものはあれだ、これだ、過ぎ去ったこと、これからのこと、な
ど頭に分別をもち、気にしないことである。それよりも、あと先
のことよりも、「只今」の一念、一刻を空しく過ごさずにこれを
清浄にもつことである。そうすれば、只今、現在ぎりぎりの只
今の時間を大切に受け取り、この瞬間、この只今というもの
に全力を打ち込めばいいのである。「今日」こそ、お互いが
生きているときである。今日は再びこない。昨日は既に過ぎ
て無く、明日はまだきていない。存在するもの、実在するもの
は現在のぎりぎり決着の「只今」だけである。こう受け取った
時、この瞬間の尊さ、この只今に生きていることの尊さ、生か
されていること、やがて死ぬべき自分が、いま、まさにこうや
って生きていることのありがたさ、尊さに気づいてくれば、瞬
時も空しく過ごすことはできない。
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4月から咲く花「郁子 (むべ)」
開花時期は、 4/ 1 ~ 4/末頃。 ・白く反り返った花。 内側はエンジ色。 ・秋に木通(アケビ)に似た 実をつける。 色は、緑からだんだん紫に変わる。 あけびのように、 口が開くことはない。 (閉じたまま) ・むべの実は、昔は 「苞苴(おおむべ): 朝廷に献上するもの)」 とされており、 それが変化して 「むべ」の呼び名になった、 とされる。 ・似ている花へのリンク ピンポンの木
(季節の花300より)