ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

7.ベトナムのフエへ

2017年08月06日 | インドシナ横断2017
サワナケートは2泊してもう十分。
それにしても野良犬が多かったなぁ。
一度なんかは、吠えながら近づいてきた時は、ドキドキしたもんだ。
それからは手に石を持って歩くことにしたが。

7時過ぎにトクトクを呼んでもらってバスターミナルに行く。
既に、フエ行きのバスは停まっている。赤い車体のピンロン。
ピンロンという名前からすると、ベトナム側のバスだろう。
中を覗いてみると結構いいバスである。これなら10時間も大丈夫かな。


ピンロンバス

その内部

バスターミナルの建物を囲んで食堂や売店が転々とある。
ゆで卵を買って乗車。長距離バスに備えて、朝食は抜く。
日本人らしき男性がいたので、声を掛けたら、「私は韓国人です」と日本語で返された。

一番前の席に座っていたら、運転手が「そこは狭いだろう」といって一番後ろの席に案内する。
広々として非常に楽なのだが、前と左右に何も掴まえるものがなく不安定。
結局、その前の二人がけの席に一人で座る。
最後までこの状態で席を占有できたので、ほとんど疲れはなかった。


誰も座らない最後部席

定時の8時に出発したバスは、2時間後トイレ休憩してすぐ出発。
12時に国境に着く。荷物を持って降りてイミグレーションの建物に入る。
正面に係官が2人座る審査用のボックスが3つある。
真ん中のボックスの右側の係官にパスポートを渡すと、調べていたが、スタンプがないと言ってそのまま返す。
何のことか分からないでいると、隣のレーンにいた韓国人男性が、こっちだと手招きする。

その列に並んでよく見ると、ボックスの上に左側にはラオス、右側にはベトナムと書いてある。
よくよく見ると係官の制服の色が違う。右側の方が緑が濃い。
つまり、まずはボックスの左に並んでラオスの出国手続きを済ませ、
その後右に並び直して、ベトナムの入国審査を受けるというシステムなのだ。

効率がいいと言えばいいが、そんなのありかよ、という気持ちにもなる。
国境の出国、入国は国側で建物自体が異なるのが普通だし、間違えるのも仕方ないと納得。
取り敢えず、手続きを済ませてベトナム側へ出ると、両替オバさんが5,6人待ち構えている。
残った50バーツ札を見せると、20万ドン差し出してきた。話にならない。
要らないというと、30万ドン出してきた。まだ嫌だというと1万ドン追加。
35万ドンが相場なので、後4万ドンというと、大げさにノー!と言う。
まいいか、取り敢えずのドンなので31万で折り合いを付ける。

ここで昼食を摂るらしく、同じバスの乗客が入っていくコム屋に、韓国人男性に誘われて入る。
豚肉の炒め物とキャベツと筍の煮物、朝抜きのせいもあるが、美味かった。


大変美味でした

1:00にピンロンバスが、警笛を「パオパオ」鳴らしながら道向こうのガソリンスタンドに停まった。
別の食堂に待っていた乗客も乗り込んだが、ここで降りた客もいたようで、若干減っている。

その中で、60代の韓国人夫妻が新たに乗り込んできた。
タイはチェンマイに住んでいると言うことで、いろいろ聞かれたが、私の英語力ではなかなか追いつかない。
前列にいる韓国人男性が同国人だから、そちらにどうぞとも言えず、しばらくお相手した。

ベトナム側に入ると、ドライバーが若いのに変わって、
アジアハイウェイ1号線にもなっている国道1号線の快適な道をかっ飛ばす。
何とフエ市のバスターミナルに着いたのは、午後4時だった。
いろんなサイト情報では、トータル10時間と聞いていたが、2時間近く短縮されている。


アジアハイウェイ1号線の標識「AH1」

バスターミナルで途中乗車の韓国人夫妻と別れた。
例の韓国人男性が、宿はどこかと聞いたので、サニーBにするというと、
自分もそこら辺で泊まるというので、タクシーをシェアすることに。
タクシーの勧誘を無視して、1台泊まっているマイリンタクシーに向かうと、
彼も同じつもりだったらしく、お互いに顔を見合わせて笑ってしまった。
結局私がイミグレのヘルプに感謝して、タクシー代を支払う。
サニーBの路地に入ると彼もついて来て、その先のサニーAに泊まると言って別れた。


13ドルの部屋とは思えない。清潔且つ十分な設備

チェックイン後しばし荷物の整理などして、宿を出る。
この宿は13ドルで、朝食は付いていないが、ベランダ、バスタブ付きでコスパは非常に高い。
以前は「オリジナルビンジュオン2」という名前だった。日本人好みの宿である。

まずはATMでドンを下ろす。これで少々の贅沢はできる。
夕食は近くのステーキ屋でそれに近いものを食べ、サイゴンビアを飲む。


若干贅沢な夕食

その後、宿のある路地の突き当たりにある若者向きのバーに入る。
モヒートをオーダーして、何はともあれ、8時間のバス旅の疲れもなく、
無事フエに着いて、念願のインドシナ横断を終えることができたことに乾杯。
コメント
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