goo blog サービス終了のお知らせ 

ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

サンパウロで

2008年06月25日 | 日記(?)
かって日本海移住連盟(学移連)という全国組織のサークル団体があった。
私の在学した鹿児島大学では、中南米研究会というサークルがその連盟に加入していた。
現在は呼称を変えて、海外研究会という、今風でその分軽い名前になっている。

中南米研究会という呼称は、当時まだ海外移住をする若者がいて、
その移住をフロンティアとして捉え、海外志向をするものが集まるサークルだった。
今の感覚から言うと、かなりアナクロニズムな傾向だが、
移住するためには体力が何より必要だ、という心構えの元、
ワークと称して、農業体験を合宿に取り上げていた。

その他にも、北海道のパイロットファームにおける酪農体験や、
桜島徒歩一週が5月の行事に組まれていたり、
サークルの資金作りは稲刈りのアルバイトなど、
これで文化系サークルかと疑われたものだ。

その学移連が、今年11月に、ブラジル移住100周年を記念して、
サンパウロで、映画「北辰斜めにさすところ」の上映と記念パーティーをすることになった。
その日程が今日届いた。
ブラジルこそが学移連の原点である。
これまで一度は訪れてみたかったブラジルでの記念式典なら、行かずにおられようか。
おまけに、鹿大のサークルOBも10名以上の参加があるという。

しかし、ツアー同行でただ行ったんではつまらない。
せっかくの機会だから、地球を左回りで、11月の式典に間に合うよう、一周しようと決めた。
まずはマレーシアから始める。次はアンコールワットにビエンチャン。
イスタンブールに飛んで、カサブランカへ。ちょっと北のバルセロナでガウディの建築物でも見て、
次は南米はエクアドルのキト。その後ペルーのマチュピチュやチチカカ湖を見てサンパウロへ。
という具合である。
3ヶ月の長丁場。さて体力は持つのでありましょうか。

マンゴー

2008年06月20日 | 日記(?)
上さんの実家に行ったとき、マンゴーをご馳走になった。
実家はスイカ農家で、マンゴーは作っていないが、知人の農家からもらったということである。
マンゴーは宮崎や沖縄が有名だが、熊本だって作っている。
全国ブランドで有名なスイカの産地植木にも数年前からマンゴ-を作っている人がいて、
年に1回はお裾分けで食べている。

さすがに完熟マンゴーは美味い。
スーパーで買うメキシコ産のアップルマンゴーとは一味も二味も違う。
しかし、1個数千円~万円などというのは狂気の沙汰だ。
たかだかフルーツだ。どんなに美味くても、わたしはメキシコ産でいい。

はじめてマンゴーを食べたのは、40年近く昔のこと。
アフリカの田舎の方に住んでいたとき、近くにマンゴーの木があって、
黄色く熟した実を近所の子どもたちが食べていたので、
わたしも千切って食べたのが最初。

いかにも熱帯の果実らしいニオイと、まったりとした食感。
食べ終わったあとには、歯と歯の隙間という隙間に繊維が挟まって、
こりゃこりゃと思ったものだった。
しかし、はじめて口にしたマンゴーはそれからわたしのお気に入りのフルーツになった。
その時代に日本人でマンゴーを食べたのは数千人、いや数万人に一人だったろう。
その証拠に、1年後の帰国以来、10数年以上マンゴーを食べることはなかったのだから。

あの頃のマンゴーに比べて、今もて囃されているマンゴーはなんと上品な味だろう。
いかにも高級フルーツの味だ。
もちろん初めて食べたペリカンマンゴーとは品種が違うので仕方ないが、
わたしにとってのマンゴーは、熱帯の雰囲気をムンムンさせるニオイを持つ、
繊維が口内に残るあの野性味溢れるマンゴーこそがマンゴーなのだという気がする。

これは、あまりの値段の高さに手が出ない、ビンボー人の僻みなのでありましょうか。

ソウルは晴れ

2008年06月17日 | 日記(?)
ソウルのツアーに参加してきた。
熊本空港発着のアシアナ航空便でのツアーで、
なんと言っても売りはホテルと観光。
江南地区にある五つ星のリッツカールトンソウル・ホテル。
観光は、世界遺産の水源華城や利川の窯めぐり、宋廟見学に、南山韓国村と盛りだくさん。
これで、39,800円は安い。その名も「めちゃ得ソウル3日間」、確かに。
しかし、空港税と燃料サーチャージは別途というのが何とも。
今回、国交省(?)が、旅行社に燃料サーチャージ込みの価格表示を求めるという記事が2,3日前にあった。
そうでなくっちゃ、騙された感じがするよね。

オプションでナンタ公演も見てきた。
3年ぶりのナンタの舞台で、基本は一緒だが、細かいアレンジは変わっていてさすがと思わせる舞台だった。
ナンタ劇場は場所が変わっていて、客席の広さはほとんど変化ないが、
舞台の造りがスケールアップしていた。

完全ツアー参加というのは、これまた久しぶりで、
前回は10年ほど前に、上海・蘇州・無錫・杭州の旅以来だった。
ツアーは気楽な反面、ハプニングはないし、朝早く夜遅いという欠点がある。
夜の飲み屋街に出るのが楽しみな身には非常に辛いが、
この金額では文句は言えない。

リッツカールトンは今まで泊まったホテルの中では、多分1,2を争うクラスだった。
1泊3,000以上になるとえらく高く感じるようでは、個人でこんなホテルには泊まれない。
ソウルは今回で7回目だったが、
これも10年ほど前に江南に泊まったときに比べ、江南地区も非常に賑やかになっていた。
それなのに、1日目は21時、2日目は22時30分にホテルに帰っていては、
それから出歩く気にはなれない。

12日出発14日帰国だったが、11日は大雨洪水警報が出るなど、一時心配したが、
そこは晴れ男のわたし。
出発間際には天気がよくなり、ソウルの3日間は晴れて暑いくらい。
14日昼前に着いたがそれまでは晴れていて、夕方から雨。
晴れ男の面目躍如で、ツアーに参加した残り23名の方々に感謝されてもいいくらいだ。

退職してからの無職というのは自由と同義語である。
ツアーだって一番安い時期を自由に選べて、
もっともいい季節の旅行が自由にできて、
いろんな人と一時の出会いを楽しめて、
入国カードの職業欄に、joblessと書くのか、unemployedと書くのか迷うくらいが関の山。

さて、今度はソウルに、JUMPの公演を見に行こう。
来年の今頃かな。




西瓜

2008年06月07日 | 日記(?)
上さんの実家で、義理の兄夫婦が西瓜を生産している。
1日の出荷が大量になるときは、できる限りトラック積みに手伝いに行くようにしている。
先日は、約800個を3台のトラックに積み込んだ。
かかった時間が3時間半程度。

まず、義兄夫婦が出荷できる西瓜を選別して(色分けした棒で見分ける)、蔓をかがり、一輪車で運ぶ。
それを上さんと一緒にトラックの荷台にいる私に渡す。
一輪車に10~13個の西瓜を運ぶので、私などもし一輪車を倒して西瓜を割ったらと思うと、怖くてできない。
受け取った西瓜を、トラックの荷台に上手い具合に積み重ねて、250~270個積むのだ。

積むのは簡単そうだが、意外とそうでもない。
なにせ相手は丸い形をしていて、安定感がない。
ある程度並べてから、順々に積み重ねていくのだが、焦って重ねると下の方が動いて山が崩れる。
そうかといって、下にたくさん並べてから重ねると足下の西瓜が邪魔して、奥の方まで届かない。
1個8㎏から10㎏以上の重量があり、極めてデリケートな物体なのだ。
滅多に割れないが、熟度によってはほんの小さな衝撃で、「パリッ」と音を立てることがある。
「ヒエーッ、割れてしもうた。」と、義兄夫婦に申し訳無さで一杯になる。

長い時間とそれに比例した多くの労働、
かなりの資材と、高騰する燃料費。
西瓜作りも決して割のいい仕事ではないということを実感する。
その貴重な西瓜を1個たりとも割っては済まないことこの上ない。

トラックも3台目となると、疲労と暑さで集中力が欠けてきて、
意識はしていないのに、だんだん積み方がいい加減になってくる。
あと少しで昼というとき、やっと今日のノルマの3台目が終わった。
しんからホッとする。
この日割れた西瓜は2個。そのうち1個は、分けてもらった。

帰りの車の中で、上さんが
「やっぱり、作業の休憩中に食べる西瓜が一番美味しいよね。」
まさにこれに勝るご馳走はない。
私が、「さすがに今日は腕がこわったよ」というと、
「こわりが今日出たなら、若い証拠じゃない」とすかさずの返事。
そんなものなんの慰めにもなりゃしない。

皆さん、西瓜は高いと思われるでしょうが、
作っている立場からいうと、そんなことはないのです。
多分、西瓜だけでなく、農産物は出荷できるまでに長い時間が必要です。
どうか農家の人たちと農産物を温かく見守ってやって下さいね。
食料自給率を上げるためにも、是非。

テレビドラマ

2008年05月12日 | 日記(?)
仕事を辞めてから、日常生活の中で自分に課していることがある。
一つは、平日は7:30までには必ず起きること。
もう一つは、これも平日は、昼食時以外、夕食まではテレビを見ないこと。
要約すれば、ダラダラとした生活を送らない、ということに尽きる。

自然、本を読むことが多くなるし、
ほかにすることを見つけて、何かを始めることも多い。
このブログもそうか・・。

そんなテレビのことだが、
最近の番組には、昔ほどドラマが占める割合が、かなり少なくなっているように思う。
毎週ある、いわゆる連ドラは、今ひとつだけ見ている。
というより、ハマッている。

その連ドラは、「おせん」。
原作はコミックらしいが、読んだことはない。
わたしは、「美味しんぼ」を初め、料理ものにはからっきし弱いが、
なかでも「おせん」はいい。

料理をどんなものにするかという、その技は料理人の感性によるが、
生産者に作ってもらった恵みである材料と、どう向き合うか、
食べる人のことをどれだけ思い遣るか、
これは創る側の感性ではなく、思想であるといっていい。
そういったことが染み渡ってくるドラマである。
たかだかドラマと侮るなかれ。
同じもったいないでも、客の食べ残しを使い回すような、どこかの老舗料亭とは、天と地ほども思想が違う。

視聴率はあまりよくないようだが、
主人公、半田 仙の着物姿もまたいいので、
是非たくさんの人に見て欲しいと思っている。
それに、「おせん」の酒好きなところがまたいい。
久々に、毎週欠かさず見ているドラマができた。

そういえば、第2話で放送のあった、「鍋焼き味噌汁」を作ってみた。
かなりいける味だった。
具は、長ネギの刻んだものだけ。
皆さんお試しあれ。