loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

本 「死神と天使の円舞曲」

2022-09-15 | 

「死神と天使の円舞曲」   知念実希人 著

我が主様の命が下って

犬と猫の姿で地上に降り立ったレオとクロ

「人魂」事件に巻き込まれる

恋人美穂の死で

自殺しようとする大河

そこにクロが現れて地縛霊から救い出す

一方大河の恋人美穂は助からない命を抱えて

ホスピスである丘の上の病院に入院する

丘の上の病院の死の道案内をサポートするレオは

がん細胞に侵されているだけでなく

心まで侵されて殆ど放心状態の美穂と出会う

 

そしてレオとクロは

大河と美穂

美穂の子供(大河の娘である)を

道案内でカラスとなって地上に派遣された

死神プルートの手から

必死で守るべく

身体を張って立ち向かっていく。

 

という知念実希人さんの死神シリーズの1冊です。

 

私は初めてこのシリーズを読んだのであって

シリーズが出ているという事を知りませんでした。

最初なんだか

割と軽めの本なのかな?

と気安く手に取ったのですが

読み進んでいるうちに

夢中になりました。

かなりシビアな箇所でも

猫語の「~~にゃ」

とか書かれると

緊張がほぐれます。

最後は二人・・・でなくて

二匹の友情が感じられ

温かい心で読み終わりました

 

おまけです。

昨日朝ん歩の時の太陽

鏡に映ったような

だるま型の太陽でした

最近こういったシェア畑がこの辺り増えています。

皆さん暑い中手入れされて

色々と収穫あげておられるようです

 

 

こちらは今朝の朝ん歩

涼しい風に吹かれて

優しく揺れている姿が

楚々として

清潔なイメージに暫し足を止めました。

 

 

 

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本 「幸村を討て」

2022-08-13 | 

「幸村を討て」  今村翔吾 著

「塞王の楯」でファンになった

今村翔吾さん

私の2冊目です

今回も500頁を超える大作で読み出がありました

 

家康が国家を一つに纏める少し前のお話

大阪と江戸

西 東のどちらかに付く武将達

勿論裏切りも生まれます

登場する武将達

その中でも

やはり家康を悩ませたのが

真田一家

長男信之は既に徳川の人質となって

家康に従っています

この方凄い!

そして真田の家族の結びつきの凄さ。

真田の戦略の凄さ。

故に

幸村を討て

となるのでしょう。

もともと私は真田一族のファンですが

この本を読んで

ますます興味を持ったというか

好きになったというか・・・

特に信之が好きなのですが

この文章は全て私を満足させてくれました

それとは又反対の立場ではあるのですが

家康という人物の

底知れない武将としての知恵と用心深さ

これにも舌を巻かざるえませんでした

家康は関東平野の治水工事でも関心したのですが

昔々に

この様な緻密な戦略と緻密な国の治め方

本当に感心を通り過ぎて

ひれ伏してしまいます

真田に対しては

特に信之に対して

敵としては憎い憎い相手ではあるのですが

きちんと武将としての力、素晴らしさは認めている

そんな大きさみたいなものも感じてしまいます

 

この文章にでてくる主だった武将は

「織田有楽斎」「南条元忠」「後藤又兵衛」「伊達政宗」「毛利勝永」

「真田正幸・信之・幸村」そして大御所「徳川家康」です

どの武将も其々力はあるのですが

私が今回興味を持ったのは

毛利勝永(森吉政)でした

彼は子供の時は武芸は拙く学問もそこそこだったそうです

ただ、容姿が評判を呼んだとか。

そこで

浅井家の姫 茶々(後の淀殿)のお遊び相手として取り立てられました

吉政は大人になってからは

ちゃんと武芸も学問も身につき

戦でも手柄をあげた様ですが

この人の信条である「約束は守る」

これが後々

大阪城が落ちる時

淀殿をお守りするという約束を守るために

救いに行ったのですが

淀殿は自らここで果てるという気持ちを曲げず

吉政に介錯役を頼みます。

そして吉政もそのお役目をきちんと成し遂げるのです

この吉政という優しい人柄が

戦場でもどれだけ和らぎを与えていたかと

好ましい人物として私の心にウエイトを占めました。

 

それにしても

長い長いこの本の中身

ずっしりと重みのあるものでありました

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毎月の楽しみ

2022-06-23 | 

今月も楽しみにしているこれが届きました

 

雑誌premium

今月号はアートのお話の様です

私が昔一人旅でいった

大地のアート等々

懐かしい写真もいくつか見られました

 

アートではないのですが

今月号で気に入ったのがこの写真です

なあんでもない様な写真なのですが

眺めていると

何故か

心落ち着き

至福の時が流れました。

そして

ああ、こんなところへ行ってみたい ♡ ♡ ♡

 

コロナ禍で

本当に長い事

なんでないこんな所を訪ねることも

阻まれています。

真っすぐに凛として立つ木々

鳥の声も聞こえてきそう・・・

 

 

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本 「針と糸」

2022-06-08 | 

「針と糸」   小川 糸 著

年間半分ほど暮らすベルリンでの生活や訪れた地での話

お母様の事

そして愛犬"ゆりね”の話等々

エッセイ綴りです

この方は案外自然主義的な考えをお持ちの様に見受けられます。

以前

「食堂かたつむり」や「キラキラ共和国」「つばき文具店」

等も読んでおりますが

全て読み終わった時の後味の良さを感じています

終章のいくつか

「物語の種」

物語を書くときは自然であることを意識するように心がけている

「図星」

出来れば読者の本棚にしまわれて

又何かあった時にふとページをめくられる本でありたいと思っている

物語を終わって本を閉じた時

読者の方に明るい光を感じて欲しい

人生いろいろあるけど

まあなんとかなるって。

大丈夫だよ。

そんな声が聞こえる作品でありたい

 

これらから

私が今までこの方の本を読んで感じていたことが

クリアに見えてきました。

あまり個性を強く打ち出すのではなく

それでいて発信することはこちらに伝わっている

そんなさらっとした文章がいつも気持ち良いです

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本 「さいはての彼女」

2022-05-15 | 

「さいはての彼女」   原田マハ 著

4編からなる短編集です

1 さいはての彼女

浮気して出奔した父

そこで腑抜け状態になった母

涼香は一時期グレるが父を見返す為にはそれではダメと

必死の勉強を始める

キャリアを身に着けて会社の社長となるが

10年一緒に仕事してきた秘書の壽結婚を機に

旅に出る

最後のミッションとして秘書に託した旅準備が何故か全く真逆な結果に。

沖縄贅沢旅が着いたところは北海道女満別。

ところがそこで出会った聴覚を持たないけれどハーレーに乗るナギ。

ナギとの旅が涼香を変えていく

 

2 旅を諦めた友と、その母への手紙

最高の親友ナガラと

ふとしたことから始まった二人の旅

ある時ナガラの母親の具合が悪くなり一人旅となる

二人で計画した旅を続けるハグ。

ナガラとハグのメールのやりとり。

ハグは旅の終わりに宿のテーブルで見つけた便箋で

ナガラの母親宛に手紙を書く

今来ている伊豆の温泉に

ナガラとナガラの母と自分の母親4人揃って旅しましょう

という文面の。

最後に付け加えた一文

「自分の為に人生をもっと足掻いてください」

自分自身に宛てた一文でもあった。

 

3 冬空のクレーン

会社でのトラブルで突然旅に出た陣野

北海道で初めて見たタンチョウヅルに魅入られる

そして出会った天羽(あもう)

タンチョウと天羽から仕事のトラブルからのトンネル出口を道案内される

 

4 風を止めないで

1のナギの母親の話

夫とナギがハーレーに乗っていて事故にあう

夫は帰らぬ人に。

そんな夫の思い出と

現在ハーレーで旅をしているナギからのメールが交差する

最後

ナギからの手紙

涼香と共に泊まった宿から。

明日はどこまで走るんだろう

ずっと遠くさいはてまで走っていく予定

ナギの愛車「さいはて」そのものの様に。

 

最後ナギの母親の話以外は

全てがキャリアのある女性が

旅をして

自然と共の時間を過ごし

そこで出会った自分と違う人生を歩んでいる人を見て

自分自身変わっていくテーマが共通点のお話です

 

そうです。

自然て本当に大きな大きな力を持っているのですよね。

 

 

 

 

 

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本 上と外

2022-05-07 | 

「上と外」 上下  恩田睦 著

文庫本、其々450~500頁くらいの上下2冊となりますが

物語が

全く飽きさせることなく進みますので

あっという間に読み終わりました。

なのですが・・・

最初からずー--と

次々に展開する目の離せないストーリーの事態解決後の終章

「そんなわけで、ここから先、あまり語るべきことはない」

から始まって後日談が

かなりあっけなく進みます。

勢い込んで読んでいましたので

ここでがくっときてしまいました。

でも文章の組み立てとしては正解なのだと思います。

 

さて

ストーリーですが

賢と千鶴子夫婦

そしてその子供

練と千華子

4人の家族

でも夫婦は離婚しており

練は父親と

千華子は母親と一緒に住んでいます。

この4人が1年に一度集うことになっているのですが

今回は考古学者の父がいる中米G国へ行くことになります。

考古学者の賢は1年の殆どを発掘調査で家を空けることが多く

普段、練は叔父邦夫と祖父と一緒に暮らしています。

 

集いで4人が久しぶりに会って間もなく

G国クーデターに巻き込まれ

避難するヘリコプターから

千華子が落ちそうになるのを助けようとして

練共々落下

二人は幸い無事着地できますが

その後予期せぬ出来事に巻き込まれます

 

ニコという少年から危険なマヤの儀式に参加させられることになる練。

人質として別室に閉じ込められる千華子。

そんな中

自然災害とも重なり二人は別々に様々な危険と苦労を強いられます

最終的にこの4人の家族がどうなるかは

読んでのお楽しみ。

ということに・・・

 

恩田睦さんの本は「蜜蜂と遠雷」「祝祭と予感」

以来でしたが

今回の文章は

それら2冊とは大分設定の違ったストーリーでした

それでも恩田さんの感覚の

なんとなく相通じるものを感じさせるものでもあった気がします。

 

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お楽しみ

2022-04-22 | 

ひと月に1回のお楽しみ

定期購読申込みをしている雑誌

「Premium」

定期購読にすると

年間2860円のお得になります。

今月は

「花を飾る、緑と暮らす」

がテーマです。

私の関心の強いテーマで

またまた楽しみが増します

 

数か月前に

フラッと入ったコンビニで

チラッと見て買ったのはこちらでした

これを読んで

続けて読んで見たい!

と思ったわけです。

 

以前

シンラという雑誌を創刊号から

絶版になるまで買い続けたことがあります。

その雑誌は今でも大切にとってあり

時々本棚から引っ張り出して

眺めています。

こちらは動物等自然を扱った本でした

 

シンラには負けますが

少しづつ私の本棚に重量感を増すであろうかと思います

現在はまだこれだけ。

毎月1冊づつ

添えられていくのが楽しみです

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本 塞王の楯

2022-03-31 | 

「塞王の楯」 今村翔吾 著

直木賞を取られた500頁余の

かなり分厚い本です。

白内障で目が見えにくくなっている婆には

ちょっと重くて読みずらい本でした。

ストーリーが面白くて

読み進みの良い本となりました

 

戦国時代

守りを堅くする石垣職人の飛田匡介

攻めを強くする銃職人の国友彦九郎

 

乗谷城が陥落し

一人戦火の中から逃れていた時

飛田源斎に拾われます

源斎は匡介の産まれ持った才能が

穴太衆、石垣職人である源斎の後継ぎとなるであろうという勘を感じます

そして匡介は源斎の仕事を見て学ぶうちに才能がめきめきと現れ

頭として飛田の大事な存在となります

一方

穴太衆で働く玲次も非常に鋭い勘と優れた技能の持ち主で

匡介は石積みとして

怜次は荷方として

お互い最高のパートナーとなります

 

攻めの方の鉄砲職人国友三落

こちらは後継者彦九郎が頭角を現し

匡介のライバルとして常に対峙します

 

匡介は

「絶対に破られない石垣が戦をなくす」

と信じ

彦九郎は

「どんな城をも落とす砲の恐怖で戦をなくす」

と信じています

お互いに泰平の世を望んでいるわけですが

皮肉にも

双方実際には戦の手助けをしていることとなります

 

その後匡介は

京極高次の大津城を守るため

その石垣作りに携わります

一方彦九郎は大津城を攻める石田三成に雇われて

素晴らしい銃を作って対峙します

 

京極高次の妻

初の侍女真帆と匡介は互いに惹かれ合う様になりますが

匡介は戦を終えて

京極家が新しい国で礎を築いたその時まで待って欲しいと真帆に告げます

 

京極高次は世間から蛍大名と言われ

戦については全く解さない様な人物でしたが

常に相手を思い

分け隔てのない

人を大事にする大名でしたので

人心を掴むことに長けていました。

匡介は京極家の為に働くことに誇りを感じていたのでした。

 

この本は戦国武将が主人公でなく

その下支えをする職人の話で

私は石垣職人というものを

殆ど知りませんでした

文章の中で

その技術や知恵にびっくりすると共に頭の下がる思いがしました

同じ戦でも現代とこの頃とでは

人間同士の熱い思いや

お互いを尊重する態度、礼の様なものが見えて

昔の戦の方が現代より好ましく感じられました

勿論戦には惨い所は多々ありますし

なければそれに越したことはないのですが。

 

 

 

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2022-03-28 | 

先日代官山TSUTAYAさんに行って買った本です

 

雑誌

CREA TRAVELLERは

コロナ禍で海外旅行が未だポピュラーに戻っていない為か

殆どが国内の旅です

中々興味のあるところが多く

感染者の少ない時に行ってみようかしら

などと思っています

ホテルも素敵な所ばかりだし。

コロナ禍で

多少お高くても

空いている方が良いですし

気持ちゆったり楽しみたいと思います

 

そして文学

この鴨川ランナーは

新聞の書評にあったもので

ちょっと気になりましたのでメモって行き

お店の方に検索していただきました

最後の1冊だったようで

滑り込みセーフだったそうです

同志社大学に留学し

大学院文学研究科国文学専攻博士後期終了

という経歴の持ち主です

アメリカ人の方で

敢えて母国語でない日本語を駆使して書いた青春小説なのだそうで

言葉一つ一つを楽しみながら読んでみたいと思います。

 

「幸村を討て」は「塞王の楯」を書いた今村翔吾さんの本ですし

原田マハさんの文庫本「さいはての彼女」も

「朱色の化身」や「ボタニカ」も面白そう。

前回は歴史物が多かったので

今回は「幸村・・・」以外は敢えて現代ものに絞ってみました。

 

 

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本 「明日の子供たち」

2022-02-20 | 

「明日の子供たち」   有川 浩 著

久々の有川さんの本です

この本は

そもそも実際に児童養護施設におられた

笹谷実咲さんという方が

有川さんに出した手紙から始まった本です

最後の章ではこの作品の登場人物

施設で暮らす谷村奏子という女の子が

施設の事をもっと間違ったとらえ方をされない事を願って

プレゼンした後

そういった事を

本として作家さんに出版して欲しいと

手紙を出したことが載っています。

 

明日の家という奏子のいる施設の職員

和泉とまだ駆け出しの三田村

それに

いつも二人のサポート役

先輩の猪俣

この3人が

子供達のことを一生懸命考えています

 

その職員と奏子

奏子と仲の良い久志

これらの人々が奏でるハーモニーで綴られていきます

ハーモニーと言っても

ある時は崩れ

ある時は山の頂に

ある時は流れる小川の様な緩やかさで流れていきます

そして

最後に熱い思いが実って

温かい空気の中で文章はピリオドとなります

 

私自身

孤児院やら

養護施設というものは尚更よくはわかっていませんでした。

この本に寄って

私の理解も

違う方向に舵を取った部分が多々ありました

でも

出来ればこういう施設が少なくなる様な

大人が責任の持てる世の中なら理想的だと思います

と言うと

奏子になんか叱られそう。

「そんなこと現実にはならないよ」と。

そうです。

人というのは

千差万別

環境も

考え方も性格も

皆 皆 違うのですから。

 

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