本 上と外
2022-05-07 | 本
「上と外」 上下 恩田睦 著
文庫本、其々450~500頁くらいの上下2冊となりますが
物語が
全く飽きさせることなく進みますので
あっという間に読み終わりました。
なのですが・・・
最初からずー--と
次々に展開する目の離せないストーリーの事態解決後の終章
「そんなわけで、ここから先、あまり語るべきことはない」
から始まって後日談が
かなりあっけなく進みます。
勢い込んで読んでいましたので
ここでがくっときてしまいました。
でも文章の組み立てとしては正解なのだと思います。
さて
ストーリーですが
賢と千鶴子夫婦
そしてその子供
練と千華子
4人の家族
でも夫婦は離婚しており
練は父親と
千華子は母親と一緒に住んでいます。
この4人が1年に一度集うことになっているのですが
今回は考古学者の父がいる中米G国へ行くことになります。
考古学者の賢は1年の殆どを発掘調査で家を空けることが多く
普段、練は叔父邦夫と祖父と一緒に暮らしています。
集いで4人が久しぶりに会って間もなく
G国クーデターに巻き込まれ
避難するヘリコプターから
千華子が落ちそうになるのを助けようとして
練共々落下
二人は幸い無事着地できますが
その後予期せぬ出来事に巻き込まれます
ニコという少年から危険なマヤの儀式に参加させられることになる練。
人質として別室に閉じ込められる千華子。
そんな中
自然災害とも重なり二人は別々に様々な危険と苦労を強いられます
最終的にこの4人の家族がどうなるかは
読んでのお楽しみ。
ということに・・・
恩田睦さんの本は「蜜蜂と遠雷」「祝祭と予感」
以来でしたが
今回の文章は
それら2冊とは大分設定の違ったストーリーでした
それでも恩田さんの感覚の
なんとなく相通じるものを感じさせるものでもあった気がします。