「旅のつばくろ」 沢木耕太郎 著
久しぶりに開く沢木耕太郎さんの本です。
今回は
私としては初めての
彼の日本国内旅の本です。
そして
この本
本屋さんで手にした時から
愛着を感じたものでした。
厚すぎず、軽くて、
読み易そう。
(あ!カバーは私がかけたものです。
なんかこの包み紙
お菓子屋さんでしたか・・・
この本にピッタリの気がしてかけたのです)
これが本物
装丁があの"アノ二ム″さんの物に似ていました。
でも、発行所は新潮社
印刷は錦明印刷
とありました。
最近は色々凝った本が出ているのね。
と嬉しくなってしまいました。
さて、前置きが長くなり過ぎました。
沢木耕太郎さんは16歳の時に初めて一人旅をしたそうです
それは東北の周遊券を握りしめての旅だったそうです。
この本に載っている場所は
殆ど私の行ったところで
尚、親しみのある楽しみがいっぱいの文章でした。
その中でいくつか行ったことのなかった所で
今度是是非とも行ってみたいと思った所
山形県「遊佐」
名前が美しくてつい訪ねてみたくなったと言っておられます。
人名の遊佐は「ユサ」地名は「ユザ」というそうです。
雪をいただいた鳥海山が朝日を浴びて
田植えの済んだばかりの田んぼにすっかり映っていた事に感動された様です
私も
安曇野の360℃の山々が
田んぼに映る姿が大好きです。
青森竜飛崎へ行く時
電車の遅れで危うく大宮から乗ろうとしていた「はやぶさ」に
乗り遅れるところだったところが
遅れた時間が1分早かったお蔭で辛うじて飛び乗れたお話し。
私も四国で駅までのバスが
自分の乗る予定の電車に間に合わない!!
と焦って運転手さんに電車時刻を告げましたら
なんとか間に合わせてくださったことがありました。
改札を抜けて「乗れる!!」と確信した時のホッとした
といいますか、ニヤッとしてしまう気持。
沢木さんと重なります。
最後の方は小海線の旅となりますが
私の夫の郷里が小海線沿線ですので
慣れ親しんだ土地です。
「ふむふむ、そうそう、うんうん」
という感じで
ゆったりと最後まで楽しませていただきました。
200頁位の中に40ほどの節に分かれた旅で綴られたこの本は
読んだ後でも愛おしい思いで
抱きしめたくなるような1冊でした。