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星槎教育研究所ブログ★相談員の部屋

みんなちがって、みんないい。一人ひとりの宝物を見つけながら。

読売新聞医療ルネッサンスより~チックの緩和

2009-02-04 09:11:37 | 発達障害について
読売新聞の教育ルネッサンスでは
特別支援教育が取り上げられることも多く
星槎も何回か掲載していただいた。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20081128-OYT8T00179.htmなど・・・


今 医療ルネッサンスで発達障害が取り上げられている。
先日の
『絵に没頭 チック和らぐ』
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20090123-OYT8T00225.htm
には 非常に感銘した。

発達障害のある方は
チック・吃音・強迫神経症などの症状が出ることが多い。
意識したり、抑えたり、治そうしたりするとすると
よけいに出ることもあり、本人も周りの方もつらい。

この文には 医療の可能性や本人のがんばり
いろんな面で勇気づけられた。

季節の変わり目、秋の気配が弱いかたへ

2008-10-09 07:22:43 | 発達障害について
街角を歩くと 金木犀の香り。
夜になると とくに秋の気配が色濃くなり、
降り積もってくるようだ。

だいたいの人は、秋が好き。

「ああ、やっと いい季節になったね」という
会話も多くなる。


でも自閉フレーバーのある人々の中には
きっとつらい思いをしている人もいるだろう。

季節の変わり目、気圧の変化、密度の濃い秋の気配

 言いようのない不安感
 体がダルくて動きたくない。
 気づくと、ボーっとしている。
 何もしたくない。
 思考力が低下する。
 わけもなく涙が出てくる。
 秋の花粉で目がかゆい。

自分だけと思っているひとも多い。
なぜ自分はこんなにやる気がないんだろうと
自分を責めている人もいる。
「自分は甘いんです。ほかの人はがんばれているのに・・・」
この言葉をどれだけ多くの人から聞いただろう。

この季節がつらい みなさん、
降り積もる秋の気配をうまくやり過ごしてくださいね。

だいすきな音楽を聴いたり
おいしいもの食べたり
美しいものを見たり

そして、何よりわかってくれる人がいると助かりますね。
 自分の気持ちを理解し代弁してくれる人
 できないことを代わりにやってくれる人
 サポートしてくれる人
ひとりで抱え込まないで。

そんな人がいなくて困っているかたは
よかったら、こちらにお電話ください。




「いまあい」の市川拓司さんのエピソード~発達障がいの文化圏

2008-10-07 06:53:29 | 発達障害について
KAZ先生(上野一彦先生)のEdu Blogより引用です。
ぜひ こちらをお読みください。

そこに市川拓司さんからのメールが引用されています。
(ああ、孫引きになってしまいます)

ぼくは、三年ほど前にある方とお会いして、それが、
自分が何者なのかを知る切っ掛けとなりました。
彼女からはその場で、
「市川さんは典型的な知的遅れのない発達障がいでしかも多動だと思う」と
指摘され、なんか一気に視野が開けた気がしました。
(中略) 
そんな目で見ると、まわりは発達障がいだらけと言うことに気付きました。
実は、ぼくを支えているいくつもの出版社の編集者さん達には
みんなその傾向があるのです。
本人がそう診断されている人もいますし、
そうした傾向のある身内がいるひとたちばかり。
ぼくの義理の妹は自閉症児をみる、特別支援学級の教師ですし、
かなり強い絆でひとつの文化圏を築いていることに気付きました。
  後略
(以上 引用終わり)

私は 以前 その「ある方」「彼女」のセミナーで
アスペルガーの特性を生かしつつ 
パニック障害で乗り物に乗れない
人付き合いが苦手でもできる仕事
(バイクに乗って 地図を確認する)をしていた
今は高名な作家の話を聴いていた。


私は「いま、会いにゆきます」の映画も見ていないし
小説も読んでいないのだが
先日「きみはぼくの」を一気に読んだ。
http://www.alphapolis.co.jp/index_books_list.php?ebook_id=3011500


アスペルガー&ADHD的な話が満載。
笑いながら 泣きながら
感動。

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ICFモデルで考えると教師も環境因子である②~聴覚過敏への対応

2008-09-19 07:16:32 | 発達障害について
以前このBLOGで書いた「ICFモデルで考えると教師も環境因子である」
の具体例をあげていきたい。
自閉症スペクトラムの子には 感覚過敏が多い。
そのひとつに聴覚過敏がある。

聴覚過敏といってもそのあらわれ方にはいろいろある。
●大きな音(しかも予測のつかない突然の音は特に)が苦手
・・・ピストルの音・花火・カミナリ・赤ちゃんの泣き声・怒なり声などで
パニックになってしまう。

●音をすべて拾ってしまい「大事な音を聞き取りにくい」 
・・・・教室がザワザワしているとき、クラスのたくさんの子供の声、
チョークの音、外の車のクラクション、クーラーの音など、
すべての雑音が同時に聞こえてしまい、先生の声が聞き取れない。

そんなときのお助けグッズが、
イヤーマフ・耳栓・ノイズキャンセラーのヘッドフォンなど

ただ,これらの利用に関しても 理解がないところでつかうと
いじめやカラカイの原因となることもある。


以前 相談に見えたお母さまから こんな話を聴いた。

その子Rちゃんは、ピストルの音が苦手で、パニックになる。
運動会のとき、先生に「Rの走るときはピストルをやめてほしい」と頼んだ。
すると先生は「お母さんがそうやって過保護に先回りして守るから、
ますますわがままになるんです。Rちゃんだけ 特別扱いはできません。
やっても見ないうちからダメ・できないというのはよくありません。」
とおっしゃったそうだ。

案の定、運動会というただでさえ緊張する場面で、ピストル音。パニックになる。
「どうしてわざわざ こんなつらい思いをさせるのか、追い込むのか」
お母さんの嘆きは怒りに変わる。


今日 見えたお母さまの話はちがった。
小さいときから 支援のネットワークがあり、
先生もそのKちゃんのことを「がんばっている子」として折にふれ
クラスメートに話してきており 
担任・支援員・クラスメートみんなでサポートしてくれている。
Kちゃんも やはりピストルの音・雷鳴がにがてで、
そんなときは「防音用のヘッドフォン(イヤーマフ)」をしている。
今も 運動会の練習の真っ最中だが、
クラスメートが
「Kちゃんだけ イヤーマフをするのでなく、みんながしよう」
「みんながイヤーマフをするのも危ないから、ピストルの音をやめよう」
「ピストルの音である必要はないよね」という話し合いがあり
ホイッスルでかけっこをスタートすることになったそうだ。

Rちゃんは障害がある⇒聴覚過敏でピストルの音がダメ
⇒かけっこには参加できない。
というRちゃんの個人因子に帰するのではなく、

Kちゃんは障害がある⇒聴覚過敏でピストルの音がダメ
でも環境因子を変えれば(ピストルから笛へ)
⇒かけっこにいっしょに参加できる。


教師の考え方・対応で、参加と行動もかわるのだ。
ICFモデルで考えると教師も環境因子である。

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アスペルガーに向く職業 向かない職業~IT業界で闘う“アスピーズ

2008-09-10 06:39:54 | 発達障害について
コンパスの相談に乗っていると
やはり未診断あるいは中途診断の発達障害のかたの割合が高い。

そして自分に向く職業は何だろうと真剣に考えている。

真面目で好感度が高く、営業にまわされて疲れはてた方
仕事より まわりとの人間関係で消耗した方
しごとは腕がきくのに、口のきき方でトラブルが起きる方・・・

仕事とのマッチング 
職場での理解者があれば
やっていけるケースも多いだろう。

大卒のある方は
「月収15~20万円でもいいから
人間関係にわずらわされず長く続けられる仕事がいい」と言っている。

おなじみの上野一彦先生の『KAZ先生のEdu Blog』に
「IT業界で闘う“アスピーズ”」があっておもしろい。
http://edublog.jp/kaz1229/archive/120
アスピーズとはアスペルガーのある人のこと。

おなじアスペルガーでも視覚優位のひととそうでない人に分けて
アスペルガーに合う職業 合わない職業の選択リストが
紹介されている。

以下 上野一彦先生の『KAZ先生のEdu Blog』より引用です。

アスピーズなどに向かない職業選択リスト

職 種(理 由)

レジ係(異なる複数の要求を短時間に判断する必要)
忙しいレストランのコック(同時に複数の作業をこなす必要)
ウェイター/ウェイトレス(同上)
タクシーの配車係り(同上)
旅行代理店(フライト変更など予測不可能な問題に対応する必要)
先物取引のディーラー(将来を予測して行動する必要)
航空管制官(予測不可能な情報を瞬時に判断する必要)
予約係(予約が立て込んだ場合,柔軟な対応が必要)
電話オペレーター(問い合わせが立て込んだ場合,柔軟な対応が必要)

など

ぜひ ご一読ください。

精神科セカンドオピニオン~発達障害と二次症状

2008-08-30 07:34:29 | 発達障害について
発達障害のかたは二次症状が出ることが多い。

本当は二次症状が出ないことが望ましいのだが
軽度の発達障害は見えにくいので 
どうしても二次症状で気づくことになる。

そして精神科や心療内科に行く。
二次症状だけ見て診断されるから
診断名は、うつであったり、人格障害であったり
統合失調症であったり・・・
薬漬けで、ボーっとなってしまうこともある。
ちがう精神科に行くたびに 診断名がかわることも多い。

病院によって
「うつ」→「人格障害」→
3つめのお医者様でやっと「発達障害」のことをきいた方もいる。
親は自分の子しか見ていないから、わかりにくい。
学校にもっと早く気づいてほしい。
ドクターも専門にこだわらず 多角的な視野を持ってほしい。
この変遷の間に10年近い苦悩がある。

また 別の方は 「待ちましょう」といわれて20年以上。
この間「待ちすぎですよ」と言われ
「あなたが 待てといったのに・・・」と怒りがこみ上げてきたそうだ。
「アスペルガーだったかもしれませんね。でも あのころは
 アスペルガーは知られてなかったから・・・」と。


アスペルガーと統合失調症はあらわれる状態像が似ているということである。
えじそんくらぶが出版している「えじそんブックレット」の1冊
田中康雄先生が書かれた
『アスペルガー症候群の理解と対応~新しい障害のモデルから考える』
にも、アスペルガーと統合失調症の状態像の比較表がのっている。
あるお母さんは
「障害(アスペルガー)より病気(統合失調症)といわれた方が
 治る可能性があっていい」とおっしゃっていた。
そういう障害観で それも親心なのだろうが ちがうと思う。


精神科ドクターを信じて 良くなる日を待ち続ける人たち・・

そんなこんなで検索をしていたときに見つけたサイトがこれ。
精神科セカンドオピニオン
切実で必死で過激です。

今度このサイトをまとめた本が出た。
『精神科セカンドオピニオン~正しい診断と処方を求めて』

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