昨日の雨も上がり、
日中は晴れ間の出る天気となりました。
それにしても、雨が降れば降ったで、
妙に落ち着かないのも、これも皆、
桜のせいなのでしょう。
幸い、この辺りの桜は、
どうやら次の雨までは、大丈夫のようです。
ほっと一安心している私がいます。
ところで、桜の周りって、夜でも仄かな明るさが、
ありますね。単に花びらが白っぽいと言うのではなく、
花のオーラが、あるような気がしてなりません。
「去年の春 逢へりし君に 恋ひにてし
桜の花は 迎へ来らしも」
~若宮 年魚麻呂(わかみやの あゆまろ)
【去年の春にお逢いした君に恋してしまった桜の花は、
(今年も又君を)迎えに来たらしい。】
万葉集には、圧倒的に梅の歌を詠んだものが多いのですが、
(梅の120種に対して桜40種) この歌は、その中でも
桜の美しさを堂々と詠んだ代表的な歌です。
尤も、爛慢と咲き匂う花の盛りを詠んだ歌は、ほとんどありません。
どれもが散らないでと願い、落花を惜しむ・・そんな歌ばかりです。
それは、切ない恋にも似て・・。
梅がこぞって詠まれた事と、一番多く読まれた花が萩だという
事からも、その辺りに・・万葉人の心を垣間見る事が、出来る・・。
そんな気がしてなりません。
あまりにも華やかな桜よりも控え目で、
格調高い梅に心魅かれた・・~なんて。
でも、これは私の思いで実際は、
梅には香りの良さも然る事ながら、薬効も多く、
様々な事に重宝する花だったという点にもあるようです。
ところで、こちらは、
昨日のすみれです。
こちらの写真の方が、本当の
すみれの色に近いので、もう一度。
桜も美しいですが、
こんな青色のすみれもいいですね。
なぜに、こんなにも人の心を
落ち着かせるのでしょう。
その素朴さゆえに・・こんな所に、
の答えもあるような気がします。