アンドリュー・キンブレル氏の著書。 キンブレル氏だけではなく、色々な医学博士、農家、環境活動家の方のコメントがあるので、キンブレル氏編集と言つてもいひかもしれない。
納豆を買ふときにちらりと見ると
「大豆(アメリカ・カナダ産 遺伝子組み換え食品は使つてをりません)」とか書いてある。
日本では、原則輸入禁止の遺伝子組み換え食品。
なので、明記されてゐたり人の食料では輸入できないが
飼料や、加工品で遺伝子組み換え食品が使用されてゐたら・・・・ それは確実に輸入されてないとは言へないのである。
遺伝子組み換え食品とは・・・・
元々の食材に、他の食材の遺伝子を組み込んだ食品である。例えば、豆に人の遺伝子を組み込んでゐるとか、魚にトマトの遺伝子を組み込んでゐるとか、有機栽培の農家が使用してゐる「自然界の殺虫成分のある植物」の遺伝子を組み込んだ野菜とか自然界では通常起きない「交配」を人工的に起こし作成した品なのである。
その結果、何が起きてゐるか
「自然界の殺虫成分のある植物の遺伝子を組み込んだ」ブロツコリイが作られる。最初はそのブロツコリイには虫はつかない。しかし、数年経つうちに、昆虫に耐性が出来てくる・・・・ さうなると、もはやその殺虫効果は無い。
さうなると、知らづに殺虫効果のある植物を使つて栽培してゐる農家は耐性のある昆虫の害に遭う・・・・・・
もしくは、遺伝子組み換え植物の花粉が飛ぶ・・・ 通常の植物と受粉する・・・・・・ 知らづ知らづに「苗」や「種」が侵されてゐる・・・
被害は殺虫効果だけではなく、食物アレルギイを持つ人に及ぶ。
海老やかにのアレルギイのある人が、その遺伝子を組み込まれた野菜を食べるとアレルギイ症状が起こる。しかし、当人は野菜を食べたつもりなのでなぜ海老やかにを食べたときの症状が出てゐるのかわからない・・・・・ 最悪の場合は死に至る。
このやうに、遺伝子組み換え食品には「目に見えない」危険が一杯なのである。
本書はアメリカ発行の本なので、アメリカを基準として遺伝子組み換え食品がどれか等が書いてある。
それを見ると、とうもろこしが圧倒的に多い。とうもろこしは加工品として日本に随分来てゐるやうである。
さうすると、遺伝子組み換えされたとうもろこしを使つた食品が日本にも出回つてゐることとなる・・・・
かなり恐ろしいことだ。
残念ながら、アメリカ政府はアメリカの農家、消費者に対して冷淡であり遺伝子組み換え食品の生産を禁じず、特許まで認め(大抵は化学会社が開発・特許取得し商品を販売してゐる)企業の味方のやうである。
それはまさに、日本の官僚が関係企業に天下る構図である。
何処の国でも一緒なのか・・・・と思ひつつ、わかる範囲で遺伝子組み換え食品は買はないこととした。