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闘うバレエ 素顔のスターとカンパニーの物語

2011年04月17日 21時01分13秒 | 人物伝、評伝 (自伝含)

佐々木 忠次(ただつぐ)氏の著書。

佐々木氏は1933年生まれ、日本大学芸術学部卒業後1964年チャイコフスキー記念東京バレエ団を設立。国内はもとより700回以上にわたる海外公演を行い、世界でもその実力が認められるインターナショナルなバレエ団に育てあげた、「日本のディアギレフ」と呼ばれるインプレッサリオである。(インプレッサリオとは、海外からバレエ団やオペラ団、オーケストラなどを招聘する事業者のことである、P274)

東京バレエは観たことが無いが、バレエは熊川哲也氏のカンパニーを何度か観た。しかし、本書を読んで「プロの目から見るカンパニー」の視点がわかつた。

また、日本バレエ界のしがらみといふか、悪しき慣習そして日本国内だけでなく、世界的に影響してくる「政治の世界」のしがらみがあることもわかつた。

そして、海外のオーケストラやバレエ公演の入場料がなぜあんなに高いのかもわかつた。

佐々木氏はダンサーたち、振付師たちとの付き合いも多く、その人たちに関する記述や一緒にした仕事の内容もあり、興味深かつた。

佐々木氏は東京バレエ団をよくするため、ダンサーたちのレベルを上げるために色々なことをしてゐる。佐々木氏の考えが書いてあるが、同意見だ。佐々木氏の考えが正しかつたことは東京バレエ団の活躍で証明されてゐると思ふ。

バレエの演目のなかに「ザ・カブキ」なるものがあることも初めて知つた。だういふ内容なのかざつくりと書いてあるが、一度観てみたい。

東京バレエ団、そのものを知らなかつたが機会があつたら観たいと思ふ。