廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

インテリ感満載のギター

2017年01月07日 | Jazz LP

Dennis Budimir / Sprung Free !  ( 米 Revelation REV-8 )


不勉強にて全く知らなかった人だが、安レコ漁りをしているとこういうものにも遭遇する。 ジャケット裏面を何気なく読んでいると、なんとベースに
ゲイリー・ピーコックの名前が (但し、1曲のみの参加だった)。 その後ネットの中を覗き込むと結構いろんな記事にヒットして、これにも驚いた。
この体たらくでは、ギター・ジャズが好きだなんてとても公言できない。

冒頭からいきなりゲイリーのゴツンと重いベースの音が鳴って、素晴らしい演奏の予感が高まる。 それに合わせるかのようにギターも6弦から入り、
全体が低いトーンで始まる。 こういうのはたまらない。

ただ、聴き進めていくと何だかフレーズがたどたどしいことに気付く。 もしかして、この人、下手なの? まさかね、ゲイリー・ピーコックが共演して
いるんだし。 でも、1曲しか弾いてないんだよな、もしかして怒って帰っちゃったのか? この頃は既にアイラーやエヴァンスとも演奏を済ませていた
大物だったからなあ。 それともわざとこういう風に弾いているのかな。 いずれにしても、この1枚だけじゃ何ともわからない。

そういうことを考えながらも、ピアノや管のいないギター・トリオの隙間の多い演奏がとてもいい。 どことなくトリスターノなんかの初期クール派を
連想させるような質感もあって、そういうインテリなところもいい。 ステレオ録音だけど、キリッと締まってひんやりとした空気感もとてもいい。
これはすごく気に入った。 他にもリーダー作があるようなので、出逢いを楽しみに待ちたい。

こういうのがあるから、安レコ漁りは止められない。 まだまだ、楽しい漁盤の日々は続く。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いつの間にか最後の難関に | トップ | 二番煎じとか言われても »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Jazz LP」カテゴリの最新記事