千一夜第3章第57夜 最近の読書6

2017-08-19 19:48:02 | 読書

2017.08.19(土)

久し振りに下の娘が1週間程度帰省していたが、今日の午後、東京に帰って行った。長女も毎日のように孫を連れて来ていたが、一気に寂しくなった。まあ、みんな元気であればそれで良い。15時頃から今季初のプールに行った。

今日は同僚が屋代島にメバル釣行すると言っていたが、釣果が気になるなあ。

最近読んだ本。記載するのは今回で6回目、評価を付けるのも気が引けるが、最も面白く読んだものは☆5つである。

『本能寺の変 431年目の真実』 明智憲三郎著 文芸社文庫 評価☆☆☆☆☆ ’17年7月6日読了
寸評:目からうろこの本だった。本能寺の変は実は信長と光秀が用意周到に計画した家康暗殺計画だったと言うのだ。当日は家康の警戒を解くためにも少人数の警護しか付けなかった。安土城で家康の饗応役を外されたのも芝居、その直後、秀吉の中国攻めの参謀役として出陣の準備をさせたのも芝居(偽装工作)、当日は本能寺で茶会を催す予定であり、全ては家康を討つための準備だった。ところが、光秀は予定の時間(家康らが到着する時間)を早めて本能寺に到着して信長を討つ。光秀の動機とは・・・・。資料に基づき明快にその謎解きをしていく。恐らくこれが真実だっただろうと納得の書である。

『だましゑ歌麿』 高橋克彦著 文春文庫 評価☆☆☆☆ ’17年7月12日読了
寸評:主人公を始め登場人物すべてが寛政期の徳川幕府の施策に直接巻き込まれていく物語、これは決して政治的な小説ではなく、一つの殺人事件を発端に犯人を探索していく同心と彼をめぐる様々な人間たち(多くの実在した人物が登場する、主な人物として浮世絵師の歌麿、北斎、松平白河公、長谷川平蔵、南北両町奉行など)、敵対する人間たちが互いに推理や策謀をめぐらせ合って火花を散らし、結末では全ての謎が解明するというミステリーである。非常に面白かった。

『うから はらから』 阿川佐和子著 新潮文庫 評価☆☆☆☆ ’17年7月21日読了
寸評:「うから」は親族、同族のこと、「はらから」は同胞、兄弟姉妹の意。古くは万葉集に見られる和語だそうだ。離婚、再婚のみならず元妻、元夫、連子、彼氏、不倫相手など様々な人々を巻き込む長編家族小説。血のつながりなんてなくても、偽家族でも結構楽しくやっていける。まさしく「うから はらから」の展開となる。

『眠れないほどおもしろい雑学の本』 J・アカンバーク著 王様文庫 評価☆☆ ’17年7月24日読了
寸評:子供の頃にみんなが持っていた「なぜ?」と問いかける心に、大人になってもブレーキをかけないで本書が生まれた。本書はマイアミ・ヘラルド紙の日曜版の常設コラムに連載されたものの中から抜粋されたもの。著者が地下の秘密基地から指令を出し、優秀なスタッフを駆使し次々に「なぜ?」を撃破していく。

『ライ麦畑でつかまえて』 J・D・サリンジャー著 村上春樹訳 白水社 評価☆☆☆ ’17年7月28日読了
寸評:1980年12月8日にジョン・レノンがマーク・チャップマンに銃殺された。犯人が持っていたということで話題となったのがこの本である。そのことを私が知ったのは恐らく翌年のことだと思う。その後この本に出会うことが無かったが、先日、36年振りに古本屋で発見し、即購入した次第である。1963年に上梓されたと思われるので、出版後実に54年後に読んだことになる。内容的には思春期の青年の物語で、狭い意味での体制批判、恋愛、友人関係、妄想癖、むかつき、うんざり・・・といったものであるが、レノン殺害と重なりそうな部分は240頁から248頁に出てくる。解説等は著者により禁止されているので全く無い。昔、チャップマンに関する本も数冊読んだはずだが、もうすっかり忘れている。主に精神分析などに使われたように思うが・・・・。

『ジブリアニメで哲学する』 小川仁志著 PHP文庫 評価☆☆☆ ’17年8月2日読了
寸評:風の谷のナウシカから風立ちぬまで宮崎長編アニメを取り上げ諸概念を哲学。一見、こじつけにも思えるがなかなかどうして、宮崎監督のモチーフ、風、森、城、海などを哲学、私たちが生きる現実世界の本質を解き明かしていく。

『影裏』 沼田真佑著 文芸春秋 評価☆☆☆ ’17年8月4日読了
寸評:第157回芥川賞、第122回文学界新人賞受賞作。3.11大震災前後の親友との出会いと別れ、出向で移り住んだ岩手、職場で唯一の友を得るが友は中途退社し何時しか疎縁になる。そして3.11の大震災、その友のもう一つの顔にふれることになる。ちょっと読み難い小説だった。

『「天皇機関説」事件』 山崎雅弘著 集英社新書 評価☆☆☆☆☆☆☆ ’17年8月9日読了
寸評:天皇機関説とは統治の主体が天皇にあらずして国家にあり、国家を法人と見做し(国家法人説)天皇をその法人の最高機関と位置付ける、天皇の権力は憲法の制約を受ける。といった立憲君主主義、民主主義、議会主義を美濃部達吉らが唱え、大日本帝国憲法は1935年1月まではその説を採っていたが、同年2月から天皇主権説を唱える右翼や軍部の議員らから天皇は主権者であり統治権は無限であるとし機関説は葬られていく。そして国体明徴運動へと続き、日本の立憲主義は停止、歯止めを失った権力の暴走が2.26事件を誘発させ、そして日本は破局的な戦争へと突き進む。この事件は昭和史の重要な分岐点となる。日本の一般市民が基礎知識として共有しておくべき重要な歴史的事件であり必読。最重要図書の一つである。

『よわむし同心信長 消えた天下人』 早見俊著 コスミック文庫 評価☆☆☆ ’17年8月16日読了
寸評:難い本の後は柔らかい本、織田信長にあこがれる若き南町同心信藤長次郎の頭の中で、織田信長が話しかけてくるようになった。そして難事件を次々に解決していくというストーリー。何も考えずに読めるのが良い。

『戦争と平和』 百田尚樹著 新潮新書 評価☆☆☆☆☆ ’17年8月18日読了
寸評: 3章からなり、第1章は日本人は戦争に向かないのではないかと言うことを、大東亜戦争を振り返り検証、何事にも合理的なアメリカに対して、精神論や縦社会で立ち向かう日本が敵う訳がない。個々の技術的な性能や技術は日本のものが上回っていたものが多いが、何しろ物量面で敵う訳が無い。それとこれは明記しておきたいが、かの大戦は侵略戦争では断じて無いということ。このことは、マッカーサーやパール判事もアメリカ上院で述べている。この本では触れていないが、日教組などは真逆の偏ったことを教えているので、真の教育には悪影響を及ぼす。
第2章は「永遠の0」は戦争賛美小説か?をテーマに出版に至るまでの経緯や出版後の批評などを著者自らが振り返る。
第3章は護憲派に告ぐ!がテーマ。憲法改正について熱く語る。一刻も早く憲法9条を改正した上で、自衛隊を正規の軍隊にしなければならない。専守防衛では国は守れないのだ。そもそも日本国憲法は戦後、GHQの素人軍団25人(弁護士は4人、メンバーには女性タイプライターも居た)により、世界の憲法を寄せ集めて1週間で草案を造ったもの。草案の目的は日本が再び米国の脅威とならないことを確実にするためのもの。当時の作成に携わった人のインタビューでは、「まだそんなものを使っていたの?」である。日本人は物づくりには力を発揮するが、絶対者から押しつけられたものに対しては永遠に絶対なのだ。律儀過ぎる。9条教信者では、ひいては国を滅ぼすことになる。著者は日本会議のメンバーであると思われるが、安倍首相在任中に是非とも憲法改正を成し遂げてもらいたいものだ。

【8月19日過去の釣行記録】
・1997年笠戸島周辺、13:00~17:00、大潮、船釣り、釣果=キス多数 (一人で船を操舵した初めての日)
・2007年佐合島海水浴場、08:05~15:00、小潮、釣果=キス12・ギザミ15・小マダイ3
・2008年徳山晴海埠頭、06:40~07:25、中潮、釣果=キス15

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません

【旧暦6月28日釣行記録】
・2007年08月10日、櫛ヶ浜港防波堤、22:00~23:40、中潮、釣果=アジ4・キス4・キビレ1・ゴンズイが湧く
・2007年08月10日、華西防波堤南端、18:40~22:00、中潮、釣果=アジ7・メバル2
・2013年08月04日、徳山築港、06:00~09:30、中潮、釣果=キス13・アジ1

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