生きる

黒沢監督作品の生きる、じわーっと滲みるような作品
妙にゆったりとした気分になった。
いままでの人生を振り返りながら
それでもこれでよかったのか自問自答する
ブランコを漕ぎながら鼻歌を口ずさむ
いのち短し恋せよ乙女だったっけ？
志村喬さんの演技に引きつけられた
生きてきたことを振り返るには
僕の人生は平面すぎる

画家さん

僕とは違う人
でも何だか似ている
絵を描いていないと精神が不安定になるようだ
人は何かをしていないと簡単に不安定になってしまう
生きるためにたぶん絵を描いているんだと思う
器用に生きているなら僕なんかと会うことはなかっただろう
哲学的な世界観と精神的な不安定さ
ガチガチなのに何だかとってもフラフラ
これでいいのだとは言えないが
考えてもどこにも結論はない
ときどき思考が固まってしまう
こんなもんだと言い切れないのは
思い描いているものとのギャップを埋められないから

薄れゆく感覚

ここはどこだろうか？
いつだってどこにいるのか
わからなかった
悲しいことだけを
集めていたような気がする
大空に飛び出そうとして
布団のなかに潜り込む
とても小さな小さな
僕が造ってしまった
居心地の悪い空間
空の向こうに消えてしまいたい
消えてしまいたいのに

霞みがかった夜

どこへ行こうとしているのだろう？
ますますぼやけていく原風景
確かなものを求めながら
不確かな自分に埋没していく
何が正しくても何も変わらない
失ったものを探すのは
とても無意味で悲しい
ぽっかりと開いた心は
今も昔も同じまま
何をしてきたというのだろう？
生きていたいという何かを
どこかへ置いてきてしまったのか

HANG ON TO YOUR EGO

たくさんいるんだな
ひとりでやれると思っているヤツ
係りを持たないで
安全地帯から出て来ない
そんな連中に何を言ってやれるんだ
何が言えるんだ
あいつらを守りに走らせないようなこと
自分のエゴを頼りに
がんばるんだ、とはいえ
このケンカは負けが見えてるが…

穏やかなフリしているが
心の中は張りつめている
一日中さまよい歩いて
夜は頭をすっかり無駄遣い

*　僕にどうしてそれが言えるだろう
　　どんな顔をして行けばいいのさ
　　自分が悪いと解ってるんだぜ
　　エゴを頼りに
　　がんばるんだ、とはいえ
　　このケンカに負けは見えているが…

　　

BRIAN WILSON（対訳：染谷和美）