世界変動展望

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研究不正問題に対する日本のマスコミの報道基準について

2013-08-11 21:00:29 | 社会

現在はバルサルタン事件が長期的に注目されている。加藤茂明元東大教授らの捏造事件も報道され研究不正問題がメディアで取り上げられている。私は前から疑問に思っているが、日本のメディアが研究不正を報じる基準はどのようなものだろうか?

例えば現在はバルサルタン臨床試験の一つVARTの代表者である小室一成東大医学系教授やM熊本大医学系教授の基礎研究について捏造疑惑が浮上している。これらはすでに告発されている(その1その2)。しかし、これらは日本の新聞やテレビは報じていない。小室に関しては5月10日にフォーブスが報じた関連)。日本のメディアはなぜ報じないのだろうか?

またバルサルタン臨床試験の被疑者の一人であるノ社元社員の実名も日本のメディアは報じていない。フォーブスは元社員の実名を報じている写し)。日本のメディアの実名報道基準はどういうものか?

これらを報じない理由は少なくともインパクトが小さいので報じないということではないと思う。例えば小室事件は東大医学系教授の捏造疑惑で規模や態様を考えても報道するのにふさわしい事件だと思う。この事件に関しては学会が告発していない等、大きな信頼がまだないために報道していないのだと思っている。

実名報道基準に関しては本当によくわかっていない。加藤茂明事件も加藤が辞職したときは加藤の実名を報じたが、撤回されたセル論文の筆頭著者だった群馬大学の北川浩史に関しては実名をふせていた。藤井善隆の世界記録捏造でも調査報告書で豊岡秀訓(帝京大学医学部麻酔科教授)らが実名で責任を追及され公表もされていたのに、新聞は豊岡らの実名はふせいていた。

メディアの実名報道を見ると、事件の主犯だけを辞職、不正認定・処分による実名公表があった時だけ実名を報じているように思う。上の北川のように現在は論文の撤回等は公表されるから実名をふせる意味はほとんどない。

これらに関してメディアの報道基準がわかる方がいたら教えてほしい。