正直こういう話は人気はあるがネガティブなので執筆したくないが、将棋連盟とLPSAにはうまくいってほしいと思うので執筆する。
連盟とLPSAは仲良くやっていくことで合意している。しかし、これまでの対応をみると仲良くやってく気があるのか疑問だし、様々なトラブルでどんどん関係が悪化していったと思う。
LPSA発足時
ある報道によれば、もともと女流棋士の独立について賛同している女流が大部分だった。もともと慢性的な赤字を抱えていた連盟は女流棋士を独立させることで経費削減を狙っていた。しかし、準備委員会が総額1億円の寄付金募集を連盟理事会に報告してから態度が急変。最終的にLPSAが発足した時には連盟に39名が残留、LPSAは17名で発足した。特に清水、里見、矢内、鈴木(環)といった実力やルックスで稼ぎ頭になる女流が連盟に残留したことはLPSAにとって大きな痛手だったろう。
なぜ残留した女流が過半数を超えたのか。一言で言えば連盟がアメとムチを使って残留工作したからだと推測する。
週刊誌によると具体的には、
(1)独立女流棋士は連盟棋戦へ参加させないと通知。
(2)師匠や保護者に連盟に残留するように説得要求。
(3)独立したら除名と噂を流す。
(4)残留か独立かの調査書を提出させ、謀反人を見つけようとした。踏み絵を実施してプレッシャーをかける。
(5)残留すればタイトル戦の司会などを優先的にまわす等有利な点をちらつかせる。
ということがあったらしい。どこまで本当かわからないものの、少なからずアメとムチがあったのは事実だろう。典型例は矢内理絵子の残留原因だ。当時矢内は女流名人で女流トップというだけでなく、ルックスや人気の点も抜群で昔から女流の稼ぎ頭の一人だった。当初矢内は独立準備委員でLPSAの公式ファンクラブMinervaの勧誘を行っていたし、羽生に対して女流独立の必要性を説くなど、独立運動の先頭を走る一人だった。しかし、独立派を裏切って連盟に残留した。
残留した矢内は最も注目を集められるNHK杯戦の司会を務め、連盟では棋士会副会長、タイトル戦の聞き手でもよく採用され、ブロマイド販売や駒桜のブログなど宣伝の点で常に中心に取り上げられ、うまみのある地位を得た。彼女がLPSAに移っていたら、これほどの厚遇はなかったに違いない。稼ぎ頭の矢内らには、残留に際して連盟からアメが与えられたのだろう。
もともと年収100万円に満たない女流がたくさんいて、タイトルホルダーでも年収500万円と言われる女流は非常に待遇が悪く、少しでも利益を得たいと思った女流はたくさんいたに違いない。清水、里見、矢内、鈴木(環)など稼ぎ頭になる女流は当然自分の立場をわかっているから、残留に意思が傾いたのだろう。他の女流も少なからず、上の事情で残留を選択した。だから、発足当時に過半数が連盟に残留した。さらに稼ぎ頭の女流も確保した[1]。イニシアチブをとった連盟はLPSAの女流棋士の連盟主催棋戦への参加を認めた。
その後もLPSA発足時に祝いの使者を出したり、上の合意文書を出すなど連盟は表面的にはLPSAとうまくやっていく姿勢を見せた。しかし、トラブルは絶えなかった。
文化庁行政指導関連
LPSAの鵜川善郷相談役(当時)が将棋連盟は文化庁から3回行政指導を受けたと公言。連盟は公式ページで「1.弊社団に文化庁からの行政指導が3回あったと記されています。」で回答。確かに文化庁から連盟に行政指導があったという事実は確認できない。(関連ページ[2])
フリー将棋記者だった松本博文(LPSAのIT担当、通称mtmt)が毎日新聞と結んでいた名人戦のネット中継業務契約を毎日が解除。声明の趣旨によると、どうも連盟が松本をネット中継現場からはずしたり、契約を解除するような圧力があったらしい。LPSA名誉理事長・弁護士 錦織淳が激怒してこれをLPSAのHPに掲載した。
要するに、錦織の主張はLPSA側の人に嫌がらせすることで、LPSAを追い込もうとする連盟の嫌がらせに強く抗議したもの。連盟は公式ページで「3.ネット中継について」で回答した。
神奈川県三浦市のアマチュア将棋大会「三浦三崎マグロ争奪将棋大会」(当時、三浦三崎マグロ争奪将棋大会実行委員会主催、日本将棋連盟後援、LPSA協賛)で「連盟がこの大会を主催するものは除名すると恫喝した」とLPSA側が主張。LPSAはこの大会の協賛で、連盟がLPSAの活動を妨害するために行ったものだとLPSAは考えている様子。鵜川善郷(当時、LPSA相談役)が告発。連盟は公式ページで「2.マグロ大会」のように回答。連盟は現在後援からはずれ、LPSAは協賛している様子。(関連ページ[2])
北尾まどか、藤田麻衣子のLPSA脱退、どうぶつしょうぎ事件
当時LPSAに所属していた北尾まどか(現、連盟所属)が2009年6月15日にLPSAを脱退してフリー棋士という異例の立場に。北尾は脱退理由を自分のブログで説明した。mtmt緊急声明、マグロ大会で連盟、LPSA双方がネット上で中傷合戦を続け、話し合いによる解決をLPSAに申し出たが聞き入れられなかったので脱退したとのこと。
続いて藤田麻衣子がLPSAを脱退。理由は「一身上の都合」、「棋力の限界」。
これらの理由は表向きの理由で、北尾も藤田も裏の理由を隠す動機は十分ある。私はこれだけが脱退理由ではないと思う。
LPSAが関連したヒット商品に「どうぶつしょうぎ」がある。幼児向けの簡単な将棋で、北尾がルールを考案、藤田が絵柄を作成した。ロイヤリティーでLPSAと揉めたのかはわからないが、考案者の北尾、藤田が2人ともLPSAから脱退し、どうぶつしょうぎはLPSAからの販売が中止された。 LPSAの"どうぶつしょうぎ"サイトは閉鎖され、別サイトがオープン。LPSAは広告ページを失った。さらに新作の「ごろごろどうぶつしょうぎ」が連盟の考案・公認で発売。経営が苦しいLPSAにとってどうぶつしょうぎの利益で北尾、藤田とトラブルがあったり、アメをちらつかせた連盟のはたらきかけはなかったのだろうか。
よく考えると北尾の脱退理由と行動はおかしな点がある。彼女は連盟とLPSAがネット上で中傷合戦し、話し合いを進言してもLPSAが受け入れなかったから脱退した。だからフリーの棋士になったのはわかる。しかし、北尾は2010年4月頃に連盟客員棋士となり、2011年4月に連盟女流棋士となった。連盟はマグロ大会以降も第4回日レス杯の件でLPSAの対して非難文をネット公表(2010年5月17日)した。これは北尾の脱退理由を考えれば、こうした態度の連盟に復帰するのは筋が通らない。
にも関わらず連盟に復帰したことやどうぶつしょうぎの件を考えると、経済的なことがLPSAを脱退した本当の理由だったのではないかと思う。つまりLPSAは経営的に苦しく、どうぶつしょうぎのロイヤリティーも北尾にとって満足いくものではなかった、又はどうぶつしょうぎやその他の利益の関連で連盟からアメをちらつかされた。経済的な理由で連盟に戻りたかったが、いきなりそれを理由に連盟に戻るとLPSAから反対されるし、ファン等から非難される。だから、ネットの中傷合戦を口実に一旦LPSAを脱退した。表向きの理由がそれだったから、ケンカ相手の連盟にすぐ戻るのは筋が通らなかった。だから、「フリーの棋士」、「連盟の客員棋士」という得体の知れない立場に一時的につき、機を見て正式に連盟に戻った。そういうことではないかと私は思っている。「棋士にとって対局は命なのでフリーだが北尾の連盟主催棋戦等への参加を認める」と連盟が発表したのも将来的に連盟に戻ることが内々に決まっていたからではないか。
思えばLPSAにとって貴重な収入源だったどうぶつしょうぎの考案者は2人ともLPSAを脱退。北尾は連盟に戻り、LPSAは貴重な収入源が減った。仮に連盟がLPSAの弱体化を狙っているなら、これらは好都合な出来事だった。その後2012年11月に別バージョンの「ごろごろどうぶつしょうぎ」(考案・公認:日本将棋連盟、監修:北尾まどか、絵:藤田麻衣)が発売され、2013年3月に「どうぶつしょうぎガム」(丸川製菓)が発売予定となった。連盟はどうぶつしょうぎの利権をLPSAから横取りした形だ。なぜ連盟にとってこんなに都合よくいくのか?なんか怪しい。
これも含めて、北尾、藤田の脱退、どうぶつしょうぎの販売中止の真相は不明。少なくとも当事者は表向きに言えない理由もあるだろうし、表向きの理由だけを信用できないのは合理性がある。
仮に裏で連盟が動いて北尾、藤田をLPSAから脱退するようにはたらきかけ、ヒットしたどうぶつしょうぎの利権をLPSAから横取りしたのなら、かなり汚い。
第4回日レス杯事件
LPSA主催棋戦の第4回日レス杯で連盟所属の中村桃子、鈴木環那、渡辺弥生の3人をLPSA側から出場要請。連盟の主張だと、勝手に同3名の名前を公表し、既成事実を作って出場させようとしたという。
中村、鈴木はルックスのいい人気女流、渡辺は初の東大卒女流棋士、3名とも注目を集められる要素を持っていたのでLPSAとしてはぜひ利用したかったのだろう。連盟はLPSAを有利にしたくなかったからなのか、3名を出場させなかったばかりか品格のない非難文を連盟公式ページに公表した。
(私はこれが先月30日のマイナビ女子オープン対局放棄事件でLPSAが背景事情としてあげた「個人事業主でもある、連盟所属棋士への、協会行事への出演妨害など。」だと思ったが、どうやらこの「連盟所属棋士」というのは男性棋士のようだ。[5])
藤森親子事件
これも週刊誌の話なので信ぴょう性はどの程度かわからないが、LPSAに藤森奈津子女流四段(引退棋士。女流四段はLPSA理事会の審議による)、将棋連盟に藤森哲也四段がおり、彼らは親子。哲也が四段昇段を決めると、藤森親子と哲也の師匠・塚田泰明が連盟に呼び出され、連盟執行部(当時米長邦雄 中川大輔 西村一義らが出席)から「母親がLPSAでは四段として連盟正会員になっても苛められるので正会員にならずにLPSAに入ればどうだと言われた」らしい。
要するに、奈津子(母親)がLPSA所属だと哲也は連盟から苛められるので、奈津子にLPSAから脱退しろと圧力をかけたということ。これに関しては先月30日のマイナビ女子オープン対局放棄事件でLPSAが背景事情として「協会所属女流棋士の子息に関連した、協会脱会要求がありました。」として取り上げた。
週刊誌によると中川大輔はこれも一つの理由として理事を辞職したらしい。
LPSA独自認定女流棋士の連盟主催棋戦出場不認可
連盟は自分たちの基準で合格した女流棋士しか連盟参加棋戦に参加させないとLPSAに通告。LPSAは自治権の侵害と強く反発。マイナビも連盟とLPSAの折り合いがつかず、来期から連盟との単独契約にするとLPSAに通告。先月の対局放棄事件の理由の一つ。
NHK女流棋士不出演
近年NHKのタイトル戦中継、将棋講座で女流が出演しない。LPSAに宣伝の場所を与えたくないので連盟がNHKにプレッシャーをかけて男性棋士だけの出演にさせたのだろうか。矢内が3年交代の慣例を破ってNHK杯戦の司会を続投したのもおそらく関連がある。これも真相は不明。
その他
マイナビの対局放棄事件でLPSAは「個人事業主でもある、連盟所属棋士への、協会行事への出演妨害など。[6]」、「連盟首脳による、協会への「盗聴・盗撮疑惑吹聴」がありました。[7]」、「連盟会員や支部会員等への、協会に対する(事実無根の)信用を棄損する書面の配布など。」ということを背景事情に挙げている。具体的にどういうことかはわからない。
連盟との関係ではないが、LPSAはメールアドレス流出事件([3])など他にもトラブルを抱えた。
私の見解
一連のトラブルを見ると、トラブルが続き連盟とLPSAはどんどん仲が悪くなっており、少しも仲良くするつもりがないと感じる。「トラブル→仲が悪くなる→次のトラブルの間接的要因となる」、こういう悪循環になっていると思う。LPSAから見れば、おそらく連盟は所属会員の脱退工作、LPSA所属員に対する様々な嫌がらせ、棋戦運営での不利な扱いなど、兵糧攻めのような扱いに堪忍袋の緒が切れてしまったのだろう。連盟はあくまで自分たちの商売を有利にするためということなのだろうが・・・。
これらのトラブルは最近まで連盟会長だった米長邦雄を筆頭とした連盟執行部との衝突から発生したことで、亡くなった人を悪くいいたくないが、米長のLPSAへの嫌がらせは少なからずあったと思う。ただ、LPSAもメールアドレス流出事件などで経営が苦しいことに自己責任の部分があったのではないか。
少なくとも連盟とLPSAが声明どおりお互い仲良くやっていくためには、連盟はLPSAの独自認定の女流の主催棋戦参加を認めてやるべきだ。それくらい譲歩しないと折り合いがつかない。今は日レス杯、1dayなどLPSAの独自主催棋戦は少ないし、経営が苦しいのはわかっているはずだ。その状況で連盟基準を通過した女流棋士しか連盟主催棋戦に参加させなかったら、LPSAは採用という団体の本質的な権能の点でも連盟に大きく影響されてしまうし、連盟とうまくやっていけないだろう。残念だが、LPSAはまだ弱小団体なのだから、棋戦の点でももう少しLPSAを優遇してやらないと、仲良くやっていくには厳しいのではないか。
一方、LPSAもファンをもう少し大切にしてほしい。連盟からの攻撃に対しては熱く戦う一方でメールアドレス流出事件ではわずかの対応、連盟と大きなトラブルを抱えたとはいえ一度契約したマイナビ女子オープンを途中で対局放棄・契約解除するのは責任を果しているといえないし、対局を楽しみにしていたファンはがっかりする。そういう点をもう少し見直してほしい。
いずれにせよ、私は連盟とLPSAはトラブルの連鎖でどんどん仲が悪くなり、お互い不利益を被る悪循環に陥っていると感じる。私は和解には譲歩が必要ではないかと思う。民事事件でも互い譲歩したことで、最も良く解決したという例はたくさんある。特に連盟は自己の態度を反省する必要がある。これまでのトラブルを考えるとどう考えても連盟の態度は仲良く共に成長を目指すというより自己の利益しか考えていないように見える。LPSAは棋戦や運営の様々な点で不利な扱いを受けている。人によってはLPSAを潰すつもりだと感じる人もいるだろう。だから嫌がらせと謗られるのだ。自己の利益のためか、米長の思惑かはわからないが、自己の主張だけ押し通そうとしても、うまくいかない。合意文章のように仲良く共に成長する道を選ぶなら、LPSAが連盟よりも弱い立場にあるという点をよく理解する必要がある[4]。
私は連盟にもLPSAにも経営的に成功してほしいと思っているし、将棋ファンの一人として両団体には将棋界の発展のため、ぜひとも仲良くやってほしいと思っている。最初に述べたとおり、こういう話はネガティブなので扱いたくないのだが、両団体に仲良くやってほしいという思いを込めて本稿を執筆した。このまま敵対していたら、トヨタ自動車と住友銀行、任天堂とスクウェアのように互いに大きな不利益を被る。そうならないようにきちんと和解してほしい。
画像 アンとギルバートの仲直り - 世界名作劇場 「赤毛のアン」 より
トラブルが互いの仲を悪くし次のトラブルをよぶ様、互いの団体の問題点を第三者の立場から述べた。問題を解決するためには原因をきちんと認識することは必須だし、原因の発見で自然と解決策が生まれるということもある。
両団体が本稿を参考にするかどうかわからないし、無名かつ匿名の将棋ファンの一記事など目にとまる可能性の方が低いが、本稿が両団体の和解や将棋界の発展につながってほしいという思いを込めて、心苦しくも本稿を発表する。
本稿が両団体の幸福と将棋界の発展に資することを願う。
参考
[1]清水、里見など強さを看板にする女流だけでなく、矢内、鈴木(環)などルックスの観点で活躍する女流も稼ぎ頭だろう。スカパーなどで人気の女流棋士が出演したり、メイド喫茶、ブロマイド販売、若手女流棋士の浴衣写真集の作成、里見の奨励会兼業と初段昇段時の大々的宣伝など強さやルックスを売り物にしているのは疑う余地がない。
[2]関連ページ 2013.2.3 閲覧
[3]メールアドレス流出事件:2009年12月頃LPSAのメールマガジン登録者のメールアドレス1000件が流出した事件。BCCで送るべきところをCCで送ってしまったという単純ミスが原因。mtmt問題等は公式ページに公表したのに、この事件は公式ページで謝罪せず、メールで一通謝罪したのみ。再発防止策などの公表もなかった。ファンを大事にしない様をLPSAのファンが一部非難した。
[4]強い者と弱い者の話し合いは公正に行われない。例えば資本家と労働者の給料交渉を考える。「労働者は生きるためには資本家に雇われるしかない→給料を上げてくれと資本家に頼んでも断られる。→労働者は死ぬしかない。→資本家のいい値で雇われるしかない。」
強い者と弱い者が話し合いをしても、結局強い者にとって都合のいい条件にしかならない。
LPSAのように大部分の棋戦を連盟に依存する形で運営をしている現状では、連盟と話し合いをしても連盟にとっていい条件でしか折り合いがつかず、逆らえばLPSAからスポンサーがドラブルに巻き込まれるのをおそれて離れていくだけ。結局のところ経営に行き詰まってしぶしぶ悪い条件を飲むしかない。
大企業による中小企業いじめも似たような関係。普通は独禁法など法律で平等な扱いになるように是正するのだが、連盟とLPSAは力関係を是正するのに、独禁法は使えるのか?調べてみないとわからない。現状の連盟はまさに兵糧攻めをやっているに他ならない。優越的地位の濫用だ。
このまま話し合いをしてもLPSAにとって不利な条件にしかならないし、逆らったらLPSAは経営破たんするだけ。
ともに仲良くやっていく道を選ぶなら、LPSAが弱い立場にある点をきちんと理解する必要がある。LPSAと連盟に限らず、他の企業でも立場の優劣を是正する制度が必要かもしれない。ふっ、これは共産主義的だな(笑) そういえば日本は資本主義だった(笑)
医療や教育制度をみると現実の日本は資本主義と共産主義の折衷型という気もするけれど。私は左ではないが、いいところは共産主義的でも実施すればいいんじゃないだろうか。医療はアメリカよりもいい制度でしょ?
[5]
LPSAのマイナビ女子オープン対局放棄の記者会見 (2013.1.29)
連盟のLPSAへの妨害行為については17:30頃から
[6][5]によると、連盟所属棋士というのは男性棋士のことで、誰のことかわからない。おそらくLPSAの行事で解説役として連盟所属の男性棋士を出演するように要請し、[5]によるとLPSAと男性棋士はきちんと合意していたが、連盟の妨害工作で出演辞退せざるを得ないということが数多くあったという。「数多くあった」というくらいだから、おそらく男性棋士は複数人いるのだろう。たぶん宣伝で有利になるため羽生、渡辺などタイトルホルダーやA級、B1くらいの棋士に出演要請していたのではないだろうか。
[7][5]に基づいて調べると、どうも米長邦雄前会長のHPで述べたことが原因のようだ。[5]によると連盟の公式ページから米長の個人ページに繋がっているので、米長と連盟が共同で盗聴・盗撮疑惑を公に発表して妨害工作しているとLPSAは考えているようだ。
『盗聴、盗撮 10.1.30記
とりとめもなく書くといっても困るんですね。LPSAと将棋連盟との協議会が中断されたとLPSA側が一方的に発表しました。当然私が悪者にされるのはいつものことだからしょうがない。しかし今回は棋戦主催社の中から「余りにもひどい」という声が上がっています。
そこで、私は事実を確認してから記者会見を行う予定です。それは将棋会館になるかプレスセンターになるかは分かりません。
第一の質問
6人だけの協議会になりました。私は駒込へ行くのだから密室ではなくLPSA所属の全女流棋士に実態を見聞きして欲しいと要望を出しました。しかしこれはNOと言われました。
6人きりの話し合い。これが盗撮されていたのです。LPSAの特別関係者、鵜川氏が述べるところでは、後日問題が起きないための証拠というためらしい。
これは紳士、淑女のやることでしょうか。恐いことです。駒込のビルの中へ行くと盗聴、盗撮がいつもあることを用心しなくてはならないのですな。犯罪ではないでしょうか。
第二点
立会人がHP発表を促すかのように言ったというのは本当なんでしょうかね。
私の要望は、その録画を東京将棋記者会とLPSAの全女流棋士に観てもらい、会談の中味について万機公論に決すべし。それをオープンにしてもらいたい。
丁度1時間強です。面白いものを全員が等しく見ようではないか。女を泣かせたのは庄田理事のせいかどうかというのもはっきりと分かります。
第三点
元相談役であってLPSAとは無関係と言い張る人が、石橋幸緒女流はじめとする人達以上に情報を入手し、無断録画のことを知り、HPアップに関することを知り尽くしている。特別関係者ですね。
以上を確認したうえで対応を考えております。
(米長邦雄の家 2010.1.30より)』
かつて、どうぶつしょうぎの権利について整理している打ち合わせの最中に、
石橋女流は当時交渉窓口だった北尾女流を
「あんたはどうぶつしょうぎをライブログに○○円で売り渡したのか!」と叱責したことがある。
正確には、「共同で事業化して行きましょう」という内容だったのだが、
それが彼女の頭のなかでは「安価で売り渡した」と処理されてしまっていた。
こんなこと言われたら出て行きたくなるのが当然ですよね。
あなたは前に藤沢里菜の最年少プロ棋士の記事で謝依旻が一般枠採用だと投稿した人ですか?
この記事は本文でいったように、連盟やLPSAにとってはいい内容じゃないでしょうし、いろいろ私も言われるだろうから、執筆したくなかったのです。
陰謀というのは・・・、確かに推測の部分はたくさんあります。仮に陰謀があるなら連盟は本音をオープンにして行動するわけないですから、少なくとも連盟が表向きに言ってることをそのまま信用できません。
例えばあなたは最近NHKのタイトル戦中継等で女流棋士が登場しなくなった背景に連盟とLPSAの衝突があると思いませんか?明確な根拠は明らかにされてませんがね。
YUTAさん
やはりどうぶつしょうぎをめぐって裏にトラブルがあったことが北尾の脱退理由なんですかね。
連盟が自分たちの基準に拘る理由はあなたが言うように他の女子が連盟基準をクリアーできるようにがんばってるのに他の基準で女流に昇格したら不公平で認められないということでしょう。
しかし、裏にはLPSAに人が流れるのを防ぎたいという思惑があると思います。研修会は連盟が運営するもので、普通に考えたらそこを通過した人は距離が近い連盟に所属しそうですよね。LPSAはおそらくそれを恐れている。人員の関係でも連盟から兵糧攻めされたらますます苦しくなるでしょうし、その意味でも独自採用権は確保したいのでしょう。
ただ、採用基準の不公平さという点は確かにあるでしょうから、LPSAは連盟とともにやっていくつもりなら、採用基準を連盟基準とできるだけ同等になるように改定すべきでしょう。
渡部に関しては実績や実力からいって女流になっても問題ないと思います。結局基準は実力をはかるためのものですから、実力十分なら女流にしてもいいじゃないでしょうか?極端な話ですが、竜王をとった人なら女流にしても誰も文句を言わないでしょう。不公平だと思いますか?
また現在の連盟とLPSAのトラブルは、LPSAの経営が続けられるなら連盟の譲歩がない限り解決しないと思います。経営が苦しくてLPSAが負けるという可能性も十分あると思いますが・・・。少なくとも共に成長する道を選ぶなら、相手が経営的に成長できる道を示してやらないと和解するわけないと思いますが。
「仲良くやっていきましょう。だけど何も有利になることはしないし、それだとあなたは将来潰れます。」
これで話が成立するわけありませんね。
民事裁判ではよくある話ですが、和解とは正しさよりも自分がある程度犠牲を払って相手に利益を与え、紛争を解決するという点が本質的なことです。例えば家賃滞納者にある程度立ち退き料を払って出て行ってもらうのもよくある和解パターンですね。
最後に対局放棄に関しては、LPSAの側が悪いと思います。一度契約をしたわけですから、きちんと最後まで履行する責任があるのに放棄したのは許されません。LPSAがあげた理由は契約途中解除の理由にはなりません。
あと、あなたの意見はぜひ連盟やLPSAにもいってください。私は所詮無関係の人間ですから。
さて、LPSA(協会)は、今回の重大発表する前に理事会で決定した、と言っていますが、残念ながら大庭美夏さんはツイッターに、「対局断念は大変なことで、私もほかの役員も最初に聞いた時は当然反対しましたが、最終的には苦渋の決断でした」と書きました。また中井広恵さんは、「悲しいのは、今回の事で初めてLPSAの認定制度に対する将棋連盟の考えが聞けたこと。もっと早くに話し合いの場が持たれていたらと、本当に残念に思います。」と書いています。どうも察するところ、協会の女流メンバーの総意で発表したのではないようです。
マイナビの関係者2人が、去年渡辺愛さんと対局し、2人とも負けた云々とコメントされているブログの記事を読んで、マイナビの関係者が好意的な気持ちを持っていることもよく分かります。今後この問題が関係者間で十分に話し合われ、いい方向に推移していくことを期待し、今は静観していきたいと思っています。
追記: 私の個人的な見方です。渡辺愛さんが相当の実力者であることは間違いないでしょう。しかし、それですぐに女流棋士と認定するのは前述の理由などで、ちょっと無理がある。ここはC2のメンバーと数局、番勝負して実力を社会に証明してほしいと思います。C1になれない可能性も少なからずあるでしょう。そうなった場合の悪影響を恐れて、協会は一歩踏み出せないのだと私は思います。またこの状況下で、連盟から協会に流れる人がでる可能性は、極めて少ないと思います。朝日杯で、アマ強豪が何人ものプロ棋士に勝ちました。しかし、今後もアマという肩書の表記は続くと思います。瀬川さんみたいに、棋士認定試験にパスして初めてプロという理解です。
実力充分ならプロにしてもいいなんて暴論は通らない
奨励会を見れば分かる通り、実力がある奴が四段になるのではなく、
設定された認定システムを突破した奴が四段になるのである
羽生や渡辺が「こいつ実力あるから四段でいいよ」と言ってもそんなもんは通らない
いろんな考え方があっていいわけですから、お二方の考えも成り立つと思います。ぜひ連盟やLPSAに伝えて将棋界の発展に役立ててください。
お詫びして訂正します。
アマチュア将棋ファンの一人です。
たまたまこちらのブログの記事を見かけ気になりました。コメントさせて頂きます。
まず、現在の女流将棋界の現状について無知でしたが、こちらのブログのおかげで、多少は背景、知識がついたように思います。 ありがとうございます。
ブログ中の参考URLに載っていた記事も含めて一通り拝見させて頂きました。
こういった問題は、私はただの一将棋ファンなので、内部事情に詳しい関係者でも無いので、一概にどちらが良い悪いと論ずるのは控えさせて頂きます。
まずはタイトルに書かれているように両団体の幸福と将棋界の発展を願って、恐らくは勇気と熱意を持たれて、このブログを書かれた筆者の方に敬意を表します。
ただ大事にしなければいけないのは、将棋ファンをいかに増やすか、将棋ファンをいかに満足させるか、これを最優先して考えていった場合に、今の連盟とLPSAの対立は、確実にマイナスになっているので、より良い協力体制を築かなければいけないでしょう。
私見ですが、連盟、LPSA両者とも感情的になり過ぎているようにみえるので、第三者を入れた話し合いが必要に思えます。既に長文になってしまいましたので、お返事頂けたら、また私の意見も書かせて頂ければと思います。