世界変動展望

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井上明久のERATOプロジェクトの成果に新たに改ざん疑惑!

2012-09-24 21:51:20 | 社会

1月に御園生誠チーム長らが報告した「井上過冷金属プロジェクト研究成果確認調査報告書」に再検討の必要性があると日野秀逸氏、大村泉氏らが「科学・社会・人間 122号」で主張した[1]。[1]によると

「委員会は本年1 月にプロジェクトの核心的成果に影響はない、と結論した。理由は、プロジェクトの代表的成果と目される27 編の論文に不正疑惑は生じていない、そのうち1 編は二重投稿で取り下げ処分を受けたが、その元論文も27 編の1 つであって、この元論文は無傷だ(この論文の学術的内容が否定されたわけではない)から、というものであった。

当時我々の調査はJST のいうこの27 編の論文に及んでいなかったが、その後、これらを本格的に検討した結果、論文に図として掲載されている生データを解析すると、上記APL 論文と同じく、学術的に極めて不適切で、原点が示されない圧縮応力‐ひずみ曲線と、それから求めた機械的性質の改ざんが多数浮かび上がった。疑義が生じた論文は総計9 編あり、うち6 編は上記27 編に含まれ、その1 編は、JSTが無傷とした上記の元論文であった。

この結果、我々は、本年7 月12 日、JST に対してこれら9 編の論文を研究不正告発し、第三者委員会の調査結果を再検討することを要求した。」

要するに御園生委員会が調査した論文には不正疑惑があり、井上のERATOプロジェクトが適切か再検討を要するということ。どんな不正疑惑かは近いうちにフォーラムのHPにアップされるだろう。不正疑惑論文数が9編だから、この疑惑も分量が多い。井上は本当に不正をたくさんやったと思う。御園生委員会もこういう問題を発見できずに井上の研究成果を基本的に問題なしと判断したのだから、いかに論文を読んでいないか露見してしまった。

所詮評価はこの様にいいかげんに行われるということだろう。こういう不適切な評価は今まで山のようにあった。必ず改善する必要がある。

参考
[1]日野秀逸 他 :"井上明久東北大学前総長の研究不正疑惑に関する2012 年4 月以後の経過について" 科学・社会・人間 122号 2012.9