フルート、ヴィオラ、ハープの室内楽コンサートに行ってきました。珍しくとてもステキなハーモニーでした。「ジョリヴェ」小組曲も楽しい曲でしたし、ドビュッシーのソナタもよかったし、アンコールのアヴェマリアはフルートが歌っているよう、ヴィオラの落ち着いた音色の間をハープのあの柔らかい音が何とも言えず素敵でした。ハープを身近で見るのは始めてでしたが、説明によると、丈は1.9㍍もあり、弦の数は47本、足元にペタルが6個もあり、半音の時使うのだそうです。重さは50キロも。運ぶの大変だろうな~、奏でるのも難しそうだな~。
テレビにも何度か登場し、台湾でも教科書に載っているという「八田與一」の物語。台湾が日本の領土だった1918年から13年の歳月と膨大な予算を使って作り上げた「嘉南大圳」、珊瑚潭とも呼ばれる美しくも又東洋一の大ダム誕生のお話です。彼が素晴らしいのは、不毛の広大な嘉南平原を穀倉地帯に変貌させたこと。構想の大きさ、これはダムだけでなく、全ての農民が豊かになるよう、地球を半周する長さの灌漑水路と3年輪作給水法を考え、工事の困難を技術力と暖かい人間性で乗り切ったことです。昔の日本人のスケールの大きさ、大風呂敷と言われながらもそれを許した当時の政府もすごいな~なんて思いました。アニメですが多くの方に観て欲しい映画です。「パッテンライ」とは「八田来」の意。ダム完成後に生まれた娘さんは私のクラスメートです。
4月5日NHKスペシャル「JPANデビュー」の「アジアの一等国」では日本は初めての植民地台湾を、力と差別で良いことは何もしなかったと報じたが、インタビューを受けた台湾の人は、日本の良いことも言ったのに全部カットされたと怒っていると聞きました。八田さんの話もしたのに全然無視されたとも。
今日は憲法記念日、1947年5月3日日本国憲法が施行されたことを記念して、1948年祭日となりました。その時私は女学校の5年生で、新制高校2年と呼び方が変わった頃でした。若い担任の先生は今年から祭日となるから、「クラスで旅行に行こう」とおっしゃり私達も賛成、皆で行くことになりました。今だったら大問題となるかもしれないのに、何の計画もなく、雲仙に行くことにしました。まず諫早へ行き雲仙行きの交通手段を聞いたら、「雲仙にはガソリン車でないと登れない、今空いてるのは木炭車のトラックだけ、それで小浜までなら行ける」というのです。取り敢えず小浜まで行き、そこでやっとガソリン車のトラックに便乗して、雲仙にたどり着きました。生憎雨が降り出し宿は見つかりません。学生さんお気の毒にとやっと紹介してもらった宿は雨漏りで、みんなで空のお弁当箱を並べて休みました。でも歌やジェスチャーなど楽しく遊びました。ジェスチャーでは先生が「失恋した女の人」を今兄嫁であるT子さんに指名、彼女は恥ずかしくて出来ないというので、私が出しゃばってやりました。京都大学出の若い先生は憧れの的でしたから、きっと女の人を泣かせたばかりだったのでは?。お米を1合づつ袋に入れて持って行ったように思います。地獄めぐりなどして、翌日又トラックに乗って帰途に着きました。トラックと言うのは荷物を載せるもの、人間が乗ると掴まる所がないので、行きは後部が、帰りは前部が押しつぶされそうになります。その上諫早から私達の町までの汽車がなく、途中の汽車通学の友人の家に皆で泊めて貰ったことなど懐かしく思い出します。型破りな先生、楽しかった学生時代でした。