「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「こばのずいな・小葉の瑞菜」

2009-05-19 23:16:31 | 和歌
 
 「うつろ庵」の裏手には、歩行者専用の遊歩道が1キロ半ほどの長さに亘ってつながっている。両側の立木は、青桐、欅、ねずみもち、山桃、たぶの木、桜、花水木など等だが、それぞれのお宅が様々な花木を更に植え込んでいるので、誠に変化に富んだ緑道だ。花を愉しみながら散歩できるとあって、近隣の皆さんも押しかけて、週末などは行き交う人々も跡を絶たない状況だ。

 そんな中に、ふと見ると「りょうぶ・令法」によく似た白い房花が咲いていた。
このお宅では、こまめに花の名前を小札に書いて吊るして居られるので、根元を覗きこんだら「りょうぶ」と認められていた。だが、記憶が定かではないが、「りょうぶ」とはどこか違うようだ。

 帰宅後に花図鑑で調べたら、「こばのずいな・小葉の瑞菜」と知れた。別名、「アメリカ・ズイナ」、「ひめりょうぶ」とも呼ぶらしい。

 二・三日後の散歩で、このお宅の奥方と顔を合わせた。ご挨拶がてらに、花の名前を話題にしたら既にご承知で、新しい名札が追加されていた。花の名前一つにつけても、細かな気配りを保ち続けて居られ、その床しさに感服させられた。





             行き摺りに花の名を問う数寄人に 

             応える名札の心映えかな







             白妙の咲きそむ花穂を訪ふは

             じじに先越す蜜蜂なるかも







             語りおれば太めの乙女も加わりぬ

             黄金虫美女 花蜜もとめて






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