「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「梅花空木」

2012-06-17 00:16:02 | 和歌

 昨年は、たった一輪咲いただけの「うつろ庵」の梅花卯木だが、ことしはガンバッテ沢山の花を付けて、じじ・ばばを愉しませて呉れた。

 花木や果樹は、枝の剪定の時期と、どの辺りに鋏を入れるかといった、剪定の適・不適で翌年の花付は格段の差がつくようだ。果樹の場合は、将にそれによって果樹の生産が大幅に変化するから、果樹農家にとっては死活問題だ。したがって農協などが懇切丁寧に指導するのだが、花木の剪定は庭の周辺事情や住人の好みで、好き勝手な剪定をするのだから、花木にとってはいい迷惑であろう。



 「うつろ庵」の梅花空木の昨年の剪定は、偶々いい具合だったのであろう、それぞれの枝にかなりの数の花をつけてくれた。素人庭師とはいえ、大真面目な向きはそれなりに剪定の勉強をするようだが、ずぼらな虚庵居士は気分次第ゆえ、来年はどうなることやら。

 「うつろ庵」の甘夏蜜柑は、枝もたわわに沢山の蜜柑がなった昨年だったが、今年は何と、あの香豊かな花は全く付けなかった。お蜜柑が大好きな虚庵夫人の落胆ぶりは、気の毒なほどだ。梅花空木はさておき、甘夏蜜柑については虚庵夫人のためにも、剪定の仕方を勉強せねばなるまい。



          ただ一輪 頼りなく咲きし初花を

          思いいだしぬ こぞの今ごろ


          しろたえの梅花空木は何故に泣くや

          涕の痕か しべの影はも


          白妙の花にまだらの影さすは

          恋に惑うや 梅花空木


          白妙の花弁も蕊も陽を受けて

          笑みて開きぬ乙女のこころを







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