「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ブルーベリーの紅葉」

2013-12-10 00:07:32 | 和歌

 「うつろ庵」の庭先、ブルーベリーが紅葉した。

 このブルーベリーが初めて果実を付けたのは、5年程も前になるのだろうか。
ばば様と一緒に、孫のキャメロン君が小さな手で果実を摘まんで食べたのが、つい昨日のことの様に想い出される。



 ニューヨークに棲む娘は、東京へのビジネス出張に合せて、キャメロン君を伴って来日した。幼稚園児だった彼をじじ・ばばに預けて、週末だけ合流する一月だった。 じじ・ばばは全ての予定をキャンセルして、キャメロン君の「ご養育係」に専念した。
今から想い返せば、キャメロン君には厳しい試練であったろうが、じじ・ばばにとっては掛け替えのない「孫との蜜月」であった。

 ブルーベリーの小さな果実を摘み、紅葉を観るに付けて、キャメロン君と過ごした
あの頃の毎日が懐かしく想い出される。
「じじ! ばば! Skypeしよう!」 との、キャメロン君の呼びかけが待たれる。




           遅咲きの薄紅の薔薇の花と

           競ふにあらずもブルーベリーは


           陽をうけて紅透ける木の葉かな

           ブルーベリーは煌めくばかりぞ


           秋の陽の透かす大きなタロイモの

           緑葉を背に 小葉紅にして


           稚けなき孫と果実を摘んだのは

           昨日のことかと懐かしむかな


           あれこれと思われるかも紅に

           散りゆく小葉をいとおしむかな







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